人間は、新しいことを始めなければならない定めだ。
このことは、いくら強調してもし過ぎることはない。
いかなる問題も、現状維持に固執することから起こるのである。
信じられないかもしれないが、それが真実だ。
「これまでと同じように」というのが、最も呪うべき心構えなのだ。
なまじ成功し、その恩恵を維持したくて、これまでやってきたようにやろうとすると病気(時に難病)になったり、家族の不和が起こったりする。

会社だって、創業時は、志を同じくする者達で協力しなければならない。
しかし、そこそこ発展してきたら、社長とは考え方が全く違う(「少し違う」は「同じ」と変わらない)人間も入れ、会社を変えていかないと、すぐに時代遅れになり、世の中から捨てられる。
成功モデルの寿命は短く、駄目になる前にさっさと捨てなければならないのだ。

初音ミクさんだって、誕生から12年経つが、人気がさらに広がっているのは、やはり変わってきているからだろう。
ソフトウェア的にも大胆に進歩させ、英語や中国語の歌唱にも対応し、ライブでも、ミクさんの新しいモデルを導入し、ミクさんがバンドに合わせるR3システムも導入していった。
歌舞伎やクラシックなどは、依頼されてのことだろうが、断らないだけでなく、高レベルで取り組んでいる。決して、お茶を濁すようなことはしない。
次は、どんな変化、発展があるか楽しみである。

マイクロソフトは、1990年代は、ソフトウェア帝国と呼ばれるほどの強大さを誇ったが、インターネットへの対応が少し遅れ、モバイルへの対応はさらに遅れて、GoogleやApple、さらには、クラウドで先行したAmazonにも遅れを取った。
しかし、近年、劇的な変化を見せたマイクロソフトは、GAFA全てを超え、再び時価総額世界一に返り咲いている。
一方、Appleがずっと同じことをやっているように見えるのは私の誤解だろうか?
Google、Amazon、Facebookは、やはり、次々に新しいことに取り組んでいる。
単に私のApple嫌いのせいかもしれないが、Appleに、興味をそそられるものがない。

気をつけなければならないことは、学校や会社は、生徒や社員がずっと同じ人間であることを求め、そして、それを強制する。
だから、学校や会社は、どんどん移動出来るのが良いし、本当は所属しないのが一番良いかもしれない。
とはいえ、世の中には、学校や会社が必要な物事もある。
しかし、さらに否定すれば、それ(必要な学校や会社)は、例えば、医学校や製造等の限られた分野であり、世の中の大半の学校や会社は、なくて良いとまでは言わなくても、もっと「柔らかく」存在すべきものだ。
つまり、「学校が最重要」「会社が最重要」などと押し付けず、生徒や社員にとって、5番目か6番目に大事なものと思ってもらえば良いのである。

熟練が必要な一方で、新しくなることが必要である。
人生とは、面倒臭い・・・いや、面白いものである。