占いで、「今日は素晴らしい出会いがあるでしょう」と出ると、本当に、そんなことが起こるかもしれない。
占いが当たるかどうかではなく、人間の心が占いを叶えてしまう・・・という、やや非科学的な話かもしれないが、そんなこともあるのではと思う。
ところで、多くの人は誤解をしているが、AI(人工知能)は、思考するのではなく、推測するのだ。
そして、新型コロナウイルス感染に関しても、必要なデータが十分にあれば、AIは、いつ、どこで、感染者が何人になるかということも、高い精度で推測出来る可能性が高い。
ただ、その必要なデータを集めるには、少なくとも数年、実際は、数十年かかるかもしれない。
ところが、刑務所に収監されている、ある囚人を仮釈放したら、その囚人が犯罪を犯す可能性の推測に必要なデータであれば、アメリカでは、既に、かなりあり、実際、そのような判断にAIが使われている。
しかし、問題は、そのデータに偏見があった場合には、AIも偏見ある推測をするということだ。
AIに与える(今日では学習させると言う)データには、人間による評価が含まれることも多い。だから、白人ばかりの評価をAIに学習させたら、AIは黒人の囚人に不利な推測をするかもしれない。

だが、この問題(囚人の仮釈放)に、上の占いの話を持ち出せばこうなる。
ある囚人に対し、AIは仮釈放しても犯罪を犯さない可能性が高いと推測した。
そして、実際に仮釈放したら、その通りだった。
けれども、これは、AIの推測が正しかったのではなく、AIの推測を知った囚人や関係者の心が、その囚人に犯罪を起こさせなかったのかもしれない。

暗示を与えるのが上手い人がいる。
「君は今度の大会で優勝するよ」
と暗示の上手い人が言うと、言われた人は、優勝の可能性が少なかったに関わらず、この言葉の暗示にかかって実力を100パーセント発揮して優勝してしまったという話は、割とあるかもしれない。
医療では、プラシーボ(偽薬)効果と言って、実際は薬効のない砂糖のようなものを「特効薬だ」と言って患者に投与すると、患者に効果が現れるという現象が、よくある。
薬品の効果の大半はプラシーボ効果であると言う医学研究者もいるらしい。

だが、これらの事例は、暗示が効いたというよりは、言われた人が「僕は優勝するだろう」「この薬は効くだろう」という予測をしたために、それが実現してしまったのかもしれない。
つまり、人の心には、予想を叶える不思議な力があるのかもしれない。
「いや、僕はそんな予想はしなかったよ。あり得ないと思えたからね」と本人が言ったところで、実際は分からない。
私が昔、セールスマンをしていた時、上司が私に「今日、500万円売ったら、君のセールスコンテスト優勝もあり得るよ」と言った時、私は、「まさか」と笑い、上司も、冗談であると認めるように笑った。
しかし、私は、自分の優勝を予測していたと思う。そして、実際に優勝したのだ。
そして、セールスの世界では、それは、よくあることのように思えたのだ。

フランスの心理療法家エミール・クーエのところに、脚が悪くて歩けない患者が担ぎこまれたが、クーエが患者に自己暗示をさせると、10分後にはその患者が元気に走り回っていたという話がある。これも、暗示というよりは、患者に、自分の脚が治ることを、うまく予測させたのかもしれないと思うのだ。

要は、うまく、良いことを予測することが出来れば、カラクリは分からないとしても、奇跡的な成果を上げられるかもしれない。
これに関し、北京オリンピックの女子ソフトボールチームを指導するなど(同チームは金メダル)、広い分野で実績のあるトレーナーの西田文郎氏が著書『かもの法則』の中で、「~かもしれない」という言葉を使うよう薦めているが、これが上手い推測を起こす方法と思える。
「あの子を彼女に出来るかもしれない」と言えば、その子が自分の彼女になる予測をしたことになる。
悪くても、暗示効果は高いと思う。
コロナウイルスに感染し、「重症になるかも」と言うのと「すぐ治るかも」と言うのでは、免疫力にも差が出ると思われる。
私も、セールスコンテストで優勝した時、「優勝かも知れない」程度に思ったのであり、「絶対優勝だ」とは思っていなかったのだ。
面白い本だと思うので、お薦めする。













当ブログ著者、KayのAI書。
この本を読むのに、理系・文系は関係ありません。
確かに、数学のお話も載せましたが、それが本文の理解に必要な訳ではなく、ただ、楽しい参考になるように書きました。数学が嫌いなら、スルーしていただいて差し支えありません。
プログラミングに関する記述も同様です。
それに、数学やプログラミングで凝り固まった頭より、それらが苦手でも、算数程度の論理性があれば、柔軟で偏見のない発想がある方が有利かもしれません。
ただ、数学やプログラミングが難しいと思うのは、間違った学習による偏見です。それだけは覚えていていただければと思います。
  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