私は、ごく若い頃、ナポレオン・ヒルの『巨富を築く13の条件』という本を読んだが、当時は今よりずっとものを知らなかったこともあるが、覚えていることは3つだ。
それはこうである。

(1)過去、どれほど愚かであっても成功出来る。リンカーンも40歳まではろくでなしだった(別の本で、ジョージ・ワシントンもそうだと分かった)。
(2)性エネルギーを浪費している(色ごとにうつつを抜かしている)間は成功しない。
(3)成功に必要な第一の特質は「粘り根性」だ。

今考えると、全く同感である。
(1)の何歳になってもやれるというのはこのままで良いだろう。
(2)の性エネルギーに関しては、残念ながら、浪費してしまっている人が多いだろう。そうさせることによって儲けている者も多い。
そして、(3)の粘り根性であるが、これがない者が多いのである。
引き寄せの法則を使えば、努力なく願いを叶えることが出来るのであるが、最初から、そう簡単にうまくいくはずがない。
だが、ほんの数ヵ月でうまくいかない程度で諦めてしまう者が多い。

「執着する」という言葉は、悪い意味で使われることも多い。
そこで、この言葉は、「諦めない」「屈服しない」「負けない(負けを認めない)」などと言い換えた方が良いだろう。
もちろん、例えば格闘技において、未熟な時に上級者と戦って、その時は、嫌というほど屈服を味わったり、悔しくても負けを認めるのは、むしろ非常に良いことだが、
「勝つことを諦めない」
「いつまでも屈服はしない」
「いつまでも負けていることは認めない」
ことは良いことだ。
アメリカ大統領選挙で、大手メディアは、負けを認めないトランプを非難(というより中傷)するが、トランプは不正に負けないだけである。
少々タフな人間でも、諦め、屈服し、負けを認める状況でも、彼は決して負けを認めない、屈服しない、諦めないだろう。
彼の粘り根性を焼き付けおくべきである。

そして、粘り根性に関する最上の処方箋がある。
ウィンストン・チャーチルの、歴史的な最高の講演を思い出せば良い。
死の直前だった、年老いたチャーチルがまた講演を行うというので、イギリス中が湧きかえった。
ところが、演壇に立ったチャーチルは、黙ってつっ立っていた。
もはや、話すことも困難になっているのだろうかと人々は思った。
だが、ついに彼は前かがみになり、こう言った。

Never, never, never, never give up.
絶対に屈服するな、絶対に、絶対に、絶対に。

4400ドルの家に生まれ、身長165センチの醜い男でありながら、海軍兵学校では委員長に立候補して当選してホワイトハウスに招かれ、アイゼンハワー大統領と握手し、誰もコンピューターを触ったことがない時代にコンピューターに取り組んで大事業を成し遂げ、社員がテロリストに拉致された際には、「こんな醜い男が社長だなんて誰も思わないだろう」と言って自ら交渉に出向き、大統領選挙に無党派で立候補して、一時は最高の支持率を得るも正当な理由があって撤退した、テキサスの大富豪ロス・ペローは、これを「究極のスピーチ」と言った。
もっとも、彼は、トランプのことは大嫌いだったらしいが(笑)。
※ペローは昨年(2019年)7月に亡くなった。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