心理学者の岸田秀氏の本は人気がある。
いや、ひょっとしたら今はそうではないかもしれないが、昔は人気があった(笑)。
なぜ人気があるのかというと、痛快であると共に「腑に落ちる」からだと思う。
かと言って、別に理論的に正しいことを書いているというのではない。
そもそも、岸田氏は、心理学は科学でも何でもない、いい加減なものと言う。
だから、「心理学的には・・・」なんて話をする心理学者は皆、嘘つきだと言う。
また、岸田氏は、面白い本を書こうとしたわけでもないと思う。
書きたいことを書いただけだと思うが、ただ、正直に書いたのだと思う。
そして、正直なことを言う学者は少ないのだ。
結果、世の中の嘘だらけの心理学の話の中で、岸田氏の話だけが腑に落ち、そのためだと思うが、著名人の中でも頭の良い人達が、岸田氏の本を愛読していることを表明している。
そして、岸田氏の本は実際に面白い。
分かり易く、なおかつ、腑に落ちるのだから、しかも、それが心の話となれば、面白くないはずがない。
別に、岸田氏の話が正しいと言うつもりはないが、心の問題について、岸田氏のような頭の良い知識のある人が正直な解釈をし、それを分かり易く説明しているのだから、かなり役に立つ可能性がある。
私には役に立った。
正直、妙に思う話もないではないが、悪意のある嘘はついていないので、納得出来なくても、そんなに嫌な気はしないのである。

岸田氏の有名な理論は「唯幻論」で、意味はそのまま「ただ、幻想だけがある」つまり「全ては幻想」だ。
ただ、インドの聖者が言うような意味で「一切は幻」と言っているのかどうかは分からないが、表向きではやはり同じ意味だ。
私は昔、SNSで岸田氏に、「一切は幻だと言うインドの聖者は、死後数十年経っても、彼の道場には毎年数万の人が訪れる」と言ったら、岸田氏は「私のところには、今年は1人しか来ていない」と返事をしてくれた。
また、岸田氏に、「百年騙せば、嘘も真実になる」と言ったら、岸田氏は「僕は唯幻論が百年バレない嘘であることを願う」と返事をしてくれた。
こんな人が、嘘つきのはずがない。
岸田氏は、フランスのストラスブール大学に留学した時(引きこもりのニートで暇だったから留学したらしい)、博士号を取ったと思い込み、心理学博士を名乗っていたが、ストラスブール大学の博士の会合に言ったら、「あなたは博士に登録されていない」と言われ、博士号取得が勘違いであると分かったらしい。
母校の早稲田大学で博士号取得の機会があったが、一部の教授連の強硬な反対に遭い、取得が出来なかったという。
しかし、博士号があるかないかに関係なく、岸田氏の本は最も値打ちのあるものだと思う。
岸田氏の本はデタラメという人もいて、その言い分を否定はしないが、岸田氏の話は面白くて役に立つのだから、デタラメかどうかは全くどうでも良い。

ところで、岸田氏の、こんな面白い話がある。
岸田氏の唯幻論の本がベストセラーになった後、岸田氏が務める大学(岸田氏は和光大学教授だった)に、1人の男が訪ねて来て、「全て幻想だから痛くないだろう」と言って、岸田氏を殴ったという。
これについて、岸田氏が何とコメントしていたか、あるいは、コメントしなかったのかも忘れたが、そもそも、「痛い」ってのが幻想じゃないのか?(笑)
私も、全てが幻想というのは、岸田氏と同じ意味ではないかもしれないが、全く賛成である。
ただ、今はスマートに「この世界はメタバース(あるいは仮想現実とかシミュレーション)」と言った方が便利だ。

で、岸田氏は、全くこんなことは言っていないが、願望は、浮かんだ瞬間に叶っている。
しかし、叶っていない世界が見えている人が多いことだろう。
その叶っていない世界が幻で、叶っている世界が真実だ。まあ、厳密には、叶っている世界も幻ではあるのだが、願望を真実の基準とすれば、やはり、叶っている世界が真実だ。
幻を幻と見ることが出来れば、真実の世界になる。つまり、願望が叶っている世界だけが真実だと分かれば、世界は意のままである。
それが引き寄せの根本原理なのである。

岸田氏の本は大変にお奨めである。
岸田氏の本は、Amazonで、古書でも凄く高い本が、もっと古い版や文庫版なら凄く安いことがあるので、安いのを選んで読めば良い。2度読むことはほとんどないので(笑 再読する価値ある本もあるが)。








  
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