ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
SE、プログラマー、AI開発者、教育研究家、潜在意識活用研究者、引きこもり支援講師Kayのブログ。

当ブログは、第一期ライブドア奨学生ブログです。
◇お知らせ
[2019/12/28]AI&教育問題専用ブログ、メディアの風を公開しました。
[2017/03/01]「通りすがり」「名無し」「読者」「A」等のハンドル名のコメントは原則削除します。

可愛い子供

私が、少しも可愛くないと思う子供は、子供を満足させ喜ばせる商品のテレビCMに出ている子供達だ。
具体的には、ランドセル、アニメのヒーロー・ヒロインのなりきりセットのCMに出てくるような子供達である。
もちろん、世間では逆にああいった感じの子供を可愛いと言うのだろう。

子供向け商品のテレビCMに出る子供は、どんな子供が選ばれているのだろうか?
まず、外見的にきれいな子であることは間違いない。
そして、次に、落ち着いた感じの子供だろう。これは、精神的な安定感のある子だ。うつろな表情の、寂しそうな、悲しそうな子供は、どんなに美しくても選ばれない(よほど演技でカバーできる場合は分からないが)。

子供に限らず、心の安定はどうやれば得られるのだろう?
心は、何かとの関係性を確立することで安定する。その関係性が強ければ強いほど安定する。
最も土台となる関係は、母親との関係で、そして次に、家族との関係だ。
学校に行くようになると、学校、友達のグループ、所属するクラブ活動の中でしっかりとした居場所を得れば、その子の心は安定する。
大人になれば、家族などの基本的なものに加え、社会の中での自分の居場所を得ることで、心は安定する。そのために、会社等の職場で必要欠くべからざる人材と言われると安心するのだ。

しかし、これらのことに成功した者は、子供であろうが大人であろうが、全く魅力はない。なぜなら、真に生きていない。
引きこもりというのは、本来、こういったものを得るのに失敗した者だ。しかし、彼が、家族の中のわずかな居場所にしがみついているなら、さらに魅力がない。

魅力的な人間というのは、どこか安定感を欠いているように見える。
それは、心の土台の土台である母親との関係が希薄であったり、何らかの事情で母親との関係性に歪みがあるからだ。
その影響で、家族や社会とも強い関係性を持っていないので、アウトサイダーである。
そして、それらを埋め合わせ、心を安定させるための何かを求め、普通の人とは全く異なる何かに心を結び合わせた者だ。それはリスクも大きい。邪悪なものを心の拠り所とすれば、強力な悪となる。ヒットラーは、間違いなくその類だ。彼は、聖人にだってなれたかもしれないのだ。

日本の文豪達の多くは若くして自殺している。西洋でも、ある時期の芸術家達の多くが自殺している(ロマン派の画家などがそうであるようだ)。
例えば、三島由紀夫は、幼い時に母親との関係性を確立できず、ほとんど心の土台がなかったが、それを自分で構築した。それが、彼の天才と結びつき、作品には、どこか作りものめいた世界観が、不思議な叙情性を与えた。彼は芸術を心を鼓舞してくれるものと考えた。彼の心の安定には多くのエネルギーを必要とした。激しいものを心の土台にしていたのだ。しかし、その土台は相当にいびつだった。あまりに人工的で、不自然なものだったのだ。彼の自殺は必然だった。

石ノ森章太郎の描く漫画のヒーローは、優しいが、どこか心に空白を感じさせる、ある意味、頼りない少年が多い。しかし、そこが魅力でもある。「サイボーグ009」のジョーがその典型だ。ジョーは孤児だ。そして彼は常に心のどこかで母親を求めてはいる。しかし、強い理想で心を支えてもいる。それが彼を素晴らしいヒーローにしている。ジョーは女性にも優しいが、どこか無神経なところもあり、時々フランソワを怒らせ、トラブルにさえなる。しかし、逆にそれがフランソワや、ひいては読者の女性の母性本能をくすぐるのだ。
石ノ森さんの自伝「石ノ森章太郎の青春」を読むと、面白いことが分かる。自分が生まれた時から始まるこの自伝に母親がほとんど登場しない。たった一言、「小さい人だった」と書かれている。彼もまた、自分で選んだ何かで心を支えたのだろう。

