別にベネッセでなくても、個人情報なんてどれだけ流出しているかなんて見当もつかないし、個人情報なんてものが本当に守られているなんて考えない方が良いと思う。
ベネッセは有名な教育超大手(日本1位、世界3位)であるから、当然批判も厳しくなるのは仕方がない。
しかし、ベネッセの情報管理がずさんだとか言われるが、ベネッセなんて、マシもマシ・・・極めて善良な方だと思う。

ベネッセに限らず、大手企業や教育業界に共通する問題点を指摘しておく。
特に教育業界がそうなのだと思うが、地位の高い人達はプライドが高く、自分が分からないものだから、ITそのものや、IT専門家を見下す傾向は強いと思う。
つまり、日本では、コンピューターなんてのは、下々の仕事であり、子供達に、「しっかり勉強しないと、プログラマーにしかなれないよ」と言っているとしても不思議ではない。
アメリカはじめ、海外では、プログラミングを学校の正規の学科にしようという動きがあるが、日本の偉い人達(特に教育関係者)は、そんな流れの重要性を頭から否定したがっているのだ。
だから、大手企業や、多くの教育会社では、コンピューターの仕事には、有望な社員は就かせず、落ちこぼれているような社員、派遣社員、パート、アルバイト、あるいは、子会社にふってしまって平気なのだ。

数の差はあるとしても、ベネッセにあるような個人情報はいたるところにあり、あなたや、あなたのお子さんの情報は、もっと危ない場所にあっても、何の不思議もない。
漏洩したとしても、ベネッセからなら、むしろ幸いかもしれない。
私も昔、営業の仕事をしていたのだが、当時私が勤めていた、決して大きくない会社のある部署では、中学生以下の子供の名簿を大量に持っていた。
そんなものは、ちょっと頭を使い、その気で動けば、いくらでも集められる。
ところで、小中学生だって、すぐに高校生や大学生になるが、そんな人達の名簿も当然残っている。
ベネッセのように、コンプライアンス(法律、内規を遵守すること)を意識しているのではない中堅以下では、個人情報なんて、ホストコンピューターから、PCにインストールされているツールで、誰でも簡単に閲覧できるように放ってあることも珍しくはない。
それで、私は、その会社で、既に高校生になり、その時は営業の対象外だった生徒の名簿をたまたま眺めていたら、先輩社員が、部屋に入ってきた部長に、「こいつ、女子高生の名簿ばかりチェックしてますよ」と、冗談で言ったのだが、部長は、にっこり笑って、「問題だけは起こさないようにしてくれよ」と、どうでも良さそうに言ったのだった。
「気持ちは分かる」とでもいった感じだし、実際、妙な興味で名簿を見ていた社員もいただろうが、それは別に特殊なことでも何でもない。
まさに、「気持ちは分かる」だ。

再度言うが、ITに関する企業の問題点の1つは、プライドの高い偉い人が、自分に分からないからという理由で、IT業務やITそのもの、そして、IT業務を行う者達を見下したがり、実際にそうしているということなのだ。
大手の情報漏洩が絶えないのは、痛い目にあっても、一番肝心なそこのところだけは決して変えられないからだ。
今後も、まだまだ同じようなことは続くだろう。
なぜなら、そんな体質の中では、結果として、ほとんどの会社で、その気になれば、個人情報を簡単に持ち出せる者なんていくらでもいるのだからだ。
ベネッセの事件をきっかけに、情報を持ち出すなら、もっと上手くやろうと考えるようになるかもしれず、それは少しも難しいことではないのだ。









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