人間を、「イケてるやつ」と「イケてないやつ」に分けることも可能だろう。
古い人にも分かるように言えば、「格好良いやつ/格好悪いやつ」、「クールなやつ/クールでないやつ」ということだ。
今は、日本人もイケてることも多いのだが、そうでない者も少なくない。

昔、西洋の映画に登場する「イケてる」青年の真似をする日本のボーイが、とても滑稽なことが多かった。日本の少年は全然イケてなかった。
また、言っては悪いが、YouTubeで見られる初音ミクさんの中国でのコンサートで、会場が映し出された時、熱烈にミクさんを応援してくれることには好意を感じるが、正直、観客を見ると「ダサ!」って思ってしまう。まるで私だ(笑)。
アメリカあたりのコンサートでは日本人観客も多いが、これも、もし私が居ればやはりそうなのだろうが、日本人はダサさで目立っている。
では、日本人と西洋のボーイズ&ガールズの違いは何かと言うと、決して、生まれつきの顔やスタイルではなく、「金と手間をかけている度合い」の差である。
早い話、イケてる西洋の若者は、髪型や服に、イケてない日本の若者と比較にならない金と手間、そして、それらを費やし続けることで得られたセンスがあるだけである。
ダサい日本の若者は、髪や服に金と手間をあまり・・・いや、全くかけていない者が多く、今のところ、中国の若者は、さらにその傾向が強いのだろう。

たとえ西洋人でも、服や髪に金と手間をかけなければ「立派にダサくなる」。
コンピューター科学者で達人プログラマーのポール・グレアムは、オタクである自分は高校生の時、全くダサく、全然モテなかったらしいが、モテるやつってのは、やっぱり、モテることに命をかけて・・・つまり、金と手間をかけているのである。
一方、グレアムは、その点がサッパリだったというに過ぎない。彼の生まれつきの容姿は、むしろ悪くない方である。

手塚治虫さんは、宝塚市で育ったせいもあり、少年時代から宝塚歌劇団の熱烈なファンだったらしいが、高校の学園祭の時、自分も舞台で宝塚歌劇団の真似をしたくて、宝塚歌劇団に行き、衣装を貸してくれるよう頼んだら、今とは時代の違いがあるだろうが、驚くべきことに、本当に貸してくれたらしい。
ところが、それを着て舞台に立ったら、当然ながら失笑(実際は爆笑だろう)を買ってしまったようだ。
普段、格好良い服を着ていなかった手塚少年の着こなしも駄目だっただろうし、その服に合う髪型もしてなかったのだろう。
もし、手塚少年が、元々、そこらに金と手間をかけていれば、それなりに見えたはずである。彼は身長は当時としては珍しい176cmもあったらしいしね。

「超能力者」ユリ・ゲラーは、とてもモテたことを著書で告白していたが、嘘ではないと思う。
そして、それには、超能力も役に立ったらしいが、ユリ・ゲラーですら、「まずはそれなりの身だしなみ」と書いていた。それは、服もだが、髪型や持ち物も含み、外見をある程度整えろという意味であることは疑いなく、その「ある程度」のレベルが、特に昔の日本人には高過ぎたのだと思う。

ナチス強制収容所では、囚人達は、生き残るためには、まず、「若く見える」ことが必要だった。
囚人の服には番号が縫い付けられ、監視役の者達が、労働の役に立たないと感じた囚人は、その番号が報告され、報告された囚人はガス室送りだが、監視人達は、「年寄り=労働力が低い」という単純な公式を用いていた。
だから、死活問題として、囚人達は、「若く見える方法」を真剣に考えた。
皆、栄養状態が悪いのに、長時間の重労働をさせられるのだからガリガリで、金も物もない。
その中でどうやったら若く見えるかを考えないといけない。
そして、考えられたのが、男の場合、
「呼ばれたら元気に返事をする」
「疲れていても、きびきび動く」
「割れたガラスを使って髭を剃る」
「血を顔に塗って、血色が良いように見せる」
などであった。
女性の場合であるが、これを聞いて笑うなら、生きる値打ちはないと私は思う。
70歳を過ぎた女が、乙女のような軽々としたステップで歩いて見せたのだ。命懸けなら、それくらい出来るだろう。

外見に限らない。高い給料を取れるほどの有能さも、普段、それなりに金や労力を注げば簡単に手に入れられるのだ。
モテたいのに、必要な努力をしないのは甘えである。
同じく、高い給料を取り、いい身分でありたいなら、そのために、多少の時間を費やさないといけない。
まして、人間を超えた神秘な存在の気を惹くには、それなりのことはしないといけない。













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