では、可愛い子供とは、どんなものだろう。
アニメ「魔法少女リリカルなのは」で、金髪の少女フェイトは、母親の命令に従い、傷だらけになりながらも命懸けで役目を果たし、立派な成果を上げて母親のところに帰る。甘いお菓子のお土産まで用意して。本当なら、まだ母親に甘えたい9歳の美しい少女だった。しかし、戻ったフェイトを、母親は成果が少ないと激怒し、彼女を縛って、ムチで長時間打つ。ようやく解放されたフェイトのもうろうとした瞳には、見向きもされなかったお土産のお菓子が映る。
だが、それでも、フェイトの母親を慕う気持ちは消えなかった。フェイトは「母さんは不器用なだけ」「私のためを思って言ってるんだ」と言い、次こそは母親を喜ばせようと思う。

母親に全く顧みられずに育ち、女性との関係をうまく持てないまま、著名な産科医になった男性に、インドの聖者ニサルガダッタ・マハラジは言った。
「あなたは母親を愛しているのだ」
「しかし、母は私に愛情を与えなかった」
「それでも、母親への愛を止めることができなかったのだ」

フェイトやジョーは、個人としての母親の先にあるものを少し垣間見ていた。ニサルガダッタ・マハラジの言う母親は、肉体としての母親の意味だけではない。
我々は、肉体としての母親ではなく、万物の母であるガイア(ギリシャ神話の大地の女神)のような、老子に書かれた母性原理のような母に目覚めないといけない。
人間としては、個人としての母親との折り合いを付けるのは難しい。しかし、それをしないと、本当の安らぎ、大いなるものとの一体感は得られない。





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万能治療器の賢い普及のさせ方

今は世間から消えましたが、政木和三さんが発明した「神経波磁力線発生器」という10万円ほどの装置がありました。
これは、直径20cmほどのドーナッツ状のリングから特殊なリズムで発生させた強力な磁気を身体に照射することで、具合の悪い状態を改善するというものです。
ただし、厚生労働省が認定した医療機器ではありません。世間的に分類するなら健康機器とでもなりましょうか。
テレビや新聞にCMや広告が出されたことはなかったと思いますし、Web広告が今ほど盛んになる少し前の時代のものです。製造もさしたる規模で行われていませんでしたし、販売店も概ね小さなところが多かったと思います。大手企業が製造、販売を計画したという話も何度かあったと思いますが、実現しなかったようです。しかし、その割にはよく売れていたと思います。

政木さんは、講演などで、この装置を使用すれば、いかなる病気も治ると自信を持って断言していました。
また、私が政木さんの研究所を訪れていた時、政木さんに、この装置のユーザーと思われる人から電話がかかってきていたのですが、政木さんは「そんな病気は、この装置を使えば治る」と激を飛ばしていました。知らない人が聞いたら、随分危ない人だと思われるかもしれません。
実際、この装置や、政木さん自身に対する批判はあると思いますが、それに関して議論するつもりはなく、以下に、ただ、私が直接知る事実をそのまま記載します。

私は、ある友人に、この装置の話をしました。その友人は、ある財団に勤務する、国立大学の理学部(化学)を出た、少々頭の固い人間で、そんな話をすると、いつもは一笑に附するような人でした。
しかし、彼はその装置が欲しいと言いますので、私が買ってきて彼に渡すことにしました。私はこの装置を販売している人をよく知っていました。
実は、その友人の叔父さんが、末期の胃癌で、余命1ヶ月だと言われているようでした。友人は、どうせ最後なら、どんな馬鹿げたことでも、何でもしてやりたいと思っていたのでした。しかし、彼は決して高収入ではなく、妻子もあり、10万円は楽ではなかったと思います。それが、普段の彼なら怪しいと言って取り合わないはずのものを即断で購入を決めた訳です。
その後、はっきりと彼から聞いたのですが、叔父さんの状態は、装置をわずか10分使うことで改善され、10日位後の診断では、癌は全て消えていました。そして、叔父さんは退院しました。
ただ、その数ヵ月後に聞いたら、叔父さんは亡くなったそうです。詳しいことは聞きませんでした。

