最近は、このブログで、腕振り運動によるチャクラ(ヨガでいう霊的中枢。人体に7か所あるが肉体的な器官ではない)の活性化について書いている。
ところで、チャクラを急速に覚醒させることが危険であることをご存じの方がいるかもしれない。
発狂したり、死ぬこともあると言われる。
だが、急速にチャクラを覚醒させるには、死を伴う危険があるほどの厳しい苦行が必要になる。
それを明らかに体験した最も有名な人は、イスラム教の開祖ムハマンド(昔は日本ではマホメットと表記されたが、今は、ムハマンドが標準)だ。
数十日におよぶ断食をはじめ、常人には不可能な苦行に明け暮れていたムハマンドは、急速にチャクラが覚醒し、死の苦しみに襲われ、ムハマンドは苦行をやめようとした。
だが、気丈な彼の妻が、世界のために修行を完成するよう励まし、ムハマンドは苦行を続け、やがて、精神が安定し、神の声を聞くようになった。
ムハマンドが教える神の言葉は、非常に厳しい。
だが、宗教というものは、当時、開祖が居た地域の様子を考慮する必要がある。それほど厳しい言葉が必要なほど、いろいろ乱れていた可能性があるわけだ。

ともかく、チャクラの急速な覚醒のためには、普通には考えられない厳しい苦行が必要であり、私のような、毎日1万回の腕振り運動をしている程度では話にならない。
腕振り運動によって、弱いチャクラの覚醒・・・というのも変だが、チャクラが活性化されるのだと言えば良いだろう。
このことを、「チャクラは覚醒と共に大きくなる」と表現されることも多い。
実際は、チャクラは霊的なものなので、大きさがあるかどうかは分からないが、覚醒の度合いを言葉で言うと、こんなふうにもなるのだろう。

ところが、「クンダリニ―の上昇」という現象があり、これは素晴らしいものであるはずなのに、これによって苦しむ人がいることについて述べておく。
これは、尾てい骨のチャクラであるルート・チャクラ(ムーラーダーラ・チャクラ)のエネルギーが背骨を伝って上昇し、各チャクラを刺激するのだが、これを非常に気持ちの良いエクスタシーの体験だと言う人もいれば、痛みや圧迫感、その他の不快な症状として報告する人もいる。
クンダリニーの上昇も、チャクラ(特に尾てい骨のチャクラ)の活性化によるものなので、「やはりチャクラ覚醒は危険だ」と言う人もいる。
だが、クンダリニーの上昇は、瞑想を習慣にする人の間でも時たま起こるものであり、「だから瞑想は駄目だ」と言うことにはなるまい。

クンダリニ―の上昇の弊害については、騒ぐだけの人が多く、解決策を示す人は滅多にいない。
ところが、クンダリニ―の上昇について調査・研究し、メカニズムを考察し、ごくまっとうな解決策を示した人がいた。
それは、来年、生誕百周年となる、チェコ生まれのアメリカの生物医学エンジニア、イツァク・ベントフだ。
ベントフは『超意識の物理学入門』という世界的ロングセラーの最終章で、そのことについて、詳細かつ具体的に述べている。
彼は、幼稚園中退という華々しい、最高最善の学歴の持ち主だが、科学技術の天才で、多くの有益な生物医学機器(例えば無痛皮下注射器)を発明した。
早い話が、クンダリニ―の上昇で異常が現れるのは、チャクラの問題ではなく、そんな異常が現れる人の精神的ストレスのためであるとベントフは言う。これは非常に正当な見解であると思う。
そもそも、西洋では、瞑想をストレスマネジメントを目的として行う場合が多く、それは、ストレスに悩んでいるということなので、西洋人の瞑想家に、クンダリニ―の上昇で異常が現れる場合が多いのも合点がいく。
ストレス低減の目的で瞑想をしているのに、ストレスが減らないまま、瞑想がチャクラの活性化のみ促したのだ。
それは、やはり、じっと座ってやる瞑想の欠点だと私は思う。
じっと座っていたら、血行も悪くなり、それが精神にも悪影響を与えるのだ。
そこで、達磨は、最もストレスのない楽で気持ち良い運動で、精神をリラックスさせる腕振り運動を発明したのだと思う。
腕振り運動をしながら、せいぜい100数える間、1つのチャクラに意識を向けることで、ゆるやかなチャクラの活性化が行われ、クンダリニ―の上昇で良い体験が持てるのではないかと思う。