多額の借金を抱えて悩んでいるとか、誰かの恨みを買って、今にも殺しに来るかもしれないとか、あるいは、何か悪いことをして、それがバレて逮捕されるかもしれない・・・といった、笑えない問題を抱えているとしよう。
しかし、冷静によく考えたら、そんなこと何もない。
私は、そんなことがよく起こる。
夢の中で・・・というのは、以前のことで、この頃はもっぱら、目覚めている世界で起こっているように思う。

インドの聖者、ラマナ・マハルシは、現実と夢の違いは、長いか短いかだけだと言ったらしい。
宇宙人バシャールは、夢の方がむしろ本当と言っていると思う。
我が国の歴史的推理作家、江戸川乱歩は、夢の方が本当で、目覚めの方が幻なのだと、常に、サインの色紙に書いたようだ。

そして、ヘレン・ケラーが、こんなことを言ったのが、深い意味を持つように思う。
「五感は幻想。思考だけが本物」
視覚と聴覚を持たなかったが、深い精神を持っていた彼女が、ごく若い時(大学時代)に、こう断言したことを私は嬉しく思う。
これは、さきほどの夢と現実の話に置き換えると、つまり、
「五感で捉える現実は幻想で、思考が作り出している夢の方が本物」
なのである。

だから、この際、せめて、現実は夢と割り切り、悩むのをやめると良い。
つまり、抱えた問題は忘れて良い。
とはいえ、借金のことを忘れるのは無責任過ぎると思うかもしれないので、忘れはしないまでも、悩まないことだ。
悩んでどうなるものでもない。
だから、解決を宇宙にでも頼んで気楽でいることだ。
最初のうちは、借金があったけど宝くじが当たって返せたとか、誰かに恨まれていて嫌がらせをされていたが、謝ったら許してくれたといった、「よく解る」形での解決になるかもしれないが、やがては、問題自体が消滅するようになる。そのようになったら、初めはなかなか困惑するが、一瞬置いて、大きな安堵感を感じ、それは、とても楽しい。
何といっても、あると思い込んでいた問題自体が、元々なかったのだから。

夢のような話だ(笑)。
しかし、いずれ、それが当たり前の世界になる。
スティーブン・ホーキングが、100年ほど前の、世界は亀の背中の上だと主張する田舎のおばあさんと、おそらく、ホーキング本人も含めた我々は、未来の世界の人から見れば差はないと言ったが、我々はまさに、世界は亀の背中の上だと言ってる人と、それほど、あるいは、全く違わない。いや、ひょっとしたら、(我々の方が)下かもしれない(私はそう確信する)。
だが、未来の人は、「五感は幻想、思考だけが本物」と言ったヘレン・ケラーのことは、「少しは話せる」と言うのではないかと思う。

別に、何をする必要もない。
ただ、現実は夢のようなものだと思えば良いだけだ。
けれども、思考は本物なので、決して、邪悪になってはならない。








  
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