私が実際に知っているお医者さん(私立病院のオーナー)は、この装置を自分の病院に多数導入し、患者に自由に使わせて、素晴らしい成果を上げているという話でした。
私の父親も、この装置で奇跡的な回復を見せたことがあります。父は、長期間、病院で寝たきりになっていました。しかし、病院側が忙しくて、放置していたせいと思いますが、腰にひどい床ずれが出来、大きな穴が開いてしまいました。やせ細った人間の腰に、あんな大きな穴が出来るとは思いもしませんでした。私は、そこは骨で詰まっていると思っていましたが、そうではないことを知りました。医者は、この穴が塞がることはないと言いました。これだけ空いた穴に肉が再生することはないと言うのです。
ところが、神経波磁力線発生器を毎日使い、数ヶ月で、穴は完全に塞がり、ほとんど跡形も残りませんでした。

ある40代の大手飲料品会社の営業課長の男性は、学生時代にやっていた野球で肩を壊していて、腕が水平以上に上がりませんでした。ところが、この装置を10分使うと、楽々と腕が真っ直ぐ上に上げられるようになって驚き、その場で装置を注文しました。
彼もまた、このような装置をあまり信用する人ではないと思います。

以上は、私が直接見るか、よく知る人から直接聞いた話であることを保証します。

ところが、この装置は、ある日突然、厚生労働省により、販売禁止にされます。
装置の販売業者が、この装置を医療機器であると誤解されるようなことをしたというのがその理由です。
政木さんから聞いた話では、その販売業者が、注文者に装置を発送する際、装置を梱包した箱の中に、この装置による病気治癒の実例を書いた文書を入れていたことが法律(薬事法)に違反するということでした。実は、装置とは別便でその文書を送っていれば問題はなかったそうです。
政木さんは、厚生労働省に出向き、処分撤回を求めましたが、無駄だったようです。
その後、政木さんにも逮捕状が出されたようですが、私は仔細は分かりません。政木さんは、それからしばらくして亡くなられたからです。87歳だったと思います。毎日2万歩歩き、階段を軽々と駆け上がり、ゴルフの練習をする姿は全く老人には見えない元気な人でしたが、自分の死期に関しては、前々から知っておられたようでした。
上に書いた、私が友人のための装置を購入した販売業者の人も逮捕され、テレビで報道されました。テレビでは、この装置はイカサマ商品として扱っていました。
その逮捕された販売業の人は、厚生労働省を訴えたように思いますが、多分、勝ち目はないでしょう。冷静かつ万全な戦略でいっても、そんな相手に裁判に勝つのは難しいと思われるのに、その人は、自分の正論をぶつけるだけで、およそ賢いやり方とは思えませんでした。
尚、私も、厚生労働省を訴えるつもりはありません。仮に、この装置が本当に万病を治す、素晴らしい装置だとしても、これを世の中が受け入れるには時間がかかります。今の世の中には医療と言う巨大なものがあり、それに関連して生計を立てている人達が世界中に大勢いるのです。現実的に言って、それら(医療とその関連)を短期間で消してしまうようなことが出来るはずがありません。

まあ、皆さんも、もしもの話ですが、病気治療や、あるいは、エネルギーのことで、宇宙人から素晴らしいテクノロジを明かされたとしても、慎重になって下さい。
それを世に出すとしても、医療や電力会社や石油関係会社の利益を損なわないよう、注意深く行って下さい。それが大人のやり方というものです。
尚、政木さんの発明に関しては、ご本人から聞いたところでは、超古代テクノロジによるものです。太古の昔、現代よりはるかに科学文明が発達していた時代に、政木さんは科学者として様々な研究と発明をしており、ただそれを思い出すだけなので、極めて短時間で発明が出来ると言われていました。こういった話を信じない人が多いでしょうが、私には、信じる根拠も否定する根拠もありません。

