アメリカのある自己開発セミナーで、生徒は自分の目標を紙に書かされた。
ある女性は目標を「100万ドル(約1憶円)」と書いたが、講師は彼女に、なぜ100万ドルが欲しいか尋ねた。
彼女の答は「100万ドルあれば安らぎが得られるから」だった。
ほとんどの人が持っている、彼女と同じ間違いは2つだ。
1つは、彼女の本当の目的は安らぎであり、100万ドルではないこと。
もう1つは、不安や恐怖から行動すると、大抵うまくいかないことだ。

言い換えれば、不安や恐怖がない状態で行動すればうまくいく。
敵が攻めて来る時、不安や恐怖を持って立ち向かえば負ける。
良い将軍は、兵士が不安や恐怖を免れるために戦うようにはしない。そんな兵士は弱い。
兵士は、将軍に鼓舞され、不安や恐怖を克服した時、最強の軍隊になる。

『君の知らない物語』という19分以上もある楽曲がある。
Supercellの1枚目のシングルらしいが、作詞作曲したryoさんの才能を感じる名曲だ。
ごく一部だが、印象深いフレーズの部分が、アニメ『化物語』のエンディングに使われていた。
女の子が好きな男の子に告白出来なかった思い出を語る歌だが、とても壮大で爽快な歌だ。
ところで、彼女の敗因は何かというと、歌の最初に表れている。
「バカみたいにはしゃいで歩いた、抱え込んだ孤独や不安に押しつぶされないように」
うまくいく方法は後で述べる。
尚、スマホで告白しても駄目なのは、やはり、不安や恐怖があるからだ。

不安を消すだけなら、手を胸に当てれば良い。
両手の方が効果的かもしれない。
胸でなく、額でも効果がある。
ジークムント・フロイトは、患者の額に自分の手を当てた。
フロイトは、精神科医としての治療率が高くない・・・ゼロだったという話もあるが、フロイトは患者には人気があり、患者達はフロイトに感謝していた。
その理由は、フロイトにとって治療は実験なので非常に熱心だったのだが、それが、患者にとっては親身と感じたのかもしれない。
あるいは、患者の額に手を当てるという単純な行為で、患者の不安を和らげたからかもしれない。
最初の女性の通り、ほとんどの人の願いは不安や恐怖の解消だ。
それなら、自分で、胸や額に手を当てれば良い。
『君の知らない物語』の女の子も、胸に手を当てて不安を取り去ればうまくいっていたかもしれない。

『009 RE:CYBORG』という、石ノ森章太郎の『サイボーグ009』を原作にした、かなりの傑作アニメ映画がある。
サイボーグ戦士009である記憶を失くし、高校生活を送りながら漫然とした不安を感じていた丈に、クラスメイトでガールフレンドのトモエは、丈の頭を両手で包み、抱き寄せる。
「大丈夫」とか「心配いらない」とか言ったと思う。
もう完璧だ。
もっとも、丈は、いつからトモエと付き合っているのかすら覚えていない。
まあ、トモエはガラスに映らないし、009として覚醒した丈が核爆発から逃れた先に現れて、また同じように丈を癒すのだから不可思議な存在だが、このブログで何度か書いたが、私も小学校の低学年の時、そんな子がいた。
いつも一緒にいたのに、知らないうちに居なくなったし、彼女が映った写真もない。
そういう存在を天使というのだろうが、もちろん、あなたにも居る。
アメリカ人の半数以上が、ガーディアンエンジェル(守護天使)の存在を信じているらしいが、良いことである。それは事実であるからだ。

天使はなかなか現れないかもしれないし、逢っても忘れてしまうかもしれない。
しかし、自分の手で胸や額を押さえると不安は消えるのだということを知っておくと良い。
今の人の不安は根深いので、長く押さえていないといけないと思う。
押さえながら、「大丈夫」「心配ない」「なんとかなる」とつぶやくと良い。声に出しても心の中ででも良い。
あるいは「神様の奇跡が起こる」と唱え続ければ、100万ドルだって手に入るかもしれない。
教育学者の七田眞氏の著書『奇跡の超「右脳」開運法』では、ホームレスの男が、手を胸に当てていたかどうかは知らないが、「神様の奇跡が起こる」と唱え続けたら、2~3週間後、1憶円が、それも2回も当たったそうだ。
彼は、神様を信じるという美徳を持っていたので、2~3週間で不安が消えたのだろう。








  
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