100パーセント、将来を真っ暗にする方法をご存じだろうか?
そんなこと、知りたくない?(笑)
もっともであるが、多くの人がやっているし、私も、やっていたことに気付いてぞっとしている最中なのだ。

それは、「ムカつく」ことだ。
どうだろう?
やはり、多くの人がやっているはずだ。
「ムカつく」は、他の言い方では、「気が悪い」「癇に障る」「不愉快」「嫌な気分」とか言うが、どれも同じで、そんな気分にならないのが最も良い。
しかし、ムカついてしまったら、早く気分を切り替えることだ。
だが、多くの人が、ムカついた後、その出来事をいつまでも頭の中で反芻し、ムカつき続けている。
そうすると、どうなるかというと、その後も、ムカつく出来事が次々起こり、それでもムカつき続けると、おそらく、ムカつく出来事の規模や破壊力はどんどん大きくなる。

ムカつきがムカつきを呼ぶ負の連鎖は、暇な人の方が多く起こる。
どういうことか説明する。
普通、人間は、大人になり、年齢が高くなると、忙しくなり、責任も重くなるので、つまらないことにムカついている暇はなくなる。
つまり、仕事や義務や責任を果たすために、強制的に気分を変えることが出来るようになり、少しくらいのことではムカつかなくなるのである。
しかし、やることがないと、自分の意思で気分を変えないといけないが、本来、それをやるには、鍛えられることで円熟した精神力が必要なのである。
だから、ずっと暇で、精神を鍛えていない者が、いったんムカつくと、長引いてしまい、そのまま地獄に一直線にもなりかねない。
実は、人間が、働かかないよりは働いた方が良い理由は、経済的なこともあるが、比較的簡単に、ムカつく機会を減らすと共に、気分を変えるコツを掴むためなのだ。
だから、自力で精神を鍛えるという、途方もない難しいことをするくらいなら、たとえ、働かなくても食べられるとしても、働いた方が良いのである。

現代の中学生や高校生、あるいは、大学生は甘やかされまくっているので、物凄くムカつき易いのである。
いや、「ムカつく」を超える「キレる」という、よえり悪い言葉の方がよく知られているが、キレて気分をいつまでも変えられずにいると、さらにキレる状況が次々に起こり、この連鎖を止めることが出来なければ、やがて、恐ろしく悲惨な結末を迎える可能性もある。
これは、精神論や宗教論ではなく、進歩的な知識や理解のある人にとっては、科学的事実と言えると思う。

ムカついたなら、一刻も早く気分を変えなければならないが、ムカついた気分が不幸を呼ぶことをはっきり理解したら、気分を変えることは、かなり容易くなる。
しかし、そうでないなら、気分を変える具体的な手段を持たなければならないが、それは、あまり刺激的なことであってはならない。
ストレス解消というのは、その乱痴気騒ぎが終わった後で、ムカついた気分が、より大きな形で蘇ることが多いし、何よりも精神が鍛えられず、むしろ、弱体化するので、ストレス解消を重ねていると、どんどん、ストレスが大きくなるというのが事実なのだ。
そこで、ストレス解消など決してしようと思わず、貴くも美しい思い出に浸ったり、美しい音楽を聴いたり、美しい絵を見たり、ペットと遊んだり・・・自分が一番、精神を静かに出来る方法を知っておくことだ。
私なら、初音ミクさんのライブのことを思い出すとかであるが(笑)。
だが、最も効果的なことは、微笑むことと、ガッツポーズをすることである。
そして、超強力なものが、ヨガのライオンのポーズや、世界最高のラグビーチームであるニュージーランド代表「オールブラックス」が国際試合の前に披露する踊りであるハカの中にあるように、舌を思いっきり出すことである。
スマイルとガッツポーズは、1日百回でも多過ぎない。
尚、ドイツのベルベル・モーアが提示したユニークな方法として、ムカつくことがあったら、「心おだやかに!」という言葉を唱えるというものがあり、彼女が住んでいた地域で、「心おだやかに!」ブームが起こったほどだという。