「岡田式静坐法」で知られた岡田虎二郎(1872~1920)は、学歴で言えば、今日でいう中卒であるが、30歳位の時に、個人でアメリカに行って学ぶという、当時としては極めて稀な経験をしている。
この渡米は、別に、アメリカの学校に行ったとかいうのではないだろうが、アメリカで多くの書物を読み、また、見分を広めたことは、並の留学より有益なことだったかもしれない。
アメリカから帰って来て後、岡田は、岡田式静坐法を開発し、普及に務めた。
岡田式静坐法は、岡田の弟子で、日本航空の社長や日銀の副総裁等を務めた柳田誠二郎氏によれば、座禅と同じようなものであるらしいが、私の解釈では、優れた瞑想効果により、心身を健康にすると共に、高度な引き寄せを可能にするものだったと思う。
実際、岡田は、岡田式静坐法は「腹を鍛える」ものであるとし、お金に困っているという男に、
「金?腹に力がつけば、金はいくらでも出来ますよ」
と言ったようだ。

岡田式静坐のやり方そのものは、【Wikipedia】岡田式静坐法に詳しく書かれている。
考え方はいろいろであろうが、今、岡田式静坐法をそのままやるよりは、第一に、日常、ゆっくりとした呼吸をすることを心がければ良いのだと思う。
岡田は、1分で1回程度のゆっくりとした呼吸をしていたらしい。
神秘な能力を発揮する仙人となると、1時間に1回とか、1日に1回という呼吸をするという話もある。
発明家で工学博士の政木和三氏は、小学生の時に腹式呼吸の訓練をし、1分に1回の呼吸を身に付けると、様々なあり得ない現象を起こすようになった。
例えば、母親が読んでいたお経の意味を、勉強をした訳でもないのに突然に明瞭に理解出来たり、習ったことがないピアノを演奏出来るようになった。ピアノ演奏については、講演会でも時々披露し、自ら作曲した曲で、ピアノソロ演奏のCDまで出している。また、作詞作曲した曲を、中国の天才音楽家・舞踏家・歌手のウ―・ルーチンが歌ってCDにもしている。
他にも、ゆっくりとした呼吸をすることで、高度な能力、神秘な能力を開発し、稀な幸運を得て、それを生かした人が沢山いる。
関英男博士によれば、呼吸の数が少ないことが進化していることの証で、人類が高度な宇宙人と肩を並べる時には、呼吸数が現代人よりはるかに少なくなっていると述べていた。
呼吸のポイントとしては、吐く時に細く長く吐くことが重要と思う。

ところで、岡田が偉人になったきっかけは、小学生の時に、学校で、ルソーの『エミール』を読んだことだった。
それが、岡田の精神を覚醒させ、人生を変えたのだ。
ただし、岡田が読んだのは、『エミール』の前書きだけであったらしい。
実は、ルソーは、元々は、『エミール』の前書きの部分だけを、エッセイとして書く気であったらしいが、あんな大書になってしまった。
しかし、エッセンスはやはり、前書きにあると思う。
『エミール』に限らず、書物には、前の方に大切なことが書いてあるものが多い。
前書きや第一章以下は実は付け足しのようなものという本は、名著にも多いし、そもそも、本の種類にもよるが、要点を最初に述べるのが良い本であると思う。
私は、ニートであった19歳の時に、書店でジョセフ・マーフィーの本を見つけ、沢山のマーフィーの本の中から、『あなたも幸せになれる』(文庫版では『努力嫌いの成功法』。原題は『コズミック・エナージャイザー(宇宙の活力)』)を選んだのだが、幸いだったのは、この本も、第一章に重要なことが全て述べられていて、おかげで私は、すぐに引き寄せをマスター出来たことだ。
まあ、確かに、マーフィーの本は全て、最初の方に重要なことが書かれていて、後の方は、同じようなことが繰り返されている傾向がある。
クラウド・ブリストルの引き寄せの古典の名著『信念の魔術』も、最初の方でエッセンスは全て語られている。
アイザック・ニュートンは、本を読んで分からなくなると、いったん読むのをやめ、その後、また最初から読んだらしいが、本の多くが、最初に重要なことが書かれているので、良い読み方であると思われ、これが、ニュートンが天才になった秘訣かもしれない。








  
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