世界中の聖典に、呼吸法に関する記述はほとんどない。
ところが、その聖典に基づいた宗教の修行の多くには、呼吸法がある場合が実に多い。
つまり、表向きには呼吸法は教えられないが、特別な人に対しては呼吸法が口伝や秘密の書などによる特別な教義として存在する。
理由は分からないが、そこには、あまり多くの人を超人化したくないという意図があることは間違いないと思う。
昔から、庶民は弱く、哀れで悲惨な存在である場合が少なくなかったが、呼吸法を行ったものは強くなり、十分に行ったものは超人化して、自由自在の存在になった。
状況は今も変わらない。
庶民は弱く、権力者のいいなりになるしかない。
それでも、昔に比べれば庶民は幸福になったと思われるかもしれない。だが、昔の悲惨な例がクローズアップされるので、そんな印象もあるだろうが、例えば、特に庶民が哀れだったと言われる2400年前の荘子の時代の中国だって、『荘子』を読むと、障害者に施しが与えられる話があるなど、良い面もあったわけだ。
つまり、今がまさにそうだが、庶民はアメとムチで、そして、何より、教育とマスメディアによる洗脳で、地を這う虫のごとき弱い存在にされているのである。
しかし、呼吸法を行うことで、地を這う虫をやめることが出来る。
呼吸法には、実に様々な種類があり、複雑なものも少なくない。
だが、異論もあるだろうが、呼吸法で大切なことは、ただ「沢山吸う」だけで、後は、自分にとって気持ち良く楽に出来るよう工夫すれば、自ずと洗練されてくるのである。
前にも述べたが、大東流合気柔術の佐川幸義が、最も重要なトレーニングである四股についてさえ、相撲の四股と誤解されることも構わず、弟子たちにただ「四股を踏め」と指示し、時間はかかるかもしれないが、自然に佐川流四股に導かれるようにしたように、呼吸法もまた、自分で工夫しながら、自然に、また、永続的に改良を重ねるものである。
高藤総一郎の本にあった、おそらく伝説的な話なのだろうが、塔に閉じ込められた幼い女の子が、その中に居た大亀の呼吸法を真似ることで、数年間、食べることなく生き延びた。
幼い子供に出来ることが我々に出来ないはずはない。
ただし、それぞれの呼吸法を学び、試してみることは気付きを得られ、良いことである。なんでもかでも真似する必要はないが、良いと思うものは取り入れれば良いのである。このような態度(自分が良いと思ったものを取り入れる)は学校では教わらない(教師が良いと言ったことだけをやらされる)が、学びにおいて最も貴いことの1つである。
私は、いくらか呼吸法の訓練をしていた頃だが、電車の中で不意に非常に気分が悪くなった。放っておいたら重篤になったかもしれないほどであった。
その時、細かい呼吸法を忘れ、ただ、肺に空気を沢山吸うことだけを繰り返したら、しばらくしたら完全に良くなった。
この時や、その他のいろいろな体験から、まずは空気を沢山吸うことが大事だと分かった。
詩人のブラウニングが言ったように、「もっとも空気を吸う者がもっとも長生きする」のかもしれない。
尚、多量の空気を吸うことが良いと言っても、あまり激しい吸い方をする呼吸法はちょっと抵抗があるし、そこには極端な思想・発想が入っている可能性もある。
だが、世界的なコーチとして有名なトニー(アンソニー)・ロビンズや、やはり偉大な自己啓発家である事業家・作家のチン・ニンチュウは、かなり激しい呼吸法を教えている。
要は、自分が試して、気持ち良いか、楽しいかで採用すれば良いだけのことである。
気持ち良いと思えばやれば良いし、そうでなければやらなければ良い。それだけである。
だが、学校では、この何より大切なことを禁じられていたので、多くの者は、こんな基本的なことが出来ないのだ。
尚、私の場合、何事においても、気持ちいい、楽しいと共に、「楽である」ことを重視している。
気持ち良く、楽しく、楽でなければ、私のように飽きっぽい人間には長続きしない。
いや、あくまで私の場合だが、順番としては、「楽」が一番で、次が「気持ち良い」、そして、僅差で「楽しい」であるほどだ。

AIアート444
「人魚姫」
Kay
私の理想的な呼吸法としては、何度もご紹介した、『弓と禅』の弓聖、阿波研造の呼吸法や、神秘家ダイアン・フォーチュンの思想を基にした「神の圧力呼吸法」があるが、志賀一雅博士の「よかった・ありがとう呼吸」は、特に、眠る前にはよく行っているし、何よりも、普段、深い呼吸を心がけている。
すると、あらゆる面で向上することが実感出来たのである。
尚、あのジョセフ・マーフィーすら、実は呼吸法を教えていたが、それはほとんど知られていないと思う。
彼の呼吸法は彼らしくシンプルで、「一度吸い、二度吐く」というもので、息を吐き切って汚れた空気を体内から追い出すと共に、自然に沢山空気を吸うようになる優れたものだ。これもまた、良いと思えば採用すれば良い。
ところが、その聖典に基づいた宗教の修行の多くには、呼吸法がある場合が実に多い。
つまり、表向きには呼吸法は教えられないが、特別な人に対しては呼吸法が口伝や秘密の書などによる特別な教義として存在する。
