宗教家の五井昌久さんが、「小市民が一番良くない。小市民になるなら大悪人になれ」といったことを言われていたらしいが、これは、「所詮、人間にはエネルギーが必要だ」ということで、この「エネルギー」は、肉体エネルギーと共に、精神エネルギーのことである。
尚、この「大悪人」とは、高貴さやモラルのある悪人である。
悪の組織なんてのも、強く大きくなれば、自然にモラルが厳しくなるのである。
そして、リーダーは、たとえ悪の組織であっても、最もモラルがあり、高貴でなければ大勢を従わせることは出来ない。

だが、エネルギーがなければ、何も成しえないし、モラルを得ることも難しい。
ただ、エネルギーは本来、無限にある。それに同調すれば良いだけだ。
身体の健康とは、血液が良く流れ、神経の伝達が良いことだ。
言い換えれば、血液の循環規模や神経の伝達規模が大きいということだ。
そして、精神の健康とは、心が滞らず、良く流れることで、心が循環、あるいは、伝達する規模が大きいことだ。そのような人間を「器が大きい」と言う。

つまり、血液も心も、滞らず、スムーズに流れれば、身体も精神も健康で、身体や精神に宇宙エネルギーが流れ込み、いかなることも可能になる。

血液の流れに関しては、もちろん、運動をすることが大事だが、肩甲骨に秘密がある。
肩甲骨の内側あたりの2か所に「膏肓(こうこう)」という神経の塊・・・中国医学で言うツボがあり、それを刺激すると、血流が良くなって万病が治ると言われている。
その「膏肓」を刺激する最良の方法の1つが腕振り運動で、腕振り運動を根気よく行うと、難病奇病でも治ってしまうのはそのためである。
あるいは、血流の流れが悪くなってしまった箇所があれば、熱めの蒸しタオルを当てることで再び血が流れるように出来、それだけで驚くべき治療効果があることが多いようだ。

さて、心の問題である。
心がスムーズに流れるとは、こだわり、あるいは、執着がないことである。だが、これが人間には難しい。
また、こだわりがないつもりでも、実はこだわりだらけ、執着だらけという人は珍しくない。
本当にこだわりがないなら、大抵のことはうまくいっていて、お金もそれなりに入り、人間関係、家族関係、夫婦関係もうまくいっているはずであるから、そうでないなら、不必要なこだわりや執着があるのである。
米津玄師さんの『Lemon』の、「あれから思うように息ができない」という印象的なフレーズは、呼吸困難という意味ではなく、心がスムースに流れないということだ。呼吸は心と連動しているので、心が淀みなく流れないと、呼吸が安定せず、苦しいのである。
では、あの歌で、うまく息が出来るようになるためにはどうすれば良いだろう?
それは、受容的であること・・・運命を受け入れることだ。
そのことを、文豪や哲学者らが、非常に素晴らしいが、難しい言葉で言うから、我々はうまくいかないのだ。
例えば、「私は神の選択を尊重するのではなく、神の機会を尊重した」(イェイツ)なんて言われても、具体的にどうやれば良いのか分からない。
念仏やマントラを繰り返すのも良い方法だが、嫌々やるとストレスがたまり、かえって、心の流れも、さらには、血液の流れも悪くなり、体調を崩すこともある。

そこで、この世界は漫画で、我々は漫画のキャラクターであると、あっけらかんと思えば良いと思う。
そして、このこと(世界が漫画や劇のようなものであること)は、本当に賢い人達は皆知っている事実である。
漫画の作者は、キャラキターの気持ちになって漫画を描くのだから、漫画のキャラクターは作者の心を持っており、ある意味、作者とキャラクターは等しい。
だから、我々は、主役に相応しいように、シャンとしていれば、悪い展開になるはずがない。
『Lemon』のように、ウジウジせず(まあ、これがある意味楽しいのだが)、今の状況も漫画の展開と思ってシャンとすれば、次はもっと良い彼氏や彼女が出来るだろう。








  
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