タイムリープ(昔の自分に戻ってやり直すこと)しさえすれば上手くいくというものではない。
知恵を持ってタイムリープしなければ、この世に負けてしまう可能性が高い。
そして、最も重要な知恵は「この世は素振り数で決まる」だ。
言葉で知っているだけではなく、実践しなければこの知恵は身につかない。
だが、この知恵を得てしまえば、ほとんどの場合、タイムリープの必要もなくなる。
早急に「タイムリープしたい」などと思うのは、この知恵がないからである。

私が幼い時、テレビで、ある古いモノクロの西部劇映画を見ていたことがあった。
その映画の中で、一人の若者が銃の練習をするのだが、おそらく、彼は初心者で、上手くなりたいと思っているようだった。
彼は的を狙って撃つが全く当たらない。
そして、どのくらいか分からないが、時間が経過する。
すると、地面には薬きょう(弾丸の殻)の山が出来ていた。
私はそれに感動したものだが、学校やテレビは、こんなやり方を否定し、インスタントで素早い成果を称賛する。

『MADLAX』という、やや古い(2004年)アニメがある。
美少女ガンアクションものと言われ、主人公は2人の17歳の少女で、その1人マドラックスは銃を含む戦闘の超スペシャリストだ。
ある時、ヴァネッサという名の若い女性が、マドラックスに銃を教えて欲しいと乞う。
ヴァネッサは、あらゆることで極めて優秀であったが、今は紛争地帯にいて、目的の遂行には銃が必要だと悟ったのである。
了承したマドラックスは、一通り銃の扱いを教えると、ヴァネッサに、山のような弾丸のケースを渡し「今日中に全部撃て」と命じる。
もちろん、毎日だろう。
マドラックスも、かつてそうやって訓練したのだろう。

人形
AIアート165
「人形」
Kay


『怒りの荒野』(1967)という、ジュリアーノ・ジェンマ、リー・ヴァン・クリーフという2大スターが共演した西部劇映画がある。
主人公のスコットという名の青年は、娼婦の母親マリーの私生児で、町中の人々から蔑まれ、掃除や便所のくみ取り(当時は手作業)で生計を立てていた。
だが、彼は、銃を買うために、密かに金を少しずつだが貯めていた。
そして、壊れた銃で、毎日練習をしていたが、壊れていて撃てないので、銃を抜いて構えるという動作を延々と繰り返す「素振り」だった。
それで直接的な練習にはならないが、自主的な反復は必ず力になる。
流れ者の凄腕ガンマン、タルビーは、目的があってだが、スコットに銃を買って与える。
「撃ってみろ」と言われたスコットは、銃を持った喜びに満ち、何も考えず、いつもの練習の通りに撃つと、弾は全て的に命中する。

自主的な素振りで力を得た者の話は楽しいと感じる。
力を得たければ、素振りに励むことだと思う。
究極の力である魂の力を得たければ思考を消さないといけないが、そのための素振りが「私は誰か?」と自分に問うことである。
成功する者が少ないのは、今の日本の学校やテレビと同じ、西洋合理主義の弊害が大きい。
つまり、延々と自主的に素振りを行うことが出来ないのだ。
だが逆に、素振りに励めば、そんな洗脳を打ち破れるが、他の方法はほとんど有効ではない。
ひたすら素振りに励むべきである。








  
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