ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

『老子』(74/81)「裁くな」

今回は『老子』第74章である。
『老子』は全81章なので、74/81まで来たわけだ。
この章を一言で言えば「裁くな」である。

「裁くな」は、キリスト教で有名な言葉だ。
イエスは「裁く者は裁かれる」と言ったらしいが、なぜそうなるのかまでは説明しなかった。
復讐の宗教とも思われるイスラム教では、「復讐は神にまかせよ」と言うらしい。つまり、自分で復讐をするなということで、これも「自分が裁くな」という考えが根本にあるのだと思う。
こちら(イスラム教)の方は、「人間であるお前が裁いたり、復讐をしようとしても、力がなくてうまくいかない。しかし、神なら確実だ」という意味であると思う。
しかし、イエスのように、「裁く者が裁かれる」とは教えていない。

老子はこう言っている。
「裁くのは天だ。お前ではない」
「素人が大工の真似をしても怪我をする。まして、天の真似をして裁けばただでは済まない」
「天は道に外れた者を必ず裁く。だから、人が裁く必要など全くない」

これは確実だ。
悪い者を自分が懲らしめようとしなくても、悪い者は必ず天が懲らしめてくれる。
ところが、世間の人は、「悪いことをしながら、のうのうと愉快に暮らしているやつが沢山いる」などという。
だがそれは、ほんの一時のことで、やがては転落を免れない。
いや、表向きは愉快そうでも、実際は死ぬほど惨めなものなのだ。

妖精
AIアート21
「妖精」
Kay


「裁く者は裁かれる」も、「天は必ず裁く」も原理がある。
その原理は、イエスも(知られている範囲では)老子も述べていない。
しかし、2人とも、その原理を知っていたと思う。
その原理とは、こうである。
地球には、超高度なテクノロジーで作られたマインドコントロール装置が仕掛けられていて、この装置が、人間の魂の力を低め、虫けらのような状態にしている。
そして、この装置の影響が大きな者が悪いことをする(正確には、自然の理から外れたことを行う)のである。
装置の影響が強い者は、より悪くなっていくが、それは自然の理からますます外れるということなので、必ず悲惨な状況になるのである。
よって、表向きで言えば、悪い者は、必ず裁かれるということになる。
次に、「裁く者が裁かれる」である。
裁くというのは無駄な考えで、そのような無駄な考えに、マインドコントロール装置は反応し、その者をより強く支配する。
そうすれば、その者自身も悪の面が多くなり、結局、自分が裁いた悪と同じになって、そして、裁かれる。
元々は正義の立場で、悪い者や悪い団体を糾弾していた者が、自分自身も悪くなって滅びるというのは、珍しいことではない。
だから、SNSなどで悪い政治家の悪口を盛んに書いている者も、実は危ないのである。

あなたは無駄なことをせず、ただ「私は誰か?」と自分に問えば良い。
すると、あなたはマインドコントロール装置の影響を受けないようになり、いずれは、本当の自分が、全知全能の無限の魂(=神)であることが分かるようになる。
そうなった時に、天道に従い、裁こうとせずに裁くことになるし、その裁きは絶対である。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ

『老子』第73章を一言で言えば「考えると分からない」

今回は『老子』第73章である。
この章を一言で言えば「考えると分からない」である。

私は、学者の説を見たわけではないが、この章は、ほとんど改ざんされていると思っている。
何と言っても、老子は2500年も前の人で、この時間は想像以上に大きなものだ。
だから、『老子』がどれほど改ざんされているとしても、驚くこともない。
ただ、『老子』全体を貫くシンプルな理があり、それは極めて貴重である。
どう貴重であるかというと、決して、道徳的な意味とか、処世術、君子の道、引き寄せのやり方といったレベルではない。
そんなものは些細な問題だ(簡単にまとめて得られる)。
『老子』の価値の1つには、超高度なテクノロジーによって作られたマインドコントロール装置によって、非常に愚鈍な、たとえて言えば虫けらのような状態にされてしまっている我々が、本来の自分である全知全能の無限の魂(=神)であることを思い出す重要なヒントであることだ。
だが、実際に何をすれば良いのかということについては、『老子』では、それほど明確ではなく、取り除かれてしまっているのかもしれないので、私は、20世紀初頭にラマナ・マハルシが提唱した「私は誰か?」と問うことが、実に的確であると分かり、それを採用している。

