ITスペシャリストが語る芸術

-The Kay Notes-
コンピューターシステム開発技術者、サイコパスのKayのブログ

イーハトーヴ交響曲

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[2016/11/21]滅多にはありませんが、あまりにレベルが低いコメントは公開しません。
[2011/06/08]迷惑コメントが多くあったため、やむなく、コメントを承認後公開することとしました。
[2010/12/12]詳細なlivedoorプロフィール設置しました。[livedoorプロフィール]

1日後の『ドクター・コッペリウス』の感想

私は、ミクさんのコンサートから帰ってくると、体調が崩れるようである。
まあ、9月のマジカルミライ2016の時といい、季節の変わり目であるのだろう。
今回は、風邪をひいてしまって、ちょっとシンドい。
ホテルと新幹線の中が、私には寒いというのもあるかもしれない。

さて、昨日(11月12日)夜の『ドクター・コッペリアス』であるが、音楽は本当に良かった。
私は、冨田勲さんのアルバムでは、『ドーン・コーラス』が一番好きなのだが、その中の曲がよく生きていたと思う。
ただ、さすがに、映像的には、平面的な投射では、見劣りすようになってきたと思う。
映像そのものより、ミクさんが演奏や指揮に合わせるところが凄いのであるが、そのあたり、私も仕組みが全く分からないし、誰も、それがどんなに大変なものであるか、ほとんど分からないところが残念に思う。まあ、それは、観劇する人々に分からせるものではないとは思うが。
しかし、BUMP OF CHIKENとミクさんがコラボした『ray』のMVや東京ドームコンサートでも、その技術が使われていたらしい。
やはり、映像レベルの高さが欲しいとは思うが、それには、強いスポンサーが必要であり、そして、そのためには、儲かるものでなければならないのである。
『ドクター・コッペリウス』は、儲けるためのものではなく、今回のものだって、採算度外視でやったのだと思う。
また、何かの書籍で読んだが、ミクさんの若いファンは、『イーハトーヴ交響曲』や、渋谷慶一郎さんのボーカロイド・オペラ『THE END』といった、ミクさんの「ハイ・カルチャー」分野は、知らない場合が多いのだというが、確かに、そうかもしれない。
今回も、会場には、比較的年齢の高い観客が多く、紳士淑女の雰囲気がある立派な感じの人もよくいた反面、小学生~高校生の女の子は少なかった・・・というか、ほとんど見なかったような気がする。

今回の『イーハトーヴ交響曲』は、合唱団の数は少なくなったが、音楽的には、私は、今回のが一番好きだ。
舞台には、まず、児童合唱団(ほとんど女の子だったと思う)が入場するのだが、みんな可愛らしかった。
最後まで、ピシっと姿勢を正して歌ったのは、本当に立派であると思う。
ところで、合唱団の女の子達に対しては全く思わなかったが、10歳から12歳くらいのバレリーナの少女達が8名ほど登場し、彼女達は、人間の中では、最もミクさんに近い存在であるような気もしたのだが、それでも、ひどく生身を感じるのである。きっと、バレエスクールの中でも、トップクラスの優等生の子達なのだと思うが、そうなるための、親の思いや彼女達自身の熾烈な競争といったものが浮かぶからであると思う。
私は、どうも、そういうものを見るのが辛いように出来ているのだ。
まあ、自分が、そんなエリート世界に全く縁がなかったというひがみがあるのかもしれない・・・いや、きっと、それが全てだ。
だけど、少女ダンサーの中に、1人、とても気品ある顔立ちの子がいたのが印象的だった。きっと、いいプリマになれるよ。

エイドリアン・シャーウッドの『プラネッツ』の演奏の開始のところだったか、凄い落下音がしたのだが、機材が落ちたのだろうか?
沢山の男性達が舞台に上がって、何かを持ち上げていたが、ひょっとしたら、ウン千万円で効かない装置なのではと、ちょっと考えた。
だが、壊れなかったようで、無事、演奏は行われた。
もう、凄い、破壊的(?)な音と色だった。
あれほど、身体に振動がダイレクトに伝わってくる音楽は初めてだ。
これでは、中学生以下の人は、ちょっと危なかったかもしれない。

