最近、著名な発明家の橋本健氏(理学博士)が、哲学者でヨガ指導者の本山博氏(文学博士)と共著で書いた『超能力入門』(1983)を読み、久々に感動した。
橋本博士は、超能力に関し、現代科学で解らない部分は解らないとしながらも、なるべく道理に適った仮説を立て、解り易く説明されている。
ただし、この本は、決して、超能力の理論的解明を目指したのではなく、あくまで、応用・・・超能力を人生の幸福や人類の進歩に役立てることを目指しており、その目的な十分に果たしたと思う。
私には、そう考える理由がある。
それは、こんなことだ。
これまで、引き寄せの法則や、潜在意識による成功法則について、このブログで書いたり、1対1、あるいは、セミナーで教えたこともあるが、どれほど簡単で誰でも出来る、そして、確実な方法を教えても、どうしても駄目な者が現実的にいる。
なぜ、この者達が駄目なのかは、なんとなくは分かるのだが、はっきりしないところもある。
そんな者を見る度に、不思議な感じがする。
「なぜ、この人は、そんな考え方をするのだろう」
「なぜ、この人は、こんな楽なことが出来ないのだろう」
「なぜ、この人は、こんなに心が歪んでいるのだろう」
ちょっと貶してしまったが、そんな人の中には、頭も良く、人間性も素晴らしい信頼出来る人だっていたのだが、なぜか、ツイてなく、良い思いが出来ず、苦労をしょい込み・・・早い話が損ばかりしている。
まあ、もちろん、それは、根本的には、学校やマスコミの洗脳のためである。
ほとんどの人が、ちゃんと学校を出ており、それなりにテレビを見ているので、その影響で、日本人のほぼ全てが、精神がすっかり駄目になっているのである。
それは分かっているのだが、特に、頭や身体が立派で、人間性も悪くない人が、そんなに駄目な様子を見ると、本当にがっかりするのである。

ところで、さきほど述べた『超能力入門』は、最後にこう書いてある。
「この本を読んだあなたは、既に超能力者だ」
その通りであるし、それくらい自信がなければ、こんな本を書くべきでない。
そして、実際、自信に満ち溢れた本である。
昨今の、「結果がどうなるかはあなた次第です」的な、逃げを打った安っぽい引き寄せ本とは格が違う。
そして、『超能力入門』自体が、超一流の引き寄せの本である。
とはいえ、私も、書いてあること全部に納得した訳ではないが、そんなことはどうでも良かった。
著者の魂が読者の中に入り込み、強い肯定的な作用を与えるのである。
そして、この本の2人の著者が崇高な魂の持ち主であることは間違いないと感じたので、きっと素晴らしい影響が得られるだろう。
確かに、橋本博士は、ある宗教のおかげで若い時に命拾いした経験から、その宗教のことや、その宗教の教祖が書いた書籍を取り上げているが、決して、入信を薦めている訳ではない。

私が見た、残念な人達も、魂の注入により変わるだろうかと思う。
まあ、セミナーなどで見られる「カリスマ支配」という、偉大な人物に接したら、数日ほど、熱狂して自分が偉くなったように感じる妄想現象があるが、私もそんな状態なのかもしれないので(笑)、もう数日、様子を見ようと思う。
ただ、橋本博士は、驚くほど謙虚な人で、私は、付き合いはメールのやり取りだけだったが、それでも十分にお人柄が伝わって来た。
今は知らない人が多いだろうが、少し前に、テレビや書籍等で、超能力などの超常現象を徹底否定していた、大槻義彦氏(理学博士。84歳)という、素晴らしい実績のある立派な物理学者がいて、私も結構ファンだった(笑)。
橋本博士は、当時、早稲田大学の教授だった大槻博士と一緒にテレビ出演もされたそうだが、橋本博士は、「僕は議論は苦手で、大槻先生にはずっと批判されっぱなしでした」と言っておられた。
大槻教授の超能力批判は、教育的信念に基づいたものであり、非常に称賛すべきものである。
しかし、まだ未知の部分に、強引な論理を持ち込もうとすると、いろいろ無理も出る。
だから、稲森和夫氏のように、あるいは、『ラーマーヤナ』のラーヴァナの教えのように、「私心なきか」を問い、もし、そうであれば、自分の直観に従うことも必要である。
私心なき直観こそが、真の意味で人類を進歩させてきたのである。

尚、橋本博士の本は沢山あるが、超能力などへのアプローチの方法を変えてあるだけで、中身としては、どれもほとんど同じなのではないかと思う。
少なくとも、本当に重要なことは、どの本にも漏れなく書いておられ、とりあえず、どれか1冊読むことは良いことと思う。
古書によっては高価であるが、橋本博士の本はベストセラーが多く、比較的安価な古書も少なくない。








  
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