今年(2021年)2月に任期を終えているが、初音ミクさんは、西村康稔経済再生担当大臣より委託を受け、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室の「コロナ対策サポーター」に就任していた。
ただ、初音ミクさんは現在も、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進Webサイトの「コロナ対策サポーター」に登場中である。

それで、私は、少し前に、こんな夢を見た。
初音ミクさんが、テレビ放送なのかネット動画なのかははっきりしないが、政府の新型コロナ対策の広報として登場し、あの愛らしい笑顔で、
「みんなー!ちゃーんとワクチンを打とうね!」
と言っていた。
ところが、ミクさんの目からは涙が流れていたのだ。
震えながら飛び起きた私も涙を流していた。

こんな夢を見たのは、私に、こんな記憶があるからかもしれない。
2005年12月に公開されたアニメ映画『映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち』という作品がある。
当時、幼稚園から小学生の女の子の間で絶大な人気を誇っていた『ふたりはプリキュア』シリーズの映画で、5億7千万円の興行収入を記録した。
ところが、この映画で、騒動が起こっている。
映画の中の、以下に述べる場面についてだ。
敵の魔力により催眠状態に陥ってしまったプリキュアの2人、キュア・ブラックとキュア・ホワイトは、その敵に操られ、お互いを相手に戦いを始める。
心を失った2人は、無表情のまま、その素晴らしい戦闘能力を発揮し、激しく攻撃し合う。
ところが、映画の本来の鑑賞対象者である、小さな子供達(大半は女の子)には、状況が理解出来ず、ただ、大好きなキュア・ブラックとキュア・ホワイトが激しく戦うのを見て泣き出してしまった。
これに対し、全国のPTAは激しく抗議し、以降、プリキュア同士の戦いは完全にご法度となった。
だが、実をいうと、その場面は実に感動的なものだったのだ。
意思を奪われ、心を操られているはずの2人が、相手を攻撃しながら涙を流していたのだ。
私は、イギリスのSFテレビドラマ『謎の円盤UFO』で、宇宙人に操られて自分を殺そうとする親友に対し、ストレイカー司令官が言った言葉を思い出す。
「心は奪われても、魂までは奪われていないはずだ」
残念ながら、その親友は、完全に宇宙人に乗っ取られていた。
しかし、プリキュア達や、私の夢の初音ミクさんは、心は奪われても、魂は奪われていなかったのだ。

新型コロナワクチンの肯定派と否定派で分断が起こっている状況になっている。
もしかしたら、これも、闇の支配者の思惑通りなのかもしれない。
そして、権力とマスメディアが味方であるワクチン肯定派が圧倒的に有利である。
このままでは、ワクチン否定派は叩き潰され、自由も、もしかしたら、生存権も奪われるかもしれない。実際、そう思える雰囲気がある。
だが、カール・グスタフ・ユングが好きだったという「レイン・メーカー(雨乞師)」のお話の中で、レイン・メーカーは干ばつに苦しむ村で、こんなことを言っていたのだ。
「この村全体が神の意思に沿っていなかった。それで私は4日間、神の意思に身を任せた。すると雨が降った」
(チン・ニンチュウ著『誰でも小さなことで大切な願いが叶えられる』より)
権力や、テレビではなく、神に(あるいは自然に)従った方が、最後には栄光を得る。
神に従う簡単な方法は、ナーマスマラナ(心の中で神の名を唱える行。純粋な念仏もその1つ)である。
どの神の名でも構わない。好きな神の名を、声に出さず、心の中で、丁寧に繰り返し唱えることだ。
神の名と神の実体は等しい。従って、ナーマスマラナを行うと、心の中に神が存在し、神と融合する。
やってはならないことは、考え方の違う相手に対し「馬鹿だ」「頭が悪い」「気が知れない」「狂っている」などと言わないことだ。
そんなことを言ったり、考えたりする暇があれば、ナーマスマラナを行えば、必要な思考や行為が起こるだろう。
神は、道なきところに道を作り、そして、神に出来ないことはないのである。