時々、その存在を主張する人がいますが、この世を裏側から支配する闇の勢力なんてものがもしあったとしても、彼らだって決して分からず屋ではなく、付き合ってみれば、案外いいやつらだと思いますよ。有機体のボディを持っている弱みに関しては、皆同じです。彼らだって、我々一般人を滅ぼそうなんて思ってはいません。しかし、我々があまりに彼らを敵対視すれば、彼らだってやむなく対抗してくるでしょう。どちらが光とは言いませんが、光も闇も共にあるべきものです。
尚、神経波磁力線発生器は現在は販売されていません。それと同じ原理を使っていると言われるバイオイーザーという装置が医療用具に認定されて販売されているようですが、私は全く分かりません。
私は、神経波磁力線発生器を今でも持っていますが、現在はほとんど使いません。食を慎むことと、おだやかな気持ちで食べることで健康は得られると分かったので、必要がなくなったからです。





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食欲を抑える個人的な方法

秋は食欲が増すと聞きますが、私のように、いつも空腹だと、変わることなく、年中、何でも美味しいと思います。
いずれにせよ、風説(世間に広まっているうわさ)を無闇に信じない方が良いと思います。

今回は、どうしたら食事の量を抑えることができるのかということについてお話しましょう。
私は、食事を1日に1回しかしませんし、1回の食事も満腹するまで食べません。しかし、決して生まれつきの少食ではなく、2年ほど前までは大変な大食でした。
肉は大好きですが、やはり2年以上、全く食べていません。最近は魚も食べなくなりました。
とはいえ、別に根性や意志の強さで食べるのを我慢しているわけではありません。そもそも、私には根性だの、意志の強さといったものは全くないですし、好きでもありません。
それでも、「つい食欲に負けてしまった」といったことも一度もありません。

私は、食事を抑えるということも、人間のあらゆる行動と同じだと思います。
私は、毎晩必ず、腕立て伏せを始め、運動をするようになり、10回しかできなかった腕立て伏せを楽々と150回できるようになりましたが、こういったことも同じ原理で簡単に続けられるわけです。
あくまで私の方法ですが、以下に無料公開します・・・といっても大したものでは全くありません。

何年か前、「幻想楽園」という歌を聞いた時、その中の一節が心に残りました。それは、

憧れだけが明日へ続く
扉を開けることを知っているから

というところで、私は深く同調しました。
この歌は、詩、曲、編曲は梶浦由記さんで、歌は貝田由里子さんです。美しいだけでなく、霊的な、この世のものとも思えない芸術品だと思います。

どんな難しいことも、「憧れ(admiration)」を起こすことが出来れば、まあ、大抵、楽々とやれます。
ただし、本物の憧れでないといけません。ただのenvy(羨望)では何にもならず、desire(欲望)に基くものであれば、悲惨な結果になりかねません。
例えば、モデルの蛯原友里さんに憧れるといった場合は羨望や単なる願望が多いかもしれません。
本当の憧れには、何かを求めるという気持ちは全くありません。つまり、蛯原さんのように綺麗になって人気者になりたいとかモテたいとか思うなら、それはやはり羨望です。

私の場合、食を抑えるということに結びついた憧れでは、以前も書きました通り、映画「さらば友よ」の、アラン・ドロン演じる医者のバランと、チャールズ・ブロンソン演じる詐欺師のプロップが3日間飲まず食わずで様々なことを行うところです。
当ブログ内「餓えた男は美しい」
小説や映画やドラマ、あるいは、アニメで、憧れる少食な登場人物を見つけて感情移入すると、簡単に少食になれると思います。それが増えたり、変化することもあると思います。
究極的には、40日断食のイエス・キリストや、それよりも凄いかもしれないお釈迦様かもしれません。

