グリモワールという言葉をご存じだろうか?
グリモワールとは、魔法の奥義が書かれた本を指すフランス語で、日本では若い人の間で、グリモワ(グリモア)と言われることが多く、ライトノベル等にもよく出てくる。
具体的にどんなものがあるかは、例えばWikipediaを見ても、沢山書かれている。だがまあ、どれも怪しいかもしれない(笑)。
魔法というか、人間の内に秘められた超越的な力を、実際に引き出すものが本物のグリモワールである。

旧約聖書や新約聖書、バガヴァッド・ギーター、老子、エメラルド・タブレット、あるいは、古事記がグリモワールの役割を果たしたと思える話は、信頼すべき人物達から多数報告されているはずである。
アイザック・ニュートンは、聖書やエメラルド・タブレット(ヘルメス版)を深く研究していて、むしろ、数学や物理学の研究は、そのついでであったと言われるほどである。
近代のもので言えば、『沈黙の声』(ブラヴァツキー)や、『ターシャム・オルガヌム』(ウスペンスキー)を、そのように使っている知恵者も少なくはない。
植芝盛平は『古事記』を一種のグリモワールとしていたのだと思われる。
武内直子さんの歴史的漫画作品『美少女戦士セーラームーン』で、土萠ほたる(セーラーサターン)が、W.B.イェイツの詩集、あるいは、イェイツの『ヴィジョン』で覚醒したのは妙なリアリティを感じたし、あれほどの作品であれば、重要な真理が込められているものであると思う。

では、実際に、自分に隠された偉大な力を覚醒させるグリモワールはどれなのだろう?
「そのようなものはない。本などで、そんな力は引き出せない」と言う者が多いと思うが、それはそれで正しいことだろう。
しかし、別の事実、あるいは、真理を言うなら、どんな本もグリモワールである。
自分がグリモワールとして扱えば、それが本当のグリモワールなのだ。
イーロン・マスクは、子供の時に、ダグラス・アダムスの『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読んで人類を救う使命に目覚めたというが、まさにその本がグリモワールであったと言えるかもしれない。
筒井康隆さんの『時をかける少女』は沢山の人達のグリモワールになったことは間違いないと思う。

心の奥から神秘的な律動が湧き起こるような、果てしないロマンを感じるような、あるいは、深い畏怖を感じるような何かがそこにあれば、それがグリモワールである。
「これがそうかもしれないが、もっといいものがあるかもしれない」などと思う必要はない。
それがグリモワールだと思えば、そうなるのである。
実のところ、何でも良いと言えば何でも良いのである。
ただ、最初に、それをかなり好きになる必要があるが、条件としては、その程度である。
秘密を明かせば、あなたがグリモワールと決めた後で、その本の中身が新たに書かれるのである。
これこそが、グリモワールの秘儀である。













当ブログ著者、KayのAI書。
数学、プログラミング、AI理論が分からなくても、Excelが使えるスキルがあれば、実用的なAIが作れるようになっていただけることを目指して書きました。
ただし、この本をきっかけに、数学、プログラミング、AIに興味を持っていただけるようになる可能性も大切にしました。
楽しいAI体験が出来るはずですし、とても面白いテーマを用意したつもりです。
実を言いますと、AIで楽しんでいただけることを一番に考えたような気もします。