プログラミング、英語、筋トレ、絵画、音楽などを始めても、さっぱりな人がいる。
それが私には謎だった。
「これからの時代はプログラミングが出来れば有利」
「Excel VBAプログラミングが出来れば、仕事を効率化出来る有為な人材になれる」
などということは理解し、それなりに真剣に取り組んでいるのに、いつまでたっても上達の気配がなく、ついに挫折する人が少なくなかった。

それは才能の問題だろうか?
しかし、プログラミングをやるのに才能というほどのものは必要ない。
ところが、有名な超専門家や大学のITや教育の研究家すら、「プログラミングには才能が必要」「プログラミングの才能の差は非常に大きい」と言い、私もうっかり騙された。
そんなことはあり得ない。
だって、考えれば解る。
英語、筋トレに才能なんかあるだろうか?
あるはずがない。しかし、出来ない者は、やはり、さっぱり出来ないのである。
絵画や音楽も、プロにまでならなくても、そこそこは誰でも絶対に出来る。
しかし、大人になっても、小学生並の絵しか描けない者は多いし、音楽となると、歌も演奏もさっぱりで、作曲など夢のまた夢と言う人が多いだろう。
そして、知的な大人ですら、真面目にこう言うのだ。
「僕には絵の才能はないのです」
「私は、生まれつき、音楽は駄目なんです」

では、出来ない者は努力が足りないのだろうか?
それは、ある意味正しいが、アメリカ人やイギリス人が英語を覚えるのに努力なんてしていないし、我々日本人は、世界で最も難しい言語の1つのである日本語を覚えるのにも、やはり、努力なんてしなかったはずだ。

それなら、教育の仕方が悪いのか?著名な美術教師ベティ・エドワーズは、世界的ベストセラー『脳の右側で描け』で、それを強調するし、音楽、その他でも、教育の重要性や教育ノウハウを説く者は多いが、それは、ある程度は、自分達が教育ビジネスをやったり、教育界で偉くなるためである。だって、絵や音楽で教育なんて受けずにプロになった人はいくらでもいるし、まして、そこそこ出来るようになった人で、専門教育を受けたなんて人が、どのくらいいるだろう?
私も、プログラミングの教育なんて受けたことは一度もない。

結論は、2通りの言い方をしないといけない。
なぜ、何かに取り組んで、それを十分にマスター出来ないのか?
根本的には、注ぎ込んだ時間が少ない。
それだけである。
しかし、もう1つ言うしかない。
それは、「興味がなかった」である。
合わせて言えば1つになる。
「興味がないので、時間を注ぎ込まなかった」
これが全てである。

私は、プログラミングをマスター出来ない人を、割と沢山見た。
彼らは例外なく、プログラミングそのものに興味を持っていなかった。
「覚えたら得」「プログラミングが出来たら認められる」「就職出来る」
などと考えてはいるが、プログラミング自体には、本当は興味がないのだ。

興味があるかないかは、歴史を知っているかどうかで完全に判る。
プログラミングの実力がある者は、間違いなく、コンピューターやコンピュータープログラムの歴史を延々と語れる。
絵画の腕前のある者は、少なくとも、絵画の特定分野の歴史にやたら詳しい。
英語が相当出来る者は、アメリカやイギリスの歴史をよく知っている。
私も、プログラミングの歴史を語らせると、何日でも話し続けられるのである。
だが、私は、バスケットボールやスキーの歴史は全く知らない。それらを、別に、嫌ってはいないが興味がないからだ。

興味があれば、実力はついてくる。
そして、興味があるなら、歴史を知っている。
それなら、逆に、歴史を知れば、興味が出る可能性が高い。
考えてみれば、私も、まず、コンピューターの歴史について、読んだり、映像を見て、興味を持ったのだった。
それは、勉強の本ではなく、ロボットアニメやSFであった。
IT業界の大物・・・ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスク、ラリー・ペイジらも、例外なくSF好き・・・どころか、凄いマニアであったことが知られている。
これら大物達は、若い時に、『銀河ヒッチハイク・ガイド』や『ファウンデーション』を熱心に読んでいた。
初音ミクさんのお父さん、クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長は『マジックキングダムで落ちぶれて』についてどこかで語っておられたが、この作品の中に、初音ミクさんのエッセンスのようなものがあるような気もする。
ついでに言えば、私のお薦めは『BEATLESS』である(笑)。













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