パリの世界不平等研究所の発表によれば、2021年、世界の上位1%の超富裕層の資産は、世界全体の38%で、一方下位50%の資産は全体の2%らしい。
日本は、昔は格差は少なかったが、1980年以降は大きくなっていき、現在、最上位1%の資産が全体の24.5%になっていて、下位50%の資産は全体の5.8%らしい。
日本は、大企業の社長でも極端にリッチではないとよく言われ、それが海外で称賛されることがよくある。
アメリカでは、大企業の社長の年収が数十億円とかは珍しくはなく、宮殿のような豪邸に住み、自家用ジェットを所有している者も多い。
一方、日本では大企業の社長でも、収入が多いと税金も多いことから、年収は3千万円程度と言われていたが、高額所得者の税金が多少安くなったと言うより、金持ちに有利な細かい税制がどんどん増え、現在では、金持ちは収入のほんの僅かしか納税しなくて済むが、庶民は所得の半分を納税しなくてならなくなった。
ここらは、政治家が悪いということもあるのだろうが、資本主義、社会主義に関わらず、政治は腐敗するものであり、社会主義では最初から一気に腐敗し、世襲的に富は完全に固定される宿命だが、資本主義では、それがゆっくり実現するという違いしかないようだ。
世界の超巨大企業には、ほとんど税金を払っていない会社も珍しくはないし、いずれにしても、納税額は少ない。

国家の悪徳を暴く映画などはよく作られ、「こんな映画作って、監督は大丈夫だろうか?」などとよく言われるが、いろいろヤバい目には遭いながら、なんとか生きているようだ。
次は、超リッチな人達の実情でも暴く映画が作られたら面白いような気もするが、おそらく、あまりに醜悪な映画になり、いくら何でも普通の神経の持ち主には耐えられず、映画として成功しないのではと思う。
これはいったいどういうことかと言うと、権力者の中にはまだ正しい人がいて、悪い権力者を抑えている。
しかし、あくまで極端に言えばだが、超リッチな人間に道徳はなく、しかも、その悪徳を抑える力は何もないからであると思う。

普通の器量の人間は、巨万の富どころか、ある程度の富を得ると腐ってしまう。
ある金持ちは、子供には自分の親が金持ちであることを明かさず、普通の学生生活を送らせ、社会で十分に苦労させた後、もう大丈夫だろうと思ってある程度の資産を渡した。
それは丁度、30代まで苦労して生きていた平凡なサラリーマンに10億円ばかり渡すようなものだ。
その金持ちは子供に、それなりに特別な知恵を与えたので、普通のサラリーマンと全く同じとは言えないが、それでも、大金をもらったその子供は駄目になったのである。
私は大学生の頃、ジョン.F.ケネディの伝記を読んだが、ジョンの父だったか祖父だったか忘れたが、「金は正々堂々と稼ぐ限り、いくら稼いでも良い」とジョンに教えていたというのが印象に残っている。
才覚があれば、正々堂々でもかなり稼げるが、それでも限度があり、天才でもなければ、せいぜい資産で十億円位までと思う。
そして、天才であっても、欲張れば、過ぎた富を得ると共に、大切なものを失う。日本で言えば、せいぜい数十億円までが良いのではと思う。
日本は、昔は、金持ちといえども、普通の人のせいぜい十倍の収入で、大抵は数倍程度までで満足していた。
かなり昔は、庶民の収入があまりに低かったので、もっと差が大きかったが、長く幸福でいられる金持ちは庶民に施しを与えることを忘れず、庶民をいじめることはなかった。

桜の精
AIアート647
「桜の精」
Kay


引き寄せで富を得ることに関し、海外では超リッチを目指すものが多く、日本でも、その影響が強い。
しかし、普通の人が過ぎた金を持つと、大抵は肥満して病気になってしまうか、いずれにしてもあまり良いことはないと思う。
面白いことに、最も幸運な人のアドバイスは「欲張るな」である。
どのくらいが欲張ることになるかが分かるのが本当のIQであると思う。なぜなら、極めて重要なことだからで、そんな重要なことが分からないならIQの値打ちがない。
本物のIQを高めておきたいものと思う。
笑うことと深呼吸を忘れなければ、経済的にも健康的にも家庭的にも不幸になることはないのだから、じっくり頭を良くすると良いだろう。

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