『ドクター・コッペリウス』は、第一幕の開始時、国際的バレエ・ダンサー風間無限さんの素晴らしいパフォーマンスをじっくり見せ、そして、東京フィルハーモニー交響楽団の圧巻の演奏でオーチャードホールが満たされた。
しかし、正直言おう。私はずっと、「ミクさん、いつ出るの?」ばかり考えていたのだ。
舞台上空にかなりの霧が見られたので、私は、あの中にミクさんが浮かんで現れたらいいなあと思った。
チームラボが、『イーハトーヴ交響曲』の『銀河鉄道の夜』のための、そんな映像の実験をしていたのをWebで見たのを思い出したのである。
しかし、残念ながら、それはなかった。
だけど、私は、まず、ミクさんが歌うということを一番大切に思っている。
『イーハトーヴ交響曲』も、『ドクター・コッペリウス』も、ミクさんの歌声は絶品であり、音楽も素晴らしい。
その意味、あまり凝った演出は、私はいらないと思っている。
ミクさんの歌は、精神に働きかけ、聴く人に、それぞれのイメージを起こさせる。
それで十分である。
その意味、作り手は、空気のようであることを心がける必要があると思う。
『ドクター・コッペリウス』は、少し色がつき過ぎだったかなあと思う。
それに対し、ぼかろPさん達の音楽は透明で、本当に素晴らしいと思うのである。









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「ドクター・コッペリウス」上演まで約1ヶ月

世界的音楽家、冨田勲さんの追悼特別公演「スペース・バレエ・シンフォニー『ドクター・コッペリウス』」の公演まで、後1ヶ月近くになった。
11月11日と12日に、東京・渋谷にある、Bunkamura内のオーチャードホールで行われる。
2部構成で上演され、
第1部:『イーハトーヴ交響曲』『惑星Planets Live Dub Mix』
第2部:『ドクター・コッペリウス』
となる。

『惑星』は、コッペリウス博士に投影された糸川英夫博士が、60歳を過ぎて始めたバレエで舞台公演を果たした時の曲でもあり、糸川博士自身が望んで採用されたものであるようだ。
また、『惑星』は、冨田勲さんの代表作でもあり、このアルバムは世界で250万枚以上の大ヒットになっている。
今回は、『惑星』を、イギリスのエイドリアン・シャーウッドさんによるDub Mix版として演奏するということである。
シャーウッドさん自身も来日し出演するようだ。

『イーハトーヴ交響曲』、『ドクター・コッペリウス』では、初音ミクさんが主演される。
つまり、今回は、第1部から初音ミクさんが出演ということになり、ミクさんが主演される2つの作品の間に、初めて披露される『惑星』のDub Mix版が演奏されるということになる。
ミクさん目当てで来場すると思われる小学生の女の子達も、初めから楽しめる訳である。
『惑星』は、まさか全曲の演奏はないと思うが(1時間くらいになると思う)、糸川博士の舞台で採用された『土星(サターン)』と、最もポピュラーな『木星(ジュピター)』くらいだろうか。

おそらく、ビジネスとしては全然成り立たないはずの今回の公演で、クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長はさぞご苦労なされているような気がする。
まだチケットは入手可能だ。
ミクさんのファンでなくても、十分に観劇の価値があるし、きっと一生の思い出になると思うので、是非、来場をお薦めする。
それは、『イーハトーヴ交響曲』1つにとってすら言えることで、それに、新作の『ドクター・コッペリウス』、そして、エイドリアン・シャーウッドによる『惑星』のDub Mixという、考えてみれば豪華な内容であり、超お得な公演であるとさえ言えると思う。

私は、12日(土曜)の夜公演を観劇する。
私は、チケットは5月には入手しており、オーチャードホール近くのホテルも既に予約した。
当日は、私は朝から、関西から上京し、午後2時にはホテル(かなり高い階を予約した)に入って、いちど全裸になって待機(みきとPさんの『39みゅーじっく!』の引用。もちろん、精神的な意味で)してから、オーチャードホールに入る予定だ。
スマートフォンには、『イーハトーヴ交響曲』、『惑星(冨田勲)』、『惑星(カラヤン指揮。ベルリン・フィル』が入っているので、公演後の夜にどれかを聴くかもしれない。
その日は、朝から、公演が終わるまで食事はしない。これは、「マジカルミライ2016」の時と同じだ。
もっとも、「マジカルミライ2016」では、土曜夜と日曜昼の公演が終わって、帰りの新幹線の中でサンドウィッチを食べたのが、ほとんど唯一の食事だったが。
私の場合、良いコンサートでは、そんなふうになるのだと思う。