遠い惑星
AIアート20
「遠い惑星」
Kay


とはいえ、メソッド(手法)として、老子は、自然に従うことを一貫して述べており、これは、列子や荘子にも継承されている(老子と列子の関係は分からないが)。
そして、この章でも、「本当に重要なことは、頭で考えて分かるものではなく、自然に従うことで分かる」という、全ての章で言っているのと同じことを言っている。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの『星の王子さま』の最も重要な言葉、「本当に大切なものは目に見えない」も、「本当に大切なものは思考で理解出来ない」と言い換えて良いが、では、どうすれば、その本当に重要なことが分かるのかというと、「自然に従うことによって」である。
しかし、それは特に現代では難しくなっている。
だが、ラマナ・マハルシは、いわば神を利用する方法である「私は誰か?」と自分に問うことで、実は利用した神は自分だったと分かるという、何とも壮大な(ある意味「上手い」)方法を示した。
よって、自分が全知全能の無限の魂(=神)であることを知識として押さえた上で、それを納得するのではなく、思い出すために「私は誰か?」と問うのである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ

『老子』第72章を一言で言えば「最上の手本は空気」

今回は『老子』第72章である。
この章を一言で言えば「最上の手本は空気」である。

あまり、国を支配している、あるいは、支配したことがあるという方はいないだろうが、国民も自分の子供も似ている。
それで、自分の子供を、放任するのと、厳しく躾けるのは、どちらが良いかという話があり、いずれのグループにも、自信満々に「放任が良い」「いや、厳しく躾けないといけない」と主張する者がいるものである。

答は放任であるが、実は、人間は、自分の支配下にあると思うものを放任出来ないのである。
どうしても支配しようとしてしまうのだ。
それで、次善の策である、「最低限の躾をする」のが良いようだが、これだって、親は、最低限のつもりが余計な躾をしてしまい、結果、子供は駄目になる。
国民を支配する場合も同じようなものである。

現代のヘレーネ
AIアート19
「現代のヘレーネ」
Kay


老子は、放任して良い結果を出す者とは、以下のような者だと言っているのである。
「自分を賢いと思っていない」
「自分に価値があると思っていない」
このような者は空気に喩えられる。
ルドルフ・シュタイナーは「優れた教師は空気のような存在」と言ったが、良い為政者や良い親も同じである。
だが、現在の国の支配者や親のほとんどが、全くこうではないので、国民や子供を放任すれば、国は傾き、子供はロクデナシになる。
それでいて、国の支配者や親は、国民や子供にやたら干渉するので、さらに悪い状況になっている感じである。

逆に、上に挙げたことに該当する者には、自然に人が従い、放任してもうまくやっていくのである。
上に挙げたことに該当する者を君子と言う。
そして、君子とは、「私は誰か?」と自分に問うている者である。
君子は、それを知りたいと思っているからである。
なぜなら、君子であるほど、今の自分を作りものっぽく感じているからだ。
その通りなのだ。
我々は、ある高度なテクノロジーで作られたマインドコントロール装置の力で、本当の自分を忘れ、偽物の自分になってしまっている。
だが、「私は誰か?」と問い続けることで思い出すことが出来るのである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ

『老子』第71章を一言で言えば「馬鹿を自覚する」

今回は『老子』第71章である。
この章を一言で言えば「馬鹿を自覚する」である。

自分が馬鹿であることを理解することは、人間の一生のテーマである。
自分が馬鹿であることが理解出来れば、その人は賢者である。

愚か者ほど・・・と言っても良いが、世の中の人間は皆、自分は賢いと思っている。
言い換えれば、自分が賢いとか、頭が良いと思っているのが凡人であり、凡人は愚か者だ。
こう言うと、道徳的な意味に捉えて「その通りである」と言う者は多い。
そんな者もまた馬鹿なのである。

