あなたは何にシビれるか?
最近のアイドルは、男性も女性も、レベルが高くてなかなかシビれると聞く。
単なる食欲や性欲をそそるものに対しては、興奮はしてもシビれることはない。
だから、シビれるアイドルは、パフォーマンスが高いのだと思う。
人間は、パフォーマンスに対してシビれるのだ。
辞書によれば、こういった「痺(しび)れる」の意味を「強烈な魅力に我を忘れ、うっとりする」としているが、なるほど、的確である。

私は、高校生の時、あるハードボイルド風の漫画の一場面にシビれたことがある。
「ハードボイルド」に対しては、Wikipediaになかなか適切な説明があった。それは、
「感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情、精神的・肉体的に強靭、妥協しないなどの人間の性格」
である。
この中の冷酷はあまり当てはまらなかったが、ハードボイルドな男性主人公が自動車(高性能車)を運転していたら、別の車がつけて来ていた。明かに敵であった。
主人公はまこうとするが、相手の車はつけてくる。
主人公は、こうつぶやく。
「マズいな。凄い腕前だ」
私は、この一言にシビれた。
このハードボイルドな主人公を焦らせ、「凄い腕前」と評され、「マズい」と言うほどに恐れさせた敵のドライバーに対してだ。
男なら(女でもかもしれないが)、そう言われたいものである。
また、敵のドライバーの腕をすぐに見抜いたハードボイルドな主人公にも、なかなかシビれた。

私も、プログラミングの際は、「シビれる」プログラムを書きたいと思っていた。
ただし、必ずしも、プログラミングテクニックだけではなく、発想や目的を含めてである。
別に難しいプログラムではないが(むしろ簡単)、「モンティ・ホール問題(※)」という、数学ゲームの難問をプログラムで証明した時は、ちょっとシビれた。
「モンティ・ホール問題」を数学的に証明したって、その証明を人間は直感的に分からないので、ちっともシビれない。
この「モンティ・ホール問題」を、西尾維新さんの『物語』シリーズの中の『終物語』で、中学1年生だった主人公、阿良々木暦(あららぎこよみ)が、同い年位の可愛い女の子に教わるのだが、暦は、少女の説明を聞いて、「なるほど!」と納得し、喜んでいたが、私は、それはないと思う。
言葉で聞いたってちっとも分からないものなのだ。
「モンティ・ホール問題」で、数学者が本1冊書いていることがそれを示している。

※モンティ・ホール問題
閉じられた3つのドアの中の1つに豪華景品(新車等)があり、プレイヤーは景品があるドアを当てれば景品がもらえる。
ただし、プレイヤーがドアを選ぶと、ホストは、残りの2枚のドアから、景品が入っていないドアを開く。
ここで、プレイヤーが選ばず、ホストも開けなかったドアを「第3のドア」とする。
プレイヤーは、最初の選択のままでも、「第3のドア」に選択を変更しても良い。
プレイヤーは、ドアを変更すべきか、すべきでないか?

数学が分かる者ほど、分からない説明をする。
なぜなら、その者は、自分でも分かっていないからだ。
その者は、「モンティ・ホール問題」を自分で解けた訳ではなく、「モンティ・ホール問題」の誰かの説明を真似して言っているだけだからだ。
「モンティ・ホール問題」は、人間の頭では解けない。
なぜなら、初めて「モンティ・ホール問題」の解答が発表された時、数学者や博士号を持つ科学者による多数の批判が寄せられたからだ。
だから、偉そうに「モンティ・ホール問題」の解説をする者も、自分で解けた訳では決してなく、しかも、自分でも納得していない。
確かに、自分で「モンティ・ホール問題」を1万回でもやると分かるかもしれないが、そんなことは出来ないし、仮に、1万回、本当にやっても、やはり分からない。
だが、プログラムなら、理屈は分からなくても、はっきり分かるのである。
ちなみに、「モンティ・ホール問題」の答は、「ドアを変更する」だ。それで、正解率は2倍になる。
最近、AIの本を書く都合で、「モンティ・ホール問題」のシミュレーションを作り、プログラムが正解を的確に示すのを見て、自分でちょっとシビれた。
ところが、AIは「モンティ・ホール問題」の原理を割と簡単に理解する。これにも、なかなかシビれた。
シミュレーションプログラムは、データがすぐに見えて自在に使えるExcel VBAで作った。
本の出版は来年で、追々報告する。









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