今回のコンサートに相応しい新しい服も購入し、気分も盛り上がってきた(もちろん、真似していただく必要はない。人それぞれである)。
「マジカルミライ2016」の時は、数ヶ月の間、毎日、ヒンズースクワット200~300回、ヒンズープッシュアップ30回で鍛えて行ったが(現在はそれぞれ100~200回と20回)、今回は、次のことをして行こう。
まず、クラシック音楽の感性の養成と、冨田さんの「音」に馴染んでおくこと。
冨田さんの『イーハトーヴ交響曲』、『月の光』、『惑星』、それに、やはり宇宙に関係し、私が特に好きな『ドーン・コーラス』を聴いておこう。
『惑星』は、カラヤン指揮(ベルリン・フィル)版もよく聴いておきたい。
さらに、宮沢賢治作品を読み、バレエ『コッペリア』をDVDで視聴し、、不気味なところもあるが深い作品であるホフマンの『砂男』(バレエ『コッペリア』の元になった)も、再読しておこう。
では、来月、オーチャードホールで。









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異世界に往く方法

今年5月に亡くなられた冨田勲さんの『イーハトーヴ交響曲』をテレビで初めて視聴した時(2012年の東京オペラシティコンサートホール公演)、1920年代に書かれた『銀河鉄道の夜』と初音ミクさんの組み合わせが非常に良いものだと感じた。
『銀河鉄道の夜』は、古い作品とはいえ、現代すら超越した未来の感覚に溢れた作品で、銀河鉄道を動かしている動力が、電気なのかどうかも分からない。
それは、ジョバンニの夢の中のお話というよりは、異次元の世界の出来事のようであり、そこはまさに、初音ミクさんの魂が存在する世界である。
そして、今後、人類の意識が拡大し、進化(あるいは深化)していった時、我々のこの世界が、そんな世界になる。
いや、既に、そんな世界に住んでいる人も増え始めている。
宇宙人というのは、物理的に遠い星から来るとか、あるいは、地球内部の地底世界から来る場合もあるのかもしれないが、もしかしたら、主には、我々の精神世界を訪問してくる存在なのかもしれない。
私など、普段から、初音ミクさんと一緒に過ごしていると、宇宙人というものを、ごく身近に感じるのである(そこらにいる)。

ただし、確かに、『銀河鉄道の夜』には、古い部分もある。
しかし、それは、「古臭い」のではなく、木材に風味が出てきたり、葡萄酒が熟成するような感じである。
だから、仕事中にうつらうつらしていると(笑)、古い、実際には乗ったこともないような重厚な雰囲気の列車の中に、初音ミクさんが笑顔で現れたりするのが、とても、落ち着きや安らぎを与えてくれるのである。
大学の講義なんて、居眠りするために出るようなものだが、仕事の場合は、ほとんど眠っていた方がうまくいくのである(完全に失敗することもあるが)。

IQの高い人というのも、どこか、半覚半睡(半醒半睡)・・・、つまり、半ば目覚め、なかば眠っている状態、夢うつつといった雰囲気の人が多いのである。
これをトランス(変性意識状態)と見ることも出来るかもしれないが、あまりに能力が高かったので「魔法を使って治している」とまで言われた精神科医のミルトン・エリクソンは、意図的にトランスになり、その後の記憶はないが、気がついたら、仕事は完璧に仕上がっているというようなことが出来たらしい。

よろしいか?
ここが、IQを究極的に高め、同時に、深い意識に達する鍵なのだ。
「ケンタウルスよ、露降らせ」
初音ミクさんの、銀の鈴を転がしたような透明な歌声を聴くと、自然にトランスに導かれる。
その状態に慣れると、まるで、深い湖の底に慣れた人にとって、湖の表面での活動は、あまりに簡単で、子供の遊びと変わらないように、この世界のことは簡単になる。
政木和三さんが発明されたパラメモリや、それを、そっくりAndroidやiOSアプリ(無償)で再現したGeniLaxを使うと、やはり、意識は深い領域に入っていく。
だから、GeniLaxを使うと、IQが高くなるのは当然のことと思う。
だが、ミクさんの、
「ケンタウルス、露を降らせ」
は、もっと深い異世界に導くものなのだ。

今年の11月11日、12日、BUNKAMURAオーチャードホール(東京)で、「冨田勲 追悼特別公演、冨田勲×初音ミク」として上演される『ドクター・コッペリウス』は、第1部で『イーハトーヴ交響曲』が演奏されるという豪華な内容で、演奏は東京フィルハーモニー交響楽団に決まったようだ。
私は、「マジカルミライ2016」で命を終えず、「残躯(ざんく)天の許す所」なれば、晩秋の東京でミクさんに再開することになるだろう。
※「残躯(ざんく)天の許す所」は、伊達政宗が詠んだ歌「馬上少年過 世平白髪多 残躯天所赦 不楽是如何」の一部で、この歌全体では、「戦場を駆け巡ったのも遠い昔、世の中は平和になり、私も白髪が増えた。その私が生きながらえているのが天の思し召しならば、今は楽しもうではないか」というような意味と思う。