私の憧れは、今は、アニメ「魔法少女リリカルなのは」の、金髪の魔法少女フェイト・テスタロッサです。トレイに乗ったパンとスープくらいの食事にも全く手を付けないフェイト(本人は心配するアルフに「少しは食べた」と言います)を見ていると、私も食べている場合ではないと思いますし、食べるならパンとスープくらいにしようと思います。
人間、シンプルに出来ていることも大事だと思います(笑)。







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チリ、サンホセ鉱山事故から考える

8月5日にチリのサンホセ鉱山で発生した落盤事故では、私は、鉱山作業員達の生命が絶望視されていた時の彼らの家族の気持ちには同情したし、作業員達の生存が確認された時には、彼らの家族の喜びよりも、閉じ込められた作業員達の不安や彼らが過ごしている環境の過酷さを思うと陰鬱さを感じた。しかし、救出成功のニュースには喜ばしいとは思ったが、その報道があまりに過剰と感じた。

我々が何かに心を動かされるというのは、まるでその当事者の誰かになったような気持ちになることに違いない。それはつまり、他の人の心に同調するということで、以下では、短く、「同調する」と記する。
同調には想像力が必要ではあるが、ごく自然に湧き上がる想像でなければ、真の感動、感激は得られない。つまり、人工的な、作られた想像による同調は不自然な偽物だ。
私は、鉱山事故の発生当時の家族や作業員達には強く同調したが、救出成功の時には一瞬以上に同調することはなかった。誰かに作られた同調はしなかったのだ。

それは、つまり、こういうことだ。
サッカーの試合で味方するチームが勝った時とか、オリンピックで応援する選手が金メダルを獲得した時、私は、選手達との一瞬の同調を感じるが、すぐに離れ、熱烈なファンとはほとんど同調しない。それは、チリの鉱山事故の救出成功の時と同じだ。
そして、本当は、誰もそうなのだ。
「そんな馬鹿な!サッカーで日本が勝利した時、俺はすごく感動するぞ!」と言う人は多いかもしれない。もちろん、その場だけの感動なら問題ない。しかし、なぜしつこく感動しようとするのだろう。まるでそれが義務であるかのように。
それは、何者かにそうさせられているだけなのだ。そうなるように煽動している者がいることは、ちょっと考えれば分からないでもないと思う。
私だって、例えば、浅田真央選手が優勝したら楽しいと思う。しかし、その特集番組が作られ、連日過剰な報道が行われることには、無関心だけでなく、憂鬱を感じる。
もし、そういったものに感激しているなら、本当はいったい何に同調しているのだろう?それは、作られた幻想に同調しているのである。その幻想はもはや、浅田選手から離れたものだ。
なぜ、単に、「浅田さん、良かったね。立派だと思う」ではいけないのだろう?

「タイタニック」という映画で、私は非常に感激した部分がある。
それは、102歳のローズの夢の中の光景だ。17歳のローズが、笑顔のボーイにドアを開けてもらってタイタニック号のホールに入って行くと、一等船室の客も三等船室の客も、タキシードやナイトドレスや作業服のようなものなど様々な服装の男女が完全に混じり合い、皆一緒にローズに温かい笑顔を向ける。そこの階段を上がった踊り場には、タキシード姿のジャックが待ち、2人が抱き合いキスをすると、皆が一緒に祝福する。
そんな世界であって欲しいという思いを現したに違いないキャメロン監督に、私は強く同調したのだ。

