サティヤ・サイババという名のインドの宗教家がいたが、彼のことを大変な聖者だと言う人もいるが、物凄く怪しいペテン師だと思っていた人もいるだろう。
私は、サイババに関しては、かなりマイナスイメージを持っていたが、それは、私が実際に確かめた結果持ったイメージではなく、テレビや書籍で見た影響でそうなっただけで、サイババが本当はどんな人かは「全く分からない」。
そんな当たり前の判断が出来るようになるために何十年もかかったような気がする。
それは、アメリカのトランプ大統領に対する自分の観念について考えることで分かった。
あなたは、トランプ大統領は、どんな人物だというイメージがあるだろうか?
私はというと、トランプに関して持っていた観念は、
「豪快で面白い面はあるし、ビジネスの能力は凄く高いと思うが、彼は人格障害者でまともな人間じゃない。利己的で、特に自己顕示欲が極めて強い欲望の塊。総合的にはロクな人間ではない」
といったところだった。
ノーベル平和賞候補になった時は、「どんな悪どい手を使ったんんだ?」と思う始末だった。
これらの観念は皆、テレビ、新聞、雑誌、書籍を見て、早い話が騙されただけだった。
その中には、IT事業で成功した大富豪ロス・ペローという偉大な人物の自伝も含まれている。
ロス・ペローは、トランプに対し、否定的なイメージを持っていたのかもしれないが、それが正しいかどうかは分からないはずなのに、私は大きく影響されていた。
あるいは、ペローが、そんなことを言ったり書いたりしていた時期は、トランプが実際にトンデモない人物だったのかもしれないが、それも、推測不能なほど分からないことだ。
だが、実績で言えば、おそらく、トランプはアメリカの大統領の中でも、突出していることが客観的に述べられるはずだ。
オバマが完全に駄目にしたアメリカ経済を復活させ、アメリカに大きな雇用を創出し、失業率を大幅に改善し、大変な数のアメリカ人に良い仕事を与えた。
戦争を一度も起こさなかった大統領は、少なくとも近年ではトランプ以外には皆無だ。
問題が複雑なので簡単に言うが、絶対に不可能と思われていたバーレーンとイスラエルの間に「中東和平合意」を成立させ、妨害が入らなければ間違いなくノーベル平和賞を受賞していたことだろう。
また、多くのことで、アメリカ人に倫理観を取り戻させる政策も行った(倫理が絡むと賛否もあるだろうが)。
他にも沢山あり、どれも、自分や政府のためではなく、アメリカ国民のために行ったことだった。
トランプは大統領就任演説で、「私は、主権をホワイトハウスから国民に戻す」と言ったが、彼は本当にそれをやったと思う。
もちろん、別に、トランプが人格者であるということではないし、そんなことは全く分からないことだが、トランプが飛び切り優れた大統領だったのは確かだ。
では、その素晴らしい実績を、一般の人がなぜ誰も知らないのかというと、主要マスコミが一切報道しなかったからだ。
主要マスコミは、トランプのイメージを落とすことに全力を上げた。
先ごろ、代表的な主要メディアであるCNN(超大手ニュース放送局)で、社長が報道官達に、国民にトランプはまともな人間でないと思い込ませる報道を行う指令を毎朝の電話会議で行っていたことが、一般に暴露されるという事件が起こった。
非営利の報道団体プロジェクト・ベリタスの記者が、その電話会議の録音を入手し、ネット公開したのだった。
当然、CNNの社長は告訴を宣言したが、プロジェクト・ベリタスの記者は「どうぞ」と平然と答えた。彼は、信念を持って正しいことをしたのであり、裁判になっても負けない自信があるのだ。
CNNという大手メディアの影響力を考えれば、当然のことと思う。

世界的発明家で、能力開発の高度な専門家であった中山正和氏は、頭を良くし、直観力や発想力を高め、アイデアを出し、さらには、超能力とも言える力を発揮したり、運を良くするためには、「頭にウソの情報を入れてはいけない」と一貫して教えていた。
自分の目で見、自分の耳で聴いたこと・・・つまり、自分で調べたことだけを信じることが大切である。
デカルトやクリシュナムルティのような超高度な人間になると、単に見たり聞いたりしたことでも疑う、あるいは、信じないという姿勢を持っていたが、そこらは我々俗人には限界があるだろう。
しかし、悪意のある人間に騙されることは避けるべきだろう。

中国の無業という僧は、毎朝、こんな自己問答をしていたという。
「おい、主人公」
「はい」
「しっかり目を覚ましておれ」
「はい」
「人に騙されるな」
「はい」
マスコミもインターネットもない時代だったが、数千年前から、都合の良い噂を広めることは為政者の手であった。
我々は、そんな大昔の人間から、ちっとも進歩していなかったのかもしれない。








  
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