理由は分からないが、そこには、あまり多くの人を超人化したくないという意図があることは間違いないと思う。
昔から、庶民は弱く、哀れで悲惨な存在である場合が少なくなかったが、呼吸法を行ったものは強くなり、十分に行ったものは超人化して、自由自在の存在になった。
状況は今も変わらない。
庶民は弱く、権力者のいいなりになるしかない。
それでも、昔に比べれば庶民は幸福になったと思われるかもしれない。だが、昔の悲惨な例がクローズアップされるので、そんな印象もあるだろうが、例えば、特に庶民が哀れだったと言われる2400年前の荘子の時代の中国だって、『荘子』を読むと、障害者に施しが与えられる話があるなど、良い面もあったわけだ。
つまり、今がまさにそうだが、庶民はアメとムチで、そして、何より、教育とマスメディアによる洗脳で、地を這う虫のごとき弱い存在にされているのである。
しかし、呼吸法を行うことで、地を這う虫をやめることが出来る。
呼吸法には、実に様々な種類があり、複雑なものも少なくない。
だが、異論もあるだろうが、呼吸法で大切なことは、ただ「沢山吸う」だけで、後は、自分にとって気持ち良く楽に出来るよう工夫すれば、自ずと洗練されてくるのである。
前にも述べたが、大東流合気柔術の佐川幸義が、最も重要なトレーニングである四股についてさえ、相撲の四股と誤解されることも構わず、弟子たちにただ「四股を踏め」と指示し、時間はかかるかもしれないが、自然に佐川流四股に導かれるようにしたように、呼吸法もまた、自分で工夫しながら、自然に、また、永続的に改良を重ねるものである。
高藤総一郎の本にあった、おそらく伝説的な話なのだろうが、塔に閉じ込められた幼い女の子が、その中に居た大亀の呼吸法を真似ることで、数年間、食べることなく生き延びた。
幼い子供に出来ることが我々に出来ないはずはない。
ただし、それぞれの呼吸法を学び、試してみることは気付きを得られ、良いことである。なんでもかでも真似する必要はないが、良いと思うものは取り入れれば良いのである。このような態度(自分が良いと思ったものを取り入れる)は学校では教わらない(教師が良いと言ったことだけをやらされる)が、学びにおいて最も貴いことの1つである。
私は、いくらか呼吸法の訓練をしていた頃だが、電車の中で不意に非常に気分が悪くなった。放っておいたら重篤になったかもしれないほどであった。
その時、細かい呼吸法を忘れ、ただ、肺に空気を沢山吸うことだけを繰り返したら、しばらくしたら完全に良くなった。
この時や、その他のいろいろな体験から、まずは空気を沢山吸うことが大事だと分かった。
詩人のブラウニングが言ったように、「もっとも空気を吸う者がもっとも長生きする」のかもしれない。
尚、多量の空気を吸うことが良いと言っても、あまり激しい吸い方をする呼吸法はちょっと抵抗があるし、そこには極端な思想・発想が入っている可能性もある。
だが、世界的なコーチとして有名なトニー(アンソニー)・ロビンズや、やはり偉大な自己啓発家である事業家・作家のチン・ニンチュウは、かなり激しい呼吸法を教えている。
要は、自分が試して、気持ち良いか、楽しいかで採用すれば良いだけのことである。
気持ち良いと思えばやれば良いし、そうでなければやらなければ良い。それだけである。
だが、学校では、この何より大切なことを禁じられていたので、多くの者は、こんな基本的なことが出来ないのだ。
尚、私の場合、何事においても、気持ちいい、楽しいと共に、「楽である」ことを重視している。
気持ち良く、楽しく、楽でなければ、私のように飽きっぽい人間には長続きしない。
いや、あくまで私の場合だが、順番としては、「楽」が一番で、次が「気持ち良い」、そして、僅差で「楽しい」であるほどだ。

AIアート444
「人魚姫」
Kay
私の理想的な呼吸法としては、何度もご紹介した、『弓と禅』の弓聖、阿波研造の呼吸法や、神秘家ダイアン・フォーチュンの思想を基にした「神の圧力呼吸法」があるが、志賀一雅博士の「よかった・ありがとう呼吸」は、特に、眠る前にはよく行っているし、何よりも、普段、深い呼吸を心がけている。
すると、あらゆる面で向上することが実感出来たのである。
尚、あのジョセフ・マーフィーすら、実は呼吸法を教えていたが、それはほとんど知られていないと思う。
彼の呼吸法は彼らしくシンプルで、「一度吸い、二度吐く」というもので、息を吐き切って汚れた空気を体内から追い出すと共に、自然に沢山空気を吸うようになる優れたものだ。これもまた、良いと思えば採用すれば良い。
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人から悩みを相談されると、いつも、
『もっと呼吸をしなさい』
とアドバイスされていたらしく、ご自身の名刺にも
‘呼吸をしなさい’
と記されていたというエピソードを思い出しました。
無論、他ならぬジョン・レノン氏も、この『もっと呼吸をしなさい』という、不思議と意味ありげな言葉にシビれら