ジクムント・フロイトの時から分かっていたが、我々は、潜在意識の中の「隠れた抑圧」を消さない限り、持っている能力(決して低くはない)を発揮し、心身が健康でいることは難しい。
心理学者の岸田秀氏は、それがしたくて大学の心理学科に入ったが、そんなことは大学院まで行ってもやってなかったので、独学でフロイトを学び、ある程度自分で治したという。
岸田氏は、それまでは、例えば、道を歩いていたら、よほどの決心をしないと引き返すことが出来ず、そのまま歩き続けてしまったらしい。
あるいは、中学生の時、セーラー服を着た女生徒を見ても、彼女達は本当は男なのだと思えて仕方がなかったそうだ。
他にも沢山の症状があったらしい。
そんな岸田氏をおかしいと思うかもしれないが、我々も、別の奇妙な性質を持っており、そういった奇妙な性質は、普通の人で数百はあるという説もある。
だが、いちいちフロイトを学んで独自の方法でやっていては、あまりに不合理だし、うまくいかない場合が多いだろう。そもそも、そんなことをやろうとする人は少ない。

この「隠れた抑圧」の出来方について、L.ロン.ハバードの『ダイアネティックス』と、アレクサンダー・ロイドの『ヒーリングコード』という著書に載っている例を1つずつ挙げる。
とても面白いと思う。
ハバードは、エビを例に説明する。
エビが泳いでいたら、尻尾に強い痛みを感じた。大きな魚に食いつかれたのだ。
エビは失神状態になるが、その時、エビの潜在意識に、周囲の状況・・・明るさ、水の温度などが記憶される。
すると、その後、エビは、潜在意識の中に記憶された、大きな魚に食いつかれた時と似た明るさや水温を感じると、恐怖を感じ、その場を必死で離れる。大魚がおらず、その必要がなくてもだ。
人間に例えると、こんな感じだ。
ある人が、ひと気のない道を歩いていたら、ナイフを突きつけられ「金を出せ」と脅される。脅された人は、恐怖のため軽い失神状態になった時、コカ・コーラの看板を見た。
このように、恐怖などで意識が飛び、軽くても失神状態になれば、その時、見聞きしたものが、潜在意識の中に記憶され、それが、隠れた抑圧になる。
以降、この人は、コカ・コーラの看板を見ると、恐怖を感じ、そこから逃げようとする。

上の、エビや脅された人に見られる動物的メカニズムは、あくまで、悪い出来事と似た状況になった時、恐怖を感じることで、その場から逃げ、生存確率を高めるためのものである。
しかし、こんなものが沢山になれば、頻繁にわけの分からない恐怖を感じ、活動に支障が出てしまうし、能力も下がり、健康にも影響が出る。
ハバードは、このメカニズムは、動物や文明が発達していなかった頃の人間には有益だが、文明社会では不都合なものであると言う。

アレクサンダー・ロイドの話は実話だ。
IQが180もある優秀な女性の話だ。彼女は、こんなに優秀なのに、人間関係がうまくいかず、仕事では失敗を繰り返していた。
それには原因となる「隠れた抑圧」があった。
彼女が幼い時、彼女の姉は、母親からアイスキャンデーをもらったのに、自分はもらえなかったことがあった。
実は、その時、姉は食事をきちんと食べたが、自分は食べられず、姉はご褒美としてアイスキャンデーをもらい、自分は罰としてもらえなかったのだ。
ところが、当時の彼女は、それが理解出来ず、アイスキャンデーがもらえなかったというショックのために、「自分は愛されていないし、何をやっても失敗するからアイスキャンデーをもらえなかった」という情報が、潜在意識の中に抑圧され、これが隠れた抑圧になった。
以降、超優秀なはずの彼女が、「私は愛されていない」「私は失敗する」という、隠れた抑圧に支配され、他人の好意を信じられず、また、仕事で失敗ばかりの辛い人生になった。

上記の例のように、人間は、ショックを受けた時(軽い失神状態になる)に、隠れた抑圧が出来、それが、能力の発揮を妨げ、心身の健康を害す。
この隠れた抑圧を癒し、ごく普通の記憶に変えてしまえば、健康になり、能力が高くなる。
さらに、潜在意識のゴミが消え、クリアになるので、潜在意識との交信がスムーズになり、直観が冴え、潜在意識の力を引き出し、願いを叶えることも容易になる。

潜在意識の中の隠れた抑圧を癒す、これまでに知られている最も簡単な技術が、アレクサンダー・ロイドの「ヒーリングコード」と「エネルギー療法」で、いずれも、3分で覚えられる。
やり方は、それぞれ、書籍、『ヒーリングコード(奇跡を呼ぶ ヒーリングコード)』、『「潜在意識」を変えれば、すべてうまくいく』に書かれているが、いずれも、紙の翻訳書は絶版で、古書も高価な傾向がある。
だが、『「潜在意識」を変えれば、すべてうまくいく』は電子書籍が出ており、それで「エネルギー療法」を学ぶのは容易い。
最も簡単なやり方なら、短い文章で書ける。それは、
・重ねた両手を胸に当てる(1~3分)
・重ねた両手を額に当てる(1~3分)
・重ねた両手を頭頂に当てる(1~3分)
だ。
私は、せいぜい、それぞれ数十秒しかやらないことが多いが、それでもやらないよりマシだし、効果がある。

「ヒーリングコード」「エネルギー療法」とも、大きな規模で検証されていると考えて良いだろう。
効果がなかった例は1つもないという。
『ヒーリングコード』の共著者である医学博士のベン・ジョンソン(『ザ・シークレット』に登場した唯一の医師)は、ヒーリングコードで、ルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬化症。略称「ALS」。発症から5年以内に80%が死ぬ)を治してしまったという。
私も、最近、重度のアレルギー性の皮膚病と、首がもげそうな深刻な肩こりを、それぞれ、数日と数時間で治した(皮膚病は、日常生活が送れる程度に回復というのが正しい)。
ご興味があれば、お勧めする。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