昨夜、気紛れに、1962年の日本のSF映画『妖星ゴラス』を見たら、まさに、今の人類の状況にぴったりの作品だった。
映画のストーリーは簡単に言えば、地球より小さいが、質量は地球の6000倍以上という黒色矮星(白色矮星が冷えて観測不能になった天体)が地球衝突コースで接近し、地球のごく近くを通過するだけでも地球環境は破壊されるという状況の中、地球が助かる方法は、ゴラスを破壊するか、地球が逃げるしかない。
ゴラス破壊は不可能であり、南極に、巨大なロケット噴射口を作り、地球がゴラスから逃げるしかなくなった。
その中で、あらゆる利害関係を超え、人類存続のために世界中が一致協力するというものだ。
この映画は、信じられないほど品質が高く、今見ても十分に通用する。特撮監督は、あの円谷英二氏であった。
この映画の後、ハリウッドでは、『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』という、巨大小惑星が地球に衝突しようとする中で、アメリカと旧ソ連が、やむなく手を握って、小惑星の軌道を変えようとするものが作られたが、元祖は、この『妖星ゴラス』と言えるかもしれない。

上の3つの映画では、地球の危機に際し、世界中、あるいは、冷戦中の大国が協力し合うという、現実ではちょっと考えられないことをフィクションの形で実現した訳である。
しかし、今の新型コロナウイルスに関しては、どの国も自国ファーストに追われ、国際協力となるとお寒いばかりか、露骨に敵対する(アメリカと中国)こともある。
黒色矮星や巨大隕石が地球を滅ぼす危機が来ても、アメリカと中国、あるいは、これにロシアが加わって全面協力するというのは、ちょっと想像し難いのである。

新型コロナウイルスの起源については、いろいろな説があるが、それが、陰謀(生物兵器等)なら陰謀で、重大なミスが原因であるならそれで、それらは結果に過ぎず、いずれにしろ、新型コロナウイルスは人間の心が生み出したものである。
科学的にも、いかなる出来事も人間の心の関与なしに起こることはないという考え方が支持されつつあるが、コロナはまさに、現在の人類の心を反映していると感じられる。
簡単に言えば、あまりに利己的であるという理由で、遠ざけられるべき人間が、思いやりあるまともな人間に平気で近寄り、また、強制的に近くに来させるという、看過(見逃すこと)し難いが、どうにもならなかった状況を破壊するために生まれたのが新型コロナウイルスかもしれない。そして、実際、その役に立っているのである。
無論、今は、愛すべき、まともな人達にも感染被害は大きいのだが、少なくとも、天使と悪魔の接触は激減しているのである。
接触してはならない者同士が接触せざるを得ないという間違った状態を、人類自ら解決出来ない限り、このウイルスは増殖し続け、さらに、ウイルスは凶悪に変異し、強制的に人類を選別することになるだろう。
言うなれば、審判の時が来たのである。
悪魔達は自分で食料を作ったり、物資を運んだり出来ないので、天使の配下の人間と接触出来なければ滅ぶ。
悪魔の配下から去るなら、生きられるかもしれないが、望み薄かもしれない。
どちら陣営につくか決めていない人は、決心のしどころである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