新約聖書の福音書と、仏教の最も有名な経典である法華経に似たお話があって面白い。
イエスと釈迦が語ったことになっている。
いずれも、金持ちの息子の転落と復活のお話だ。
「俺、金持ちの家の出じゃなから関係ない」なんて思わないで欲しい。釈迦もイエスも、「これはあなたのお話」と言っているのである。

イエスの方のお話はこうだ。
金持ちの地主に、2人の息子がいた。
うち1人の息子が父に、家を出るから財産を分けてくれと願い、父はその通りにしてやった。
だが、出て行った息子は遊び暮らして財産を失くし、貧乏のどん底に陥る。
そこで、父に下僕として雇ってもらおうと思って家に戻ると、父は大歓迎し、盛大なお帰りなさいパーティーまで開いてくれた。
面白くないのは、長年、真面目に働いてきたもう1人の息子だが、父は、その息子の機嫌も取る。

釈迦の方の話はこうだ。
途方もない金持ちがいたが、その息子が幼い時に行方不明になってしまう。
金持ちは必死に探すが見つからなかった。しかし、50年後、遂に息子を見つける。
しかし、貧しい息子は、すっかり貧乏根性が身に付き、父親が近付くとビビってしまい、話が出来そうにない。
そこで、父親は、自分が父であるとは言わず、息子を下僕に雇い、自分も下僕のふりをして一緒に働きながら息子を導く。
20年かかったが、なんとか息子は立派になり、死が迫った父は、有力者達と共に息子を呼び、「お前は私の息子で、私の全財産の相続者である」と皆の前で宣言し、息子もそれを受け入れる。

イエスの話の金持ちの地主は神であり、一度出て行った息子は、我々のことだ。
そして、釈迦の話の大金持ちは仏であり、貧しくなった息子は、我々のことだ。

つまり、人間というのは、宇宙最大の富と権力のある親がいて、その親と一緒に居れば良いのに、(精神的に)離れてしまうことで不幸になるということを言っている。
だが、親の元に戻りさえすれば、欠けているものは何もないのである。
ここまでは、それぞれの宗教の信者は分かっていることであるが、どうすれば親の元に戻れるか、はっきり教えていない。
いや、妙好人(在家の優れた念仏信者)として知られる因幡の源左という教育のない明治時代の農民や、江戸末期の神道家、黒住宗忠らが、苦労の末、それは、神や仏にまかせきることであると教えていて、その通りなのであるが、肝心のところが隠されたままだ。
その最も肝心なことは「気分を良くする」こである。
イエスの話の息子は、家の仕事が嫌で気分が悪かったから、大金を持っても、心の隙間を埋めるために遊び狂って全財産を潰し、気分が悪いので何をやってもうまくいかなかった。
しかし、どん底の中で、わが身を振り返り、少し気分が良くなったので、父の元に帰るというアイデアが浮かび、自分は愚か者だから下僕で良いと覚悟したので、気分爽やか・・・つまり、気分は良かった。
そして、家に帰ると、神である父は「私のものは全部お前のもの」と言ったのである。
けれども、家に残って真面目に働いていた息子が「なんであんなアホが僕と平等以上の扱いを受けるのですか」と文句を言うが、父は、「そんなこと考えちゃいけないよ。私のものは全部、お前のものじゃないか」と言うが、おそらく、その後、「だから気分良くいなさい」と言ったことは削られているのだ。
父が両方の息子に「私のものは全部お前のもの」と言ったことに引っかかる必要はない。神の財産は無限なのだからだ。
釈迦の話の息子は、長い貧乏生活の中で、すっかり、気分を悪くする習慣が身についていたので、どんどん駄目になっていた。
息子は、気分さえ良ければ、父は「私はお前の息子。私のものは全部、お前のもの」と言って、息子もそれを簡単に受け入れ、すぐに幸せになれたのに、父があの手この手で、息子に、気分が良くなることを教えるまで、それが出来なかった。

我々は、気分を良くしさえすれば、すぐに神や仏の財産を与えられる。
宇宙は、人間の気分に同調し、気分が良い者には、さらに気分が良くなる出来事を、気分が悪い者には、さらに気分が悪くなる出来事を起こすのである。
ある意味、我々は、笑顔やガッツポーズで、気分を良くする訓練をすると良いと思う。
訓練とは楽しいものであり、イチローのように、多くやればやるほど上手くなる。
イチローも、トレーニングが楽しいので、毎日長時間やりたいと言っていたはずだ。
仏典も聖書も、「気分を良くすればOK」という最も肝心なことは隠されてしまった。
今、こう言われても「そんな馬鹿な話は信じません」と言う人が多いのである。
ロンダ・バーンの『ザ・シークレット』の本やDVDを見ると、『ザ・シークレット』が出る前から金持ちで、バーンの手下でも何でもない成功者達が、気分の秘法をあっけらかんと明かしているので、一度見てみると良いと思う。
だが、この本も、こう言ってやらないと解らない人は多いと思うのだ。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