「テレビのチャンネルをガチャガチャ回す」という表現が理解できない人も多くなってきたと思う。
無線リモコンというものが存在しなかった時代のテレビは、チャンネルを選局するためには、テレビに付いている、直径7~10cmほどの円盤ダイヤルを回したのだが、それがチャンネルの数だけのストッパーで止まる度にガチャガチャ音を立てたのである。
だが、便利な点もあった。
チャンネル選局ダイヤルの表面には、1本の筋、あるいは、そこを摘まんで回せる直線の突起があったので、それを見れば、現在、何チャンネルが選択されているか分かるのである。
現在のテレビでは、今、どのチャンネルになっているのか分からないことが多いだろう。
テレビに限らず、物理的に動くスイッチ類やダイヤルはどんどん少なくなっている。
同じスイッチと言っても、昔のものは、押すと、押し込まれた状態で止まっていたものが多かったが、今のデジタル・スイッチは、押しても形状の変化が無いので、光でも付いていないと、押したか押してないのか分からない場合が多い。
だが、(液晶に表示された)文字や光で確認するよりも、レバーが起きているか倒れているかといった形状で判断する方が、素早く確実であり、また、いつでも何度でも確認可能な場合が多く、精神的にも疲れないものである。
自動車の運転方法は、ほとんどが昔のままであり、ハンドルはもちろん、シフトレバーやアクセル、ブレーキが、稼動部分の無いデジタル式になることはないと思う。
実は、AT車には、ボタンによるシフトチェンジが可能なものもあるらしいが、全く良くないと思う。
飛行機やヘリコプター、あるいは、最新鋭のジェット戦闘機や宇宙ロケットだって、アナログ的なスイッチやレバーだらけだろう。
その中には、形状こそアナログだが、実質デジタルというものもあるのだが、やはり、操作すれば形状が変化するのである。
人間は、それなりの抵抗を皮膚や筋肉に感じて操作しないと、ミスがあったり、精神的な負担が蓄積されるのだと思う。
基本的には、アナログスイッチというものは、スイッチそのものが、通電や断線を行うが、デジタル・スイッチは、スイッチ自体は、微かな電気を使って信号を送り、それを受け取った装置や回路が実際の仕事を行うのである。
そのように、電子化、情報化されるに従い、人間が実際に動かすものが少なくなり、また、人間の身体も動くこともなくなってくる。
それが、本当はどういうことか理解している人は少ないのだ。
単に、運動不足になるとか、感覚が衰えるといった程度の問題ではない。
アメリカのSFテレビドラマ『スター・トレック』(日本では『宇宙大作戦』というタイトルで放送されていた)で、こんな話があったと思う。
ある惑星で、戦争が起こる。しかし、爆撃情報などはあるのだが、実際の被害らしいものがない。
そして、戦闘後、多くの人々がある場所に向かう。そこは、人間処理場である。
つまり、こういうことなのだ。
その星での戦争は、仮想戦争であり、そのぞれの国に設定された戦力などのデータを元に、コンピュータが戦争状況を創作する。
結果、コンピュータにより死亡と決定された人間は、処理場で処分されて消えなければならないのだ。
一見、非人道的に見えるが、物理的な被害がなく、あらゆる資産が無傷で保持され、労力も無用というのは、実際の戦争よりずっと良いと判断された時から、このようなことが行われるようになったのだ。
彼らにとっては、本当の戦争をするような惑星は、時代遅れで野蛮であり、自分達はそれに比べるとはるかに進歩していると主張する。
その考え方の裏には、人間は戦争をやめられないのだという結論があるのだろう。
アルベルト・アインシュタインと、ジクムント・フロイトの歴史的な書簡のやり取りの中で、「どうすれば人間は戦争をやめることができるのか?」というアインシュタインの問いかけに対し、フロイトは、「それは不可能です」と断言した。
だが、フロイトは、H.G.ウェルズも言ったように、世界政府のようなものが構築され、その統治が成功した場合には何とかなるかもしれないといったことも述べていた。
だが、世界政府が出す最良の策は、このスター・トレックの話に似たものになるかもしれない。
この仮想戦争は、究極の情報戦であり、いってみれば、現在も存在するバーチャル・ゲームのようなものだ。
つまり、ゲームや情報の世界が主になり、物理世界がそれに従うのである。
しかし、間違えてはならない。
それは、実は、物理世界を何よりも重要視した結果なのだ。
物や身体を愛するあまり、それ以外のことの支配権を第三者に渡してしまった結果なのだ。
情報や精神は、目に見えないから、価値の少ないものであると軽んずれば、そういう恐ろしいことになる。
実際は、形のないものの方がはるかに重要で強力なのだ。
それをないがしろにしてしまえば、情報や精神の支配権を握った者に、身体や物を支配されてしまうのは当然なのである。
↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
