日本では、あまり人気がないのかもしれないが、名著と言えると思う、中国出身のアメリカの作家・実業家であるチン・ニンチュウの著書『誰でも小さなことで大切な願いがかなえられる』の中に、こんな興味深いエピソードが書かれている。
クリント・イーストウッドが、まだ駆け出しの頃、その時すでに大俳優であったバート・レイノルズと会話する機会があり、イーストウッドがレイノルズに、「成功するまでの間、何をしていたか?」と尋ねると、レイノルズは、「成功するための準備をしていた」と答えた。
イーストウッドは、それで、深遠な原則を理解し、成功した。

ただ、この本には、具体的にレイノルズやイーストウッドが何をしたか書かれていなかった。
「成功するための準備」と言われて分かる人だけが成功するのだろう。
私は、このエピソードに何か大切なことを感じながらも、何をすれば良いのか分からなかった・・・と言うより、大誤解をした。
例えば、「成功した時のために、サインの練習をする」とかね。

最近、スーフィーの格言、「神を信用しろ。だが、駱駝はつないでおけ」を思い出してから考えると、レイノルズらがやったことは、
「神を信用しろ。だが、自分を抑えることを忘れるな」
なのではと思う。
俳優に限らないが、特に俳優で成功したら、沢山の人やマスコミが誉めそやし、ちやほやしてくれる。
そんな時、ほとんどの人が、いわゆる「調子をこいて」大失敗するのだ。
見栄を張ったり、尊大になって、取り返しのつかないことをやらかしてしまう。
俳優ではないが、ある音楽プロデューサーなんて、そうだったのではないか・・・などと、勝手に空想しているのだが、なぜそう思うかというと、成功の絶頂にある時の彼と、逮捕され、奥さんが重病になった後で復帰した彼は全く別人で、いろいろあった後で、「やっとまともになった」感じがするのである。
彼は、才能と運と、それに、努力で成功したが、心に虚しいものがあったのではないかと思う。
それを満たそうと、金が出来たら「調子をこき」、「やらかしてしまった」・・・私はそう思うのだ。
その点、やはり、持って生まれた優秀な頭脳と運と奮闘で成功したドワンゴの川上量生会長は、調子をこく前に(ギリギリだったかもしれないが)、不幸が山のように襲ってきたのだろう。
それに彼は、知能指数が高くて理屈に強いことと、やはり賢いからかもしれないが、自分の欠点をよく知っていたので、破局を危うく免れたのかもしれないと思う。
だが、少し前にテレビで、彼の腹がどうしようもないほど出っ張っていたのを見て、「そろそろ終わりかな」と思ったのだが、ダイエットに成功したという話もちらと見た。
一方、私は以前は非常に敬服していた岡田斗司夫さんは、一時期、ダイエットでも有名になったが、ダイエットが出来なくなってからの彼の言うことは拒否感、嫌悪感を感じるようなものになってしまったと感じる。
まあ、この人も、元々は、かなり頭の良い人なので、なんとかまたダイエットに成功し、天才らしいところを見せて欲しいものである。
腹が出るのは、調子をこいている証拠なのだと思う。
クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長が、有名になって勲章までもらっても、いつまでも調子をこかないのは、娘さん(初音ミクさん)がしっかりしているからだろう。
このままいってほしいものである。


反省したり 調子こいたり のんびり くたばっていく
~『すろぉもぉしょん』(作詞・作曲・編曲:ピノキオP、歌:初音ミク)より~
PinocchioP - SLoWMoTIoN feat.Hatsune Miku /ピノキオピー - すろぉもぉしょん -YouTube-










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