一番楽に、良い思いが出来る方法は何だろう?
それは、強い人にえこひいきしてもらうことである。
「人間は平等公平でなくてはならない」という信念は立派であるが、自分がえこひいきされる分には構わないではないか?(笑)。
確かに、えこひいきは良いことではないが、学校で、先生にえこひいきされたことがある人なら、その快適さは分かると思う。
もちろん、先生のえこひいきの仕方が下手で、他の生徒に恨まれてはいけないが、そんなふうに、えこひいきされることでトラブルが起こるというのは、えこひいきする先生に力がないのであり、そんな先生ではなく、力のある先生にえこひいきして欲しいものである。
力のある先生、力のある社長なら、えこひいきされても、誰にも文句は言われない。ただ、快適で楽しいだけである。

では、どうやれば、凄い人にえこひいきしてもらえるかというと、心から敬うことである。
逆に言えば、心から敬うことが出来ない相手にえこひいきされようなどと思わないことだ。
それは無理だし、もし、敬ってもいない相手にえこひいきなどされたら、必ず痛い目に遭うだろう。

えこひいきというと、古い話で恐縮だが、私は、プロレス史上最高のレスラーだったルー・テーズのことを思い出さずにいられない。
テーズは、家が貧しくて高校に進学出来ず、大好きなレスリングも出来なくなるはずだったが、なんとか、ミズーリ高校のレスリング部と一緒にレスリングの練習が出来るようになった。
そのミズーリ高校のレスリング部に、ジョージ・トラゴスという偉大なプロレスラーが指導に来ていたが、トラゴスはコーチとしては評判が悪く、弟子になったら潰されるという噂で、テーズがトラゴスの弟子になる時には、周囲から反対されたらしい。
しかし、テーズはトラゴスの指導でメキメキと実力をつけたばかりか、トラゴスはテーズに大変に親切で、車で送り迎えすらしてくれたという。
テーズは、その理由について、自分がトラゴスやレスリングを心からリスペクト(尊敬)していたからだろうと自伝に書いている。
実際、トラゴスは、レスリングをリスペクトせず、舐めているような者には容赦がなかった。
しかし、トラゴスは、テーズのように、真摯にレスリングを、そして、レスラーとしてのトラゴスを敬う者は、徹底して大切にした。
力ある者ほど、そのようなものであると思う。

上辺だけ尊敬しているような態度を取っても、本物にはバレバレであると思って間違いあるまい。
まあ、本物の方も、そんな邪な者達が沢山寄って来るのは仕方がないと分かっているし、世間の付き合いもあるので、適当には相手をする場合があるが、やはり本当に肩入れするのは、真に敬う心を持っている者だけである。
そして、本当の敬いの心を持っている者は極めて少ない。
学歴があるからとか、家柄が良いからという理由で己惚れている者は、本当に優れている者を本気で敬うことはない。
豊臣秀吉が下っ端の時に、織田信長にうまく取り入ったことはよく知られているが、秀吉は決して、上辺だけのおべっかで取り入ったのではないと思う。
秀吉は、心から信長への敬意を持っていたはずである。
そして、信長の家来には、上位の者も含め、案外に、信長を心から敬っていた者は少なかったのだと思う。
秀吉に才があったというのもあるが、それよりも、信長には秀吉が「うい(可愛い)やつ」に見えたに違いないのだ。

より強い人、偉い人を敬えば、より大きなお宝を得られる。
そして、桁外れに力があるのは、神様、仏様に決まっている。
なら、神様、仏様を敬えば間違いない。
ところで、親鸞の弟子の唯円が書いたとされる『歎異抄』にすら、本当の仏様は、絵に描かれているようなものではなく、仏様に、色や形や大きさがあるわけではないと書かれている。
しかし、それでは、人間が敬意を捧げるのが難しいので、象徴としての姿が作られたのである。
また、神様、仏様に関する、世間的概念も、実際のところは当てはまらない部分が多い。
もっといえば、神様、仏様に区別そのものがない。
だから、あまり細かいことにこだわらず、父なる神でも、アマテラスオオミカミでも、アメノミナカヌシでも、阿弥陀様でも、観音様でも、自分のフィーリングに合う・・・つまり、心から敬うことが出来る神様、仏様を選んで祈れば良いのである。
『法華経』の中の『観音経』の中に、観音様(観世音菩薩)をわずかにでも敬えば恵が多いことが書かれているが、では、いっぱい敬えば、お宝を無限にいただけるのである。
そのためには、熱心に「南無観世音菩薩」と唱えれば良いが、観世音菩薩真言である「オン、アロリキャ、ソワカ」を唱えても良いだろう。
各自工夫して、神様、仏様を本気で敬えば、この世の利益、限りなしである。
宇宙の法則自体に心酔し、敬えるなら、それで良いが、そんな人は、まだ人類の中にはあまりいないと思う。
だが、神や仏を敬う心は、結局はそれと同じなのであり、それにより、宇宙の法則はあなたにとってプラスに働くのである。








  
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