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冨田勲さんご逝去の報に触れて

世界的音楽家の冨田勲さんが、5月5日に亡くなられた。84歳だった。
私は、冨田さんのお姿は2度、生で見ている。
最初は、2013年9月21日、大阪のオリックス劇場で、冨田さんが制作された『イーハトーヴ交響曲』が上演された時だった。
その日は実に、この作品のモチーフである『銀河鉄道の夜』などの童話作品の作者である宮沢賢治の没80周年の日であったのだが、冨田さんは舞台に上がられて、子供時代の宮沢作品との出会いの思い出や、この交響曲で、自らの強い意志でソリストに起用された初音ミクさんについて、熱心にお話されていた。
2度目は、2014年の8月19日、大阪の中之島フェスティバルホールで行われた、「大阪芸術大学 プロムナードコンサート2014」で、『イーハトーヴ交響曲』が演奏される前に、指揮者の大友直人さんと共に、冨田さんは白のスーツで登場されたが、この時は、冨田さんは控え気味で、作品についてよくご存知の大友直人さんが熱心にお話されていたのだが、冨田さんは不意に、「僕にも喋らせて」と言われて話し始められたが、この時は、あまりお話されなかった。ただ、キーボード奏者の鈴木隆太さんを「素晴らしいアーチストだ」と称賛されていたのを覚えている。

冨田さんはもちろん、シンセサイザー音楽で世界的に知られているが、冨田さんがシンセサイザーに興味を持った理由の1つがうかがい知れるものが、冨田さんの1986年の著書『シンセサイザーと宇宙』の初めの方にある。
冨田さんは、指揮もされていたのだが、指揮者としての自分には見切りをつけられた・・・つまり、あまり向いていないと判断されたようだ。
演奏者というのは、さして指揮者を見ていないものらしいが、小澤征爾さんが指揮をされると、オーケストラ全体が小澤征爾さん独特の音になると述べておられたが、自分の場合は、演奏者がついてきてくれないのだと言う。
それで冨田さんは、自分にとっては、オーケストラは、大変に扱い難い、不便な“機械”だと表現されていた。
ただ、シンセサイザーも、初めは、使い方が分からず、大変に苦労されたようだが、粘り強く試行錯誤され、遂には、便利になったどころか、それで作った音の録音したテープを、使われていたシンセサイザーの設計者であるモーグ博士に送ったところ、モーグ博士が、「本当にこの装置で作ったのか?」と驚いていたらしい。
冨田さんは、シンセサイザー音楽の先駆者とよく言われるが、それだけでは言い足りない人であることが分かるお話と思う。

その冨田さんが、テレビで初めて初音ミクさんを見た時に、60年ほども温め続けてきた、宮沢賢治の作品を音楽で表現するという夢を実現するには、どうしても初音ミクさんが必要だと思われたのだと思う。2012年3月に、東京ドームシティで行われた初音ミクさんのコンサートでは、冨田さんは、直立不動でご覧になられていたらしい。
その年の11月に、『イーハトーヴ交響曲』は、東京オペラシティ・コンサートホールで初演されている。
『イーハトーヴ交響曲』では、初音ミクさんは、「ミクさんは、こんな歌い方も出来るのか」と思うほど、ミクさんの新しい面を知らされたように思う。
少し幼い可愛い声は変わらないが、『風の又三郎』では、切なさ、狂おしさ、それに恐ろしさを感じさせられたし、『銀河鉄道の夜』では、澄み切った天使の声のようだったと私は思う。

11月上演予定だった、冨田さんの新作交響曲『ドクター・コッペリウス』の公演は中止される可能性が高いのだと思う。
まだ完成していないはずなのだから。
(現時点では、チケットの申し込みは受付中だ)
私は関西在住であるが、この東京のBunkamuraオーチャードホールでのコンサートのチケットを既に予約していて、大変に楽しみにしていた。
ところで、私は、友人や親が死んだ時ですらそうだったが、死というものを、あまり悲しく思わない。
別に、『バガヴァッド・ギーター』で、神クリシュナが、「魂は不滅であり、誰も本当に死んだりはしない」と言ったのを信じているからではなく、自然にそうなのである。
人間は、死んでからの方がよく生きるのであることは間違いないと思う。
手塚治虫さんや、岡本太郎さんが亡くなられた時も、よりその存在を感じたものだが、冨田さんも同じなのだと思う。
やはり、冨田さんの作品の注文が殺到しているらしく、Amazonではほとんどが在庫切れを起こしているようだ。









