ドナルド・トランプは、少し前まで実業家だったのであり、政治の素人がいきなり大統領になったのである。
だが、彼は、この4年で、公約のほとんどを実現し、コロナ前は、米経済は絶好調で、コロナで落ち込んだ経済も、急速に再興しつつあり、今も失業率は驚くほど低い。
中東和平の合意を達成した業績に対しては、2度目のノーベル平和賞候補にノミネートされた。
つまり、彼のビジネスの知恵は政治でも立派に通用したのだ。
何度も破産し、いくつもの会社を倒産させて磨き抜いた知恵でね。
そんな知恵は、自分自身が痛みを負う破滅的な失敗を経験することのないエリート政治家には決してないものだ。
一説では、トランプは、ペンシルベニア大学に、替え玉受験で合格したという話があるが、もし、それが本当なら痛快なだけだ。
学校は実際には役に立たないばかりか、むしろ、偏見を植え付けられ、馬鹿になるだけかもしれないからだ。

トランプには学ぶべきところがあるが、本当は皆、大なり小なり、トランプのように生きたいのだから、特に研究すべき人間と思う。
彼の1つの大きな特徴はポジティブ・シンキング(積極思考)だが、彼は、ノーマン・ヴィンセント・ピールの『積極的考え方の力』の愛読者だ。
この本は、1952年に出版され、3年間、ベストセラーのトップを保持し、現在もロングセラーを続けている。
もう1つの特徴は、目標を明確にすることだろう。
メキシコとの国境に、どんな壁をどこからどこまで作るかを最初から明確に示したし、TPPやパリ協定、後には、WHOを脱退と言って、実際に脱退(あるいは脱退を通知)した。
自動車生産工場を、賃金の安い中国やメキシコに移した自動車会社に激を飛ばし、生産を国内に戻させて雇用を作ったが、これも、計画を発表した時は、誰もが無茶だと思った。
日本の菅総理なんかは、「行政の縦割りを打破」だの「雇用を確保」だのといった、曖昧な一般論の公約しか出せず、実際に何をするか全く分からない(本人も分かっていない)のとは偉い違いだ。
デジタル庁を作ると言うだけでドヤ顔をするが、何のビジョンもないので、何も良いことは起こらないだろう。

ところで、目標を明確にする力について参考になる面白い話をしよう。
アメリカのある大学で、卒業生に、将来持ちたい資産の大きさを質問した。
20年後に調査したら、目標資産の明確な額を答えた2%の卒業生の資産の総額は、残りの98%の卒業生の総額よりはるかに多かったようだ。
また、アメリカで65歳以上の高齢者を調査したところ、自力で生計を立てていたのは20%だけで、余裕があったのはわずか5%だった。
さらに聴き込み調査で明らかになったのは、自力で生活出来る20%は、目標を持っていて、余裕のある5%は、目標を紙に書いていた。
きっと、トップの1%は「明確な目標を紙に書いていた」のだと思う。
まとめるとこうだ。
・自分の力で生活出来ない80% -> 目標がない
・自分の力で生活出来る20% -> 目標があるが、15%の者は目標がぼんやりしている
・余裕がある5% -> 目標を紙に書いていた
・金持ちの1% ー> 明確な目標を紙に書いていた
このよいやり方は、『イット・ワークス』を参考にすると良いと思う。
わずか30ページの本で、180円(Kindlke版)だ。
成功法則の古典で、今でも最上のものだと思う。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