浅田真央さんという名前を知らない人が増えていると思うし、以前は彼女に関心を注いでいた人も、「そんな人もいたなあ」といったところではないかと思う。
それでいえば、5年前に引退したばかりのイチローさんも、もうすっかり過去の人だ。
スポーツ選手だから引退したらただの人であるのは当然かもしれないが、メディアを含む企業が儲けるために彼らの人気を煽ったところが、彼らが極端に落ちたように感じさせる原因だろう。
それでも、イチローさんは大人だったから自分の意思である程度は好きにやっていたと思うが、浅田真央さんはわけが分からず「やらされていた」感が強い。
浅田真央さんが一番輝いていたのは、2005年に15歳で東京でのグランプリファイナルで優勝した時で、実力的には未完成だったかもしれないが、無敵感を感じさせる勢いは、まさに彼女の全盛期だったと思う。
その後は、彼女の人気を利用する企業やメディアに翻弄され、すっかり輝きを失ったように思う。
イチローだって、メジャーでの活躍が印象深いかもしれないが、オリックスで不意に大スターになった21歳の時の、圧倒的なパワーとスピードを感じさせ、予測不可能な勢いがあった時期が最も無敵感を感じさせたのではないかと思う。
ここで重要なことは、若さである。
昨日も書いたが、神話学の権威カール・ケレーニイが、ギリシャ神話に少女神が多いのは、少女の大人にはない生命力の神秘のためということを思い出す。少女の若さは本来、無敵なのである。

『殺戮の天使』というアニメがあるが、ヒロインの13歳のレイチェルといい、もう一方の主役である殺人狂の青年ザックといい、共に、育ちのせいで、ある意味、頭がおかしい者達である。
このアニメはゲームから出たものであるが、ストーリーがなかなか神話的で素晴らしい。
そして、レイチェルとザックが常に危機一髪の中で突き進む様子は、まさに無敵で、15歳の時の浅田真央や21歳の時のイチローのようであると思った。
だが、レイチェルとザックは引き離され、離れ離れで過ごす。
そして、最後は、最初のゲームの案では、何年も経って、レイチェルが大人の姿になるが、それでは、かつての無敵感が出ない。
やはり、13歳の少女のままでないと無敵ではなく、そのように変更されたらしい。
アニメの最後も、レイチェルは無敵のままであったと思う。

花の命
AIアート665
「花の命」
Kay


潜在域のパワーというのは、永遠に若い無敵の力だ。
『ヒマラヤ聖者の生活探求』で書かれていたが、老木だって若い新芽を出すように、生命は内部に無敵の若さを秘めている。
この本の中で、老衰で死んだ老人が青年として蘇る話があるが、実話かどうかはともかく、彼は無敵を取り戻しただけである。
現在は、若くても無敵を失った者が多い。
まあ、そうなるよう、学校やテレビが悪い影響を与えているのである。
だが、我々は無敵を取り戻さなくてはならない。
とりあえずは、深呼吸をしっかりやり、腕振り運動をして欲しい。

◆当記事と関連すると思われる書籍のご案内◆
(1)殺戮の天使(Amazon Prime Video)
(2)殺戮の天使 公式ファンブック
(3)殺戮の天使 UNTIL DEATH DO THEM PART
(4)ヒマラヤ聖者の生活探究 第1巻
(5)超訳 古事記(鎌田東二)
(6)現代語訳 古事記 (福永武彦)
(7)古事記物語(鈴木三重吉)※子供向けだが名著
(8)神統記(ヘシオドス)※ギリシャ神話の基本的古典
(9)ホメーロスの諸神讚歌※ギリシャ神話の代表的古典
(10)マンガギリシア神話 1 オリュンポスの神々(里中 満智子)
(11)快楽主義の哲学(澁澤龍彦)
  
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