「フランダースの犬」は、物語の舞台のベルギーも含め、世界的にはあまり好評でなく、日本での人気の高さがむしろ異例と聞く。それが本当かどうかは知らないが、どこか分かる感じもする。
この物語は、同調するものが多過ぎる。著者は多分、世の中に不条理を強く感じていただろう。そして、登場人物でいえば、アロアの悲しみ、コゼツ(アロアの父)の罪悪感、ネロの祖父の無念、ネロの絵を落選させた者の後悔。ネロに関しては、アロアとの交際を禁じられ、祖父を失い、仕事もなくし、生まれた時から住んでいた小屋も追い出され、絶望しながらも、偶然に拾ったコゼツの財布を届けたことへのせめてもの見返りにパトラッシュの世話を願い、受け入れられると自分は去る。しかし、年老いたパトラッシュは与えられた食べ物に見向きもせず、ネロを探して極寒の街路に飛び出す。
誰も恨むことなく、ただ月光に照らされたルーベンスの絵をレクイエム代わりに死んでいくネロと、そばに寄り添うパトラッシュ。日本人は本来、そんな彼らやアロアに同調できる稀な民族だったかもしれない。

「マッチ売りの少女」となると、今や、日本人は想像が出来ないことから、まともな同調はできないかもしれない。しかし、アンデルセンには、あの少女のモデルがいたのだ。だが、豊かだからといって、少女の状況が想像できない訳ではないと思う。それは感性の問題だろう。

心の騒音を伴う同調は、価値のないものへの、ニセの同調だ。
しかし、静かに、何かを探すように心を見つめるような同調は、きっと、価値のあるものへの同調なのだろう。

ところで、チリの鉱山事故で考えたことがある。
それは、核兵器対策用の地下シェルターというものが滑稽なものだということだ。
核兵器攻撃に備え、地下に鋼鉄と鉛の壁で作った地下シェルターがあちこちに作られているらしい。見たことはないが、多分、本当にあるのだろう。
あなたは、あんなものの中に住みたいだろうか?
放射能が消えるまで、あんなところで暮らせるだろうか?
チリ鉱山事故で、地下の密室に多人数で過ごすことの過酷さが知られたが、シェルターに入る人は、広々とした空間を確保する計画なのだろうか?つまり、自分と家族だけ入るつもりなのだろうか?
地下シェルターに入ったからといって、どうにかなるだろうか?
多くの人が正しく同調することに目覚めれば、仮に善意であっても、地下シェルターを作ろうなんて発想はなくなるのではないだろうか?
それには、人工的な作られた想像による同調、幻想への同調を見極めることが大切だ。
映画「燃えよドラゴン(原題:ENTER THE DRAGON)」で、リーの師匠が良いことを言っていたのを思い出す(最初の5分に価値のある映画だと思う)。
「敵は幻想の裏側に意図を隠すものだ。幻想を壊せば勝てる」







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神秘体験

超常現象という言葉があるが、それが何を意味するかの説明は実に難しい。
サイコロを振り、10回連続で0の目が出るという、非常に珍しいという意味での超常現象(超自然現象。スーパーナチュラル現象)もあれば、人が空中に浮遊するといった、科学的にあり得ないからという超常現象(異常現象。アブノーマル現象)もある。
ところで、珍しいということに関し、統計学では「これは確率的に起こりえない」とされる基準(危険率などと言う)はある。しかし、それを超えたからといって、ただちに超常現象と言えるかは疑問だ。
また、科学的にあり得ないと言っても、科学自体の信憑性の問題もある。実際、科学の常識は案外に変わりやすい。また、起こったとされる現象が、錯覚なのかトリックなのかと疑いだしたら、現実的には決着の付けようはない。

そこで、今回は、「神秘現象」なんて曖昧な言葉を使う。神秘現象の定義は、超常現象の定義より難しいと言うよりは、曖昧な言葉なので定義のしようがない。
例えば、「人を好きになる」ということは、普通と思えば普通だし、神秘現象だと思えば神秘現象だ。
要は、本人が神秘と思うかどうかだけの問題である。
そして、神秘体験(神秘現象の体験を以下、神秘体験と記す)なんて、誰でも、かなりあるはずなのだ。ただ、注意を払わなかったせいで忘れているのだと思う。

