人間は脳の一部(一説では10パーセント以下)しか使っていないというのは、かなり昔から現在まで言われていることである。
また、「火事場の馬鹿力」という言葉があるように、身体的にも人間の潜在能力は計り知れない。
優れた人間ほど、秘められた力を引き出すことに情熱を持つのではないかと思う。

昭和の作品とはいえ、現代でも古さを感じさせない『エリート』(1965。平井和正原作、漫画は桑田次郎)という漫画作品がある。
ちなみに、知らない人が多いだろうが、「エリート」はフランス語で、日本語訳は「選良」「精鋭」だ。まあ、「選ばれし優秀な者(達)」という感じだ。
この漫画の中で、宇宙最古の生命体アルゴールは、地球人(当時20億人程度)の中から3人を地球の運命を決める者として選び「エリート」と呼ぶが、この3人は優秀だから選ばれたわけでも何でもなく、ケチな悪党、普通の赤ん坊、そして、劣等生の中学生だった。
だが、この3人は超人化する。
例えば、エリートの1人である中学生の少年は、元々は劣等生で、人に優るものは何もなかったが、頭脳は天才化して世界最高の科学者となり、肉体的にも自動車を投げ飛ばしたり、何メートルもジャンプしたり、戦えば格闘の達人に軽く勝てる。
だが、アルゴールは別に、エリート達に能力を与えたわけではなく、彼らが人間として元々隠し持っていた能力を引き出しただけだった。
つまり、我々だって、潜在能力を引き出せば、彼らエリートのようになれるということなのだが、これはただの漫画ではなく、今でも人類の夢である。

だが、何のことはない。
別に、アルゴールのような宇宙人に頼らなくても、我々はエリートになれるかもしれず、その鍵が呼吸であることが分かってきている。
早い話が深呼吸をすればエリートになれる。
ある意味、アルゴールはエリート達に深呼吸を教えただけだ。

薔薇の吐息
AIアート344
「薔薇の吐息」
Kay


昨日ご紹介した、当時アメリカのトップ歌手・女優のジュディ・ガーランドの「もし私が忘れていたら、呼吸するよう思い出させて」という言葉は、実は人類最高の名言かもしれない。
人間の能力に強い制限がかかっているのは、呼吸を忘れるからであると思われるからである。
『エイリアン・インタビュー』で、旧帝国の宇宙人が地球人類の能力を大きく制限するために設置したマインドコントロール装置は、実は、呼吸を忘れさせる装置なのかもしれない。
実際、「健康のために良いから」と医者に深呼吸をするよう指示されても、いつも言われないと忘れてやらなくなってしまうし、医者自体もやらないものだ。
ある引き寄せの達人が、自分の引き寄せテクニックをいろいろ語っていたが、その達人が「運動は何もしないが朝晩深呼吸をする」と言っていたことに注目する必要がある。何と、その達人の引き寄せの秘密はメソッド(手法)ではなく深呼吸であったわけだ。
あなたも深呼吸を忘れなければエリートになれると思う。
ところで、『エリート』のヒロイン的な存在である中学生の少女の名がジュディであることは面白い偶然である。
また、『エリート』と同じ作者(原作、漫画共)により後に制作された漫画『デスハンター』にもその思想が受け継がれていると思われる。








  
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