最近、世間で、宗教の献金(布施)のことが話題になっているように思う。
「1割献納」と言って、収入の1割(10%)を寄付するというのは、今日のキリスト教で一般的に言われているらしく、ジョセフ・マーフィーも著書の中で勧めていたこともある。
また、福音書の中で、イエスは、貧しいおばあさんが、わずかの持ち金のほとんどを寄付したことを褒め、それは、金持ちが余ったお金の中から多額の寄付をするのに優ると言った。この話は、宗教教団がさぞ利用していると思う(笑)。

ところが、パム・クラウドが『こうして、思考は現実になる』という本に、「1割は多過ぎる。だが、1%の献納の効果は大きく、勧められる」と書いていたと思う。
つまり、月給の手取りが20万円の場合、1割献納なら2万円寄付しないといけないが、それは多過ぎて、精神的抵抗が大きいのが当たり前で、良い効果はない。
とはいえ、適切な寄付の引き寄せ効果は大きい。で、どのくらいの寄付が適切かというと、1%くらいだと思うと言う。
さっきの、手取り20万円の場合だと2000円だが、そのくらいを寄付すると素早く効果が現れると述べていたと思う。
ある貧しい者が、1000円を恵んでもらったが、その者が、その1%である10円を他に施したところ、即座に仕事が入り、それを続けたら豊かになっていったというような話があったと思う。
とはいえ、手取り50万円の者が、1%である5000円を気前よく寄付出来るかというと、なかなか疑問である。手取り50万円くらいが、一番余裕がないという説もある。しかし、本当に喜んで5000円を寄付するような者が成功するのかもしれない。
もちろん、別に宗教の教団に寄付をする必要はないし、特に、最近話題の宗教団体では、その程度では少ないと怒られるだろうから(笑)、寄付をする先はいくらでもあるので(たとえば赤十字)、そこに寄付すれば良いだろう。

釈迦もイエスも、別に宗教を作ったわけではなく、彼らは、神や仏の助けを得て幸せになるためには、どうすれば良いか教えただけだ。
だが、釈迦の場合、修行者に教えたことが経典になったのだと思われ、経典は非常に難しいし、厳しい。
2人とも、一般の人間の頭の悪さには悩んだのだと思う。
結局のところ、一般の人に対しては、イエスは「気楽でいなさい」「お祈りをしなさい」と言い、釈迦は「仏様や菩薩様の名前を唱えなさい」と言ったのだと思う。
聖書や仏典の真意は、普通の人にはなかなか分からないので、良い宗教家がいろいろ工夫して教えた。それは良いものだった。
ところが、権威やお金ばかり好きな悪い宗教家も多く、信者に良い教えはしないのに、金ばかり取って、すっかり宗教のイメージが悪くなった。

要は、どうすれば引き寄せが出来るか分かれば良いのである。
そもそも、それなりに精神的に進歩しないと引き寄せは出来ないので、引き寄せが出来ることは良いことだ。
ところで、素振りの回数の多い野球のバッターほど実力があるように、あらゆることに素振りに匹敵する訓練がある。例えば、作家やプログラマーには写経(優れた文章やコードをそのまま書き写す)がある。
そして、引き寄せの場合には、言霊があり、「ツイてる」「大丈夫」「絶好調」「神様の奇跡が起こる」その他、いくらでもあるので、自分の好きなものを選んで(いくつでも良い)、「素振り」をすれば良いのである。
素振りが多いバッターや剣士ほど強いのと同様、言霊も多ければ多いほど、引き寄せ能力が上がる。
その中で、非常に効果が大きいのは、斎藤一人さんによれば「アメノミナカヌシ様、お助けいただきまして、ありがとうございます」だ。
私は、ラマナ・マハルシが教えた、神実現の呼吸法が良いと思う。
それは、
(1)息を静かに吐きながら「私はこれではない」と心で唱える。
(2)息を静かに吸いながら「私は誰か?」と心で唱える。
(3)息を吸いも吐きもせず「私は神である」と心で唱える。
だ。
これは、効果があり過ぎて、あまりやると、本当に無になってしまうかもしれないが、そこまでやれる人は、まあ、いないし、いればいたで運命であろう。