人間の想念が現実を創ることを描いたフィクションに心惹かれるなら、あなたにも、その能力がある。
楳図かずおさんの漫画作品『洗礼』、谷川流さんの小説・アニメ『涼宮ハルヒ』シリーズ、城平京さんの小説・アニメ『虚構推理』などが、そのようなお話だが、他にも沢山あるはずだ。
『涼宮ハルヒ』シリーズでは、涼宮ハルヒという特別な力を持った少女が、無自覚に世界を大きく動かす。
だが、『洗礼』では、少々変わった家庭で育った、そして、大変な美少女ではあっても、別に特別な少女ではないさくらが、不思議で恐ろしい現実を作り出す。
そして、『虚構推理』では、特別な能力を持った人間は、可能な範囲でそれを行うが、平凡な人間であっても、SNSを媒介にして、共同で想念を作れば、あり得ないような現実を作り出すことが描かれている。
これらは、普通、あくまでフィクションとされるが、ここまでドラマチックではなくても、そんなことを何度もやった私からすれば、やはり、こんなことは起こり得るし、起こっているし、本来は誰でも起こせるのである。

引き寄せのマスタークラスの人がよく、「お金をうまく得られない人は、心がお金の受け取りを拒否している」と書いてあるのをよく見るが、それは本当に正しい。
ただし、私など、その仕組みが分かっていながら拒否することがあり、心の性質というものは、なかなか厄介である。
心の性質を変えるため、肯定的な言葉を唱えたり、催眠療法を施すこともあると思うが、大抵はうまくいかない。
凡人の心は、それほど強固に、駄目な方向に固定されているのである。
普通の生活を普通に送っている限り、精神の傾向は変わったりしない。
よほど驚くか、よほど感動するか、あるいは、よほど絶望するか・・・などといったことでもない限り、心のベクトルは変わらないのだ。
いわゆる、人生観を変える出来事が必要だ。
誰だったか、ある偉人は、目の前で、犬が雷に打たれて死ぬのを見て人生観を変えたらしいが、多くの偉大な人物には、そんな経験があり、そんな経験がないから平凡な人間であるのかもしれない。

人生観を変える体験は、ゾーンとかフローと呼ばれる体験の一種であり、昔、世界的心理学者のアブラハム・マズローは、そんな体験を至高体験と呼んだ。
そして、マズローは、「偉大な人間とそうでない人間との唯一の違いは、至高体験があるかないかだ」と言ったが、英国の作家コリン・ウィルソンは、「至高体験はありふれたもので、誰でも体験している」と言い、後にマズローもそれに同意した。
大切なことは、至高体験の頻度というよりは、それを覚えているかどうかだ。
そして、それは思い出せる。
どうやって思い出すのかというと、最も簡単なのは、他の人の至高体験を聞くことだ。
マズローも大学で、その実験をやった。教室で学生達に、自分の至高体験を語ってもらうと、それを聞いていた学生達が次々に至高体験に入っていった。
私も、主に小規模な企業の経営者を集めたセミナーでやってみたことがあり、やはり、そんなふうになった。
そんな会に参加する機会がなければ、至高体験が提示されている本を読むのも手である。
コリン・ウィルソンの『右脳の冒険』には、そんなことが書かれているだけでなく、疑似至高体験を起こす簡単な方法が紹介されている。
それは、「ペン・トリック」と呼ばれ、59ページあたりに書かれている。
やり方を簡単に言えば、模様のない背景の中にかざしたペンや鉛筆の先に意識を集中させては緩めるということを繰り返すだけである。
興味があれば、本を参照していただきたい。

また、度々言うが、腕振り運動や四股を、淡々と丁寧に長時間行っていれば、至高体験、ゾーン、フロー、あるいは、それらに近い意識状態になる。
だから、これらを熱心にやっている者は引き寄せがうまい場合が多い。








  
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