無線リモコンというものが存在しなかった時代のテレビは、チャンネルを選局するためには、テレビに付いている、直径7~10cmほどの円盤ダイヤルを回したのだが、それがチャンネルの数だけのストッパーで止まる度にガチャガチャ音を立てたのである。
だが、便利な点もあった。
チャンネル選局ダイヤルの表面には、1本の筋、あるいは、そこを摘まんで回せる直線の突起があったので、それを見れば、現在、何チャンネルが選択されているか分かるのである。
現在のテレビでは、今、どのチャンネルになっているのか分からないことが多いだろう。
テレビに限らず、物理的に動くスイッチ類やダイヤルはどんどん少なくなっている。
同じスイッチと言っても、昔のものは、押すと、押し込まれた状態で止まっていたものが多かったが、今のデジタル・スイッチは、押しても形状の変化が無いので、光でも付いていないと、押したか押してないのか分からない場合が多い。
だが、(液晶に表示された)文字や光で確認するよりも、レバーが起きているか倒れているかといった形状で判断する方が、素早く確実であり、また、いつでも何度でも確認可能な場合が多く、精神的にも疲れないものである。
自動車の運転方法は、ほとんどが昔のままであり、ハンドルはもちろん、シフトレバーやアクセル、ブレーキが、稼動部分の無いデジタル式になることはないと思う。
実は、AT車には、ボタンによるシフトチェンジが可能なものもあるらしいが、全く良くないと思う。
飛行機やヘリコプター、あるいは、最新鋭のジェット戦闘機や宇宙ロケットだって、アナログ的なスイッチやレバーだらけだろう。
その中には、形状こそアナログだが、実質デジタルというものもあるのだが、やはり、操作すれば形状が変化するのである。
人間は、それなりの抵抗を皮膚や筋肉に感じて操作しないと、ミスがあったり、精神的な負担が蓄積されるのだと思う。
基本的には、アナログスイッチというものは、スイッチそのものが、通電や断線を行うが、デジタル・スイッチは、スイッチ自体は、微かな電気を使って信号を送り、それを受け取った装置や回路が実際の仕事を行うのである。
そのように、電子化、情報化されるに従い、人間が実際に動かすものが少なくなり、また、人間の身体も動くこともなくなってくる。
それが、本当はどういうことか理解している人は少ないのだ。
単に、運動不足になるとか、感覚が衰えるといった程度の問題ではない。
アメリカのSFテレビドラマ『スター・トレック』(日本では『宇宙大作戦』というタイトルで放送されていた)で、こんな話があったと思う。
ある惑星で、戦争が起こる。しかし、爆撃情報などはあるのだが、実際の被害らしいものがない。
そして、戦闘後、多くの人々がある場所に向かう。そこは、人間処理場である。
つまり、こういうことなのだ。
その星での戦争は、仮想戦争であり、そのぞれの国に設定された戦力などのデータを元に、コンピュータが戦争状況を創作する。
結果、コンピュータにより死亡と決定された人間は、処理場で処分されて消えなければならないのだ。
一見、非人道的に見えるが、物理的な被害がなく、あらゆる資産が無傷で保持され、労力も無用というのは、実際の戦争よりずっと良いと判断された時から、このようなことが行われるようになったのだ。
彼らにとっては、本当の戦争をするような惑星は、時代遅れで野蛮であり、自分達はそれに比べるとはるかに進歩していると主張する。
その考え方の裏には、人間は戦争をやめられないのだという結論があるのだろう。
アルベルト・アインシュタインと、ジクムント・フロイトの歴史的な書簡のやり取りの中で、「どうすれば人間は戦争をやめることができるのか?」というアインシュタインの問いかけに対し、フロイトは、「それは不可能です」と断言した。
だが、フロイトは、H.G.ウェルズも言ったように、世界政府のようなものが構築され、その統治が成功した場合には何とかなるかもしれないといったことも述べていた。
だが、世界政府が出す最良の策は、このスター・トレックの話に似たものになるかもしれない。
この仮想戦争は、究極の情報戦であり、いってみれば、現在も存在するバーチャル・ゲームのようなものだ。
つまり、ゲームや情報の世界が主になり、物理世界がそれに従うのである。
しかし、間違えてはならない。
それは、実は、物理世界を何よりも重要視した結果なのだ。
物や身体を愛するあまり、それ以外のことの支配権を第三者に渡してしまった結果なのだ。
情報や精神は、目に見えないから、価値の少ないものであると軽んずれば、そういう恐ろしいことになる。
実際は、形のないものの方がはるかに重要で強力なのだ。
それをないがしろにしてしまえば、情報や精神の支配権を握った者に、身体や物を支配されてしまうのは当然なのである。
↓応援していただける方はいずれか(できれば両方)クリックで投票をお願い致します。
| 人気ランキング参加中です |
|
