人生がうまくいく方法について、偉い、あるいは、怪しいスピリチュアリスト達が言うような、超高度なものの中にも、なかなか素晴らしそうなものもあるが、そういったものは効果を保証することは出来ない。
しかし、普通に起こり来る問題に対しては、「元気があること」「直観が冴えていること」の2つがあれば、トータルで良い成績を納められるように、世界も、そして、人間も出来ている。
元気については、脳内物質の1つであるエンドルフィンと、ステロイドホルモンの1つであるテストステロンが適度に発生すれば良い。
エンドルフィンについては、ガッツポーズを取れば出るのだから、元気を出したい時にガッツポーズを取れば良い。
また、笑顔になると、やはり、エンドルフィンが出るので、無理にでも笑うと良い。
テストステロンは、TEDでもトップクラスの支持を得ている社会学者のエイミー・カディが、パワーポーズを取ることで増大すると証言している。代表的なポーズが、スーパーマンやワンダーウーマンのように、腰に手を当てて仁王立ちになることである。
また、筋肉運動もテストステロンを増大させるので、スクワット、プッシュアップ(腕立て伏せ)を出来る範囲でやるという手もある。
元気を出すのは、割と簡単だ。

やや難しいのは直観だ。
これに関して面白いのは、ガッツポーズやパワーポーズで、エンドルフィンやテストステロンを出すと、かえって直観が冴えないことだ。
そこで、直観を発揮するための簡単な方法は何かというと、意外なことだ。
映画『燃えよドラゴン』の中で、中国の少林寺で、カンフーの達人リーが、少年の弟子を指導した後、少年が礼をすると、リーはその頭をぽかりと叩く。
つまり、顔を伏せる礼をしてはならず、礼をしながら、相手を見なければならないと言うのだ。
これは、常に相手を警戒するという意味に取られていると思うし、それもあるが、実は、もっと重要な意味がある。
背中と首を前に倒して礼をしながら顔を上げる、このポーズは、直観を最高にする。
物理学者で合気道家の保江邦夫さんが、『神様ののぞき穴』で、上体と首を前に倒し、顔を上げるポーズを「龍の首」として紹介していたが、それとほぼ同じである。
「ドラゴン」と「龍」が通じていて、とても面白い。
保江さんの本では、パワーポーズではうまくいかなった時に、龍の首でやればうまくいったセールスマンの例が紹介されていたが、パワーポーズと龍の首(ドラゴンの礼)をうまく使い分けると良い。
多くの場合、パワーポーズより龍の首(ドラゴンの礼)の方が強力で、こちらは、神秘的な力がある。
だが、元気を出していきたい時は、ガッツポーズやパワーポーズが良いだろう。
そして、パワーポーズでうまくいかなくても、龍の首(ドラゴンの礼)なら勝てるだろう。

以上の2系統の武器で、百戦危うからずである。