世の中には、数限りない名言というものがあるが、私が最もよく覚えているのは、ほぼ誰も知らない、特に名言とも言われないものだ。
それは、2つの言葉なのだが、いずれも、子供の時に、テレビドラマで、主人公が口にした言葉を、一度聴いただけで覚えていたものだ。
それらの言葉は次の2つだ。
「攻撃は最大の防御なり。最大の攻撃は無抵抗なり。だから、何もしない者が一番強いんだ」
「爆発現場に近ければ近いほど生き残れる」

改めて見ると、いずれも、世間の常識の反対である。
そういった言葉としては、ダスキンの経営理念である「損と得の道があれば、自分のことに関しては損の道を行く」というものがある。

ところで、最近、西尾維新さんの『物語シリーズ』の既刊22冊のうち、20冊目の『業物語(ワザモノガタリ)』を読み終えた(21冊目の『撫物語』はずっと前に読んでいた。撫子のファンなので)。
その最後の方で、「委員長の中の委員長」「生まれながらの委員長」羽川翼が、危機的な状況で2メートルを超す超巨漢の吸血鬼に言った言葉が心に響いた。
「都合のいい展開を予想するんです。突然誰かが助けにやってくるというような--そうしないと、誰かが助けに来てくれたとき、その手を取れない。そうでしょう?」
羽川翼は複雑なキャラクターである。
学業では学年主席の座を譲ったことがないばかりか、主人公の阿良々木暦(あららぎこよみ)の確信では、今日が受験であっても、世界中のどの大学でも合格出来る超秀才。
阿良々木暦を下等動物扱いする、彼の恋人でトップクラスの秀才、戦場ヶ原ひたぎですら、羽川翼の前では、自分と阿良々木暦を「私達凡人」と同列に扱うほどだ。
なんだかんだ言って美人でスタイルも抜群で巨乳。
ただ、映画『傷物語』では、あまりに大きく描かれた胸(と馬鹿みたいな雰囲気)のせいで、私のイメージはすこぶる悪いのだが。
尚、羽川翼は、それほど人間を超越していながら、自分では自分のことを、「ちょっと真面目なだけが取り得の普通の女の子」と本当に思っている。
で、羽川翼は、幽閉されたドイツの古城で、深夜に一人連れ出され、縛られて、その美乳をぐわしと掴まれ・・・(詳しくは本をお読みいただきたい)。
果たして、彼女の言葉通り、都合のいいことが起こるのか?
いや、ミサトさん(『新世紀ヱヴァンゲリオン』のヒロインの一人。29歳)の言う通り、「奇跡は起こすもの」であることがよく分かるのである。
だが、危機的な状況で都合のいいことを考えるには心の強さが必要である。

3つ目の言葉を得て、私は無敵になった。









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