世界的な画家の横尾忠則さんは、たびたび宇宙人と逢っているという話を著書に書かれているし、名高い格闘家の前田日明さんは、若手のプロレスラーだった頃、イギリスのホテルで少女の幽霊の声を聞いたことを自伝に書いている。また、横尾忠則さんの対談本では、映画評論家の淀川長治さんも、自分の神秘体験について語っていたと思う。
(これらの本は最後にご紹介する)

他の人の場合も似たようなものかもしれないが、私の場合の神秘体験の特徴は、その時は不思議だとも奇妙だとも思わなかったが、後で考えてみると、非常に不思議だと思われることだ。
私は、小学校4年生の時、大学生だった従兄に、反射式天体望遠鏡を譲ってもらった。
そして、何の手がかりもなく、土星を見ようと思った。夜空に数多く光っている星の中から、適当に選んで望遠鏡を覗くと、それは土星だった。そうやって何度も土星を見たが、発見に苦労した憶えは全くない。まるで私が土星を作ったかのようだった。確かに、土星は明るい星で、見つけるのは難しくはないらしいが、それは、それなりの資料や情報を手がかりにした場合だろう。金星ほど目立つ星でもないし、実際、特に明るい星を選んだ訳でもなかった。
中学2年生の時は、全く同じようにして見つけた木星と土星の観測記録を夏休みの自由研究課題として提出している。それらの惑星の衛星の観測記録を主体としたものだった。

また、私は、猫を集めることができた。2階の私の部屋には、いつも一匹はいたものだ。放浪しているような猫が私のベッドで寝ているのは不衛生かもしれないが、別に気にしなかった。
庭に20匹ほど集めた時は壮観だった。どうやって集めるのかと言うと、ただ、猫が来るといいなと思うだけである。

以前見たテレビドラマの中のある回を思い出し、それをビデオに録画したいと考えるとする。
私は、そんな時は、単に録画リモコンを持ってただ待ったものだ。そうやって、いくつもの希望のドラマの希望の回を録画したが、確率的にはほとんど奇跡と言って全く差し支えないだろう。
ドラマだけでなく、ほとんど再放送などあり得ないような番組も録画したことがある。ほとんど魔法である。

実は、他に、もっと凄いものがいくらでもあるが、このあたりにしておこう。話しても、凄すぎるのか、何の反応も引き出せないものも多いのだ。コロンブスがアメリカ大陸に到着した時、原住民達はコロンブスの船に驚かなかったそうだ。小型ボートしか知らない原住民の人間には、大きなコロンブスの船を船と認識できず、全く見えもしなかったという話もある。案外、我々もUFOに遭遇しても気付かないかもしれない。
最後に、嘘とも本当とも言わないが、こんな話を明かしておく。

休日の午後、誰もいない居間に入ると、ソファに、ブロンドの神秘的なまでに美しい少女が座っていた。年の頃は11歳くらいと思われた。
一瞬、「私は初めて幽霊に出逢ったのだろうか?」と思ったが、恐れは感じなかった。なんといっても、とにかく美しかった。あまりに美しいと、かえって哀れに感じると何かで読んだことがあるが、本当にそうだと思った。
周りの光景はなんだかぼやけて見えるのだが(注意が彼女に集中し過ぎていたのだろうか)、彼女との間にある空気が不思議なほど澄んでいると感じた。それで、彼女の着ている服のひだの1つ1つまで驚くほどくっきりと見えた。
少女は少し目を上げ、少し憂いのあるような表情で、口を動かさずに語りかけてきた。
「あなたは、いつになったら・・・を始めるつもりですか?」
次の瞬間、私は、少女が座っていた近くに座っていた。少女の姿はなかった。
夢のようにも思えたし、実際、人はこういったことを夢と言うのだろう。しかし、夢と現実に違いはないし、言ってみれば、現実以上にリアルだった。







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プロフィール
名前:Kay(ケイ)
・SE、プログラマー
・初音ミクさんのファン
◆AI&教育blog:メディアの風
◆著書『楽しいAI体験から始める機械学習』(技術評論社)


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