腕振り運動は、健康法や肉体トレーニングとしても非常に効果的であるが、霊的な行(修行)と考えた方が良い。
このようなものとして、大正時代に2万人もの正式会員がいたという、岡田虎二郎の岡田式静坐法があった。
だが、岡田式静坐法は、ほとんどの人に、健康法と認識され、実際に健康向上に著しい効果があったのでブームにもなったのだが、岡田虎二郎が49歳の若さで急死すると、大方の人達は離れていった。
だが、岡田式静坐法の本質を理解している者は、これを熱心に続け、現在でも行っている者もいる。

では、腕振り運動や岡田式静坐法、その他の、霊的な行を実践し続けると、どうなるのだろう。
これに関しては、天才的な発明家で世界的な能力開発指導者であった中山正和(1913~2002)が、著書の中で書かれているが、概ねで古い本では、脳科学や量子力学を使った、やや難解な解説をしており、後の本では、人間の脳を簡易化したモデルであるHBC(ヒューマン・ブレイン・コンピューター)モデルを考え、かなり分かり易く説明するようになったと思う。

それで、ごく簡単に言えば、正しい行を行うと、脳のイメージ配列がきれいになり、真理が見えるようになる。
逆に言えば、普通の人間は、脳のイメージ配列が乱れているので、真理が見えず、間違ったことばかりをする。
脳のイメージ配列がきれいになり、真理が見える状態を「観自在」と言い、それを最高に実現した人が観自在菩薩(観世音菩薩)である。

では、どうすれば、脳のイメージ配列をきれいにして観自在になれるのかというと、頭の中に、間違ったデータを入れず、正しいデータだけ入れれば良い。
しかし、知らず知らず、嘘のデータも入って来るので、行により、嘘のデータを祓い、脳のイメージ配列を整えるのだが、中山正和は、そんな行として、坐禅や般若心経の読経なども効果的であると述べていた。
しかし、坐禅や、般若心経を唱えることは、なかなか長続きせず、ごく普通の人がこれで成果を上げることは、ほとんど期待出来ないと私は思う。
だが、腕振り運動であれば、適度に身体を動かすことや、立ってやるので眠くならず、血行も悪くならず(むしろ非常に良くなる)、坐禅や静坐、あるいは、般若心経の読経や真言を唱えることなどと比べ、非常に継続し易い。

そして、中山正和は、脳のイメージ配列が自在になれば、直観が冴え、未来予知も可能になると言う。これには、生命の高度な働きに関する仮定を立てる必要があるが、あくまで論理的に説明する中山らしく、それなりに納得出来るものであったと思う。
また、直観が冴え、予知能力が発揮されるようになると、自ずと運が良くなる。

どんな行を行っても良いが、最も楽に継続し易い腕振り運動をお勧めする。
そして、今の世界を顧みると、行をして、脳のイメージ配列を整え、観自在菩薩に近付かないと、非常に危ないことになると思うのである。








  
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