岡田式静坐法で知られた教育家の岡田虎二郎(1872~1920)は、真に霊的な偉人だった。
その岡田虎二郎のエピソードを、私はいくつか覚えているが、その中に、一般にも役に立つと思える話がある。
それは、ある男が、虎二郎に、金に窮していると打ち明けたところ、虎二郎は、
「金?腹に力がつけば、金はいくらでも出来ますよ」
と言ったというものだ。
私は、この話を昔、本で読んだ時は、あまり意味が分からなかったが、印象には残っていた。
腹に力がつけば、金がいくらでも出来るとはどういう意味だろう?

虎二郎は、最初にも述べた通り、岡田式静坐法という心身療法を指導していた。
これは、一般には健康法と理解されることが多かったが、それだけのものではなかった。
そして、静坐とは、腹を作るものであり、虎二郎は、普段から、腹に力を込めるよう教えた。
腹に力を込めることで、腹に力がつくのである。
また、虎二郎は、こう述べた。
「悪い想いというのは、腹から力が抜けている時に起こる。よって、常に腹に力を込めなければならない」

確かに、人間は、悪い想いを起こさなければ、望まずとも幸運が訪れ、あらゆることがうまくいくのである。
そして、悪い想いとは、エゴ(自我)の想い全てである。
つまり、腹に力を込めれば、エゴの想いが全く起こらず、潜在意識の力が発揮され、あらゆることでうまくいく。

とはいえ、これは、中村天風が「常に肛門を引き締めよ」と言ったことと同様、実際にやるのは難しいというか、ほぼ不可能である。
1日1時時間でも、腹に力を込めたり、肛門を引き締めるだけでも大変で、ほとんどの人は続かないだろう。
虎二郎は、「努力、忍耐、克己は不要」と言った。
そして、教えも正しかったが、それでも、普通の人は、明らかについていけなかった。

では、金がなくて困っている者には、何を教えれば良いだろう。
あるいは、別に困ってはいなくても、金が不足だと思っているという場合も同じだ。
そう言ってくる者に、「では、何が望みだ?」と聞けば、彼らは何と答えるだろう。
それは、「もっとお金を」に決まっている。
それなら、答はこうなのである。
「もうすでにお金はあるのですよ」
だが、言われた者は「どこにもないじゃないですか」と訴えるだろう。
「すでにお金はある」という意味が分からない人が多い・・・いや、圧倒的だろう。
だが、それでも、何かピンと来ているはずなのだ。

では、こんな話ではどうだろう?
ジョセフ・マーフィーがよく使った話だ。
ある大学生に、父親が、卒業したら車を買ってやると約束した。
その父親は豊かで、車を買うなんて何でもないし、また、約束を破ることは決してない人物だった。
だから、そんな父親が車を買ってくれると約束してくれたら、もう車は手に入ったも同然なのである。
そんな場合、「既にあなたの車はあるのですよ」と言っても、何の問題もない。
その大学生が、わざわざ受け取りを拒否しない限り。
それと同じなのだ。
「もう既にお金がある」と言って、それをわざわざ否定しない限り、万能の潜在意識は嫌でもお金を引き寄せるのである。
この2つの話は同じなのだと、ちょっと自分に言い聞かせれば、それで済む話なのである。








  
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