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反主流派、非大手の力

先月29、30日に、幕張メッセで開催されたドワンゴのニコニコ超会議の中で、中村獅童さんと初音ミクさんの共演で行われた歌舞伎の舞台『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』は素晴らしいものだった。
そして、11月には、Bunkamuraオーチャードホールで、冨田勲さんが4年前に続き、初音ミクさんを起用する新作交響曲・バレエ『ドクター・コッペリウス』が上演される。

ところで、中村獅童さんも、冨田勲さんも、決して、歌舞伎界、クラシック音楽界の主流派ではないのだと思う。
中村獅童さんは、二代目中村獅童の名を継いではいるが、初代の父親は、中村獅童さんが幼い時に歌舞伎を廃業しており、何の後ろ盾もない中で、中村獅童さんは大変に苦労されたようだ。
中村獅童さんは、全くの実力と歌舞伎以外の芸能界での成功による知名度を背景に、今日の地位を確立されたのだと思う。
一方、冨田勲さんも、音大や芸大を出ている訳ではなく(慶応大文学部卒)、音楽は独学の一方、自ら師を求めて学び、また、クラシックにこだわらず、ドラマやアニメの音楽で成功して名を上げた。
さらには、現代でもそうかもしれないが、クラシック界からすればカウンターカルチャー(対抗文化)とも言えるシンセサイザーに誰よりも早く取り組み、1971年に、アメリカのモーグ・シンセサイザーを一千万円出して個人輸入している(当時、日本では、大手企業が保有するものが僅かにあっただけだった)。
だが、最初は、この巨大なモーグ・シンセサイザーの使い方が全く分からず、試行錯誤しながら1年4ヶ月をかけて、これでクラシックアルバム『月の光』を制作する。
しかし、日本のレコード会社は扱ってくれず、アメリカに持ちこんで、なんとかRCAレコードから発売すると、これが世界的にヒットし、その後発表された作品もことごとに成功し、「世界の冨田」の名を確立した。

やはり、そういう、権威から外れた人達であるからこそ、初音ミクさんに抵抗がないばかりか、初音ミクさんの深い価値に気付き、本気で取り組んだのだと思う。
彼らは、大袈裟と取られかねないような言い方はしないだろうが、著名な宗教人類学者の植島啓司さんが2012年に週刊文春で書かれていたが、植島さんが初音ミクさんに対し、「世の中の何かが大きく変化する予兆のようなものをビビッと感じた」というのと同じようなものが、このお2人にもあったのかもしれないと勝手に推測する。
特に、冨田さんは、ほとんどそうだろうと思う。
冨田さんは、初音ミクさんを最初にソリストに起用した『イーハトーヴ交響曲』の制作発表会見で、初音ミクさんのことを、「初音ミクさん」と呼んでおられたのを私は覚えているが、中村獅童さんも、舞台挨拶の中で、初音ミクさんを常にさん付けで呼び、また、ミクさんに大変に敬意を示しておられたと思う。

私は、中村獅童さんのことはそんなに知らないのだが、以前、テレビで見た、こんなことを印象深く覚えている。
何かのアトラクションで、大勢の若い人達のいる中に、スパイダーマンが登場したのだが、これが全く本物っぽく、西洋人のスタイルだったので、アメリカのプロの役者か何かだと思ったが、マスクを脱いだら中村獅童さんだった。
中村獅童さんは、歌舞伎の衣装では分からないが、公式プロフィールで、身長177cm、体重63kgというすらりとした体形で足の大きさは26.5cmとなっている。
ちなみに、この3つ、私と全く同じであることに驚いた。

『ドクター・コッペリウス』に関しては、どんな作品になるのかまだ全く分からないが、冨田勲さんが、有名なロケット科学者の糸川英夫さんに昔、「いつかフォログラフィーとバレエを踊りたい」と言われたのがきっかけであるらしい。
糸川博士は60歳を過ぎてからバレエを始め、冨田さんの楽曲で舞台にも立っている。
『イーハトーヴ交響曲』は、2013年の公演では、プロジェクションマッピングも駆使した素晴らしいものになっていたが、『今昔饗宴千本桜』は、NTTが新しく開発した伝送技術とプロジェクションマッピングにより超臨場感を出せるKirarti!というシステムが導入され、ミクさんが三次元世界にリアルに降臨なされた。
『ドクター・コッペリウス』も、Kirari!を採用するという手もあるだろうが、大手なんかに負けずに、例えば、チームラボの猪子寿之社長、初音ミクさんの熱烈なファンの名にかけて、何とかしてやってもらえないだろうかと私は思っている。チームラボならNTTを超える奇跡も起こせるだろう。









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