馬鹿とは何であろうか?
それは、記憶喪失であるということだ。
ただし、世間でいう、せいぜいが数十年分の記憶がないことを言うのではない。

接近するUFO
AIアート18
「接近するUFO」
Kay


何度も取り上げるが、エマーソンの公爵と与太者の喩えをもう一度述べる。
酔っぱらって道で寝ている与太者が、公爵の豪壮な屋敷に運ばれ、眠っている間に身体を洗われ、立派な下着と寝巻を着せられ、豪華なベッドに入れられて眠った。
与太者が目を覚ますと、執事がうやうやしく仕えた。
この与太者は、自分が公爵であることを忘れていたのだ。
そして、この与太者とは、我々のことだ。
我々も、自分が本当は誰なのか忘れている。
正確には、忘れさせられたのだ。
自分が誰かを思い出せば、この与太者が、実は公爵であったなどというレベルの話ではない。
真の自分とは、全知全能の無限の魂(=神)なのであるから。

ここまでは、過去の真の聖者が皆言っていたことだ。
しかし、我々がなぜ真実を忘れているのかは、聖者は言わなかったか、言っていても、伝えられてこなかった。
なぜ、我々が真理を知らないのかというと、ある超テクノロジーで作られたマインドコントロール装置のためだ。
しかし、それを気にしても仕方がない。
大切なことは思い出すことだ。
そのために、ラマナ・マハルシが教えたことが「私は誰か?」と自分に問うことである。
それをするためには、自分は自分が誰かを知らないことを知らなければならない。
だから老子は「知らないことを知らないことが病である」と言ったのだ。
この病は、欠点とか迷妄と訳されることが多い。
だが、この病は欠点とか迷妄よりずっと深い。
「知らないことを知っているのが聖人」
「知らないことを知らないのが愚かな凡人」
である。
「私は誰か?」と問う者が聖人である。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ

『老子』第70章を一言で言えば「皆、眠っている」

今回は『老子』第70章である。
この章を一言で言えば「皆、眠っている」である。

このブログで、私がずっと書いていることを老子もやっぱり言っていた。
つまり、『老子』は極めて簡単であること。
そして、だがその簡単なことが分かる人が滅多にいないのであるということだ。

ただ、『老子』には、なぜ、人々が、老子が言う簡単なことが分からないのかについて、書かれていない。
老子が言わなかったか、言っても誰も分からなかったので、後の人が『老子』から取り除いてしまったかだ。
まあ、どっちかは分からない。

なぜ人々には『老子』が分からないのかというと、頭で考えるからだ。
人々は、自分とは、心(頭と言っても良い)と身体だと思っているので、頭で分かることしか認めないのだ。
なぜ、自分を心と身体だと思っているのかというと、前世以前の記憶がないので、自分が心と身体を超えたものがあることが信じられないのだ。
だが、頭で考えず、思考を消し、自然に従えば(老子流には「道」に従えば)、本当のことは自然に分かるのである。
それなのに、老子は、思考を消す方法について教えているようには見えないが、それについても、教えが失われてしまったのかもしれない。

目を閉じた初音ミク
AIアート17
「目を閉じた初音ミク」
Kay


だが、思考を消すことについて、20世紀初頭、インドのラマナ・マハルシによって「私は誰か?」と問う方法が提示されたが、これは最も優れた方法である。
なぜなら、「私は誰か?」と問うことで、心は思考が出て来る源である「私」に引き戻されるので、思考は外に出て行くことが出来ず、その源で消える。
それを、出来るだけ多く行い、心が静かになってくれば、心の奥底から発せられる、真の自分である魂の声を感知するようになる。
インドラ神が、自分がインドラ神であることを知るために鏡を見る必要はない。
ただ、自分がインドラ神であるという確信があるだけだ。
それと同様、我々も、自分が誰かと探求することで、自分が全知全能の無限の魂(=神)であることが分かるのである。
今だ、それを冗談かおとぎ話としか思えない人が多いかもしれないが、もう十分、地球人類は悲惨を味わい、今も味わっているのである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


当ブログは第1期ライブドア奨学生ブログです。
Kay Twitter Home

執筆のご依頼




最新コメント


月別アーカイブ
記事検索
ブログバナー&Mail


メールはこちらへ

PV since 2010/09/08
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

人気ランキング参加中
にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ
にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ひきこもりへ


タグクラウド
QRコード
QRコード