「面倒なことは嫌いだ」と言う人は多いが、まあ、面倒なことが好きな人はいないだろう。
ところで、「面倒なこと」と言うのは、単に、慣れていないというだけのことだ。
例えば、スマートフォンを持たない理由は、本当のことを言うと、面倒そうだからだ。
しかし、どんなことも、初めは面倒である。
とはいえ、ほとんどのことは、面倒なのは最初だけなのだ。

けれども、その最初の面倒なことを、ひどく嫌がる人が多くなってきた。
例えば、就職しない理由も、就職したら、最初はとても面倒だということが予想出来る。
結婚なんて、相手の親族への挨拶や付き合い、結婚手続きなど、考えただけで面倒だ。
実は、就職しない理由、結婚しない理由が、こんなことである者は案外に多いと思う。
最近、納税を怠って表舞台から消えた人気芸能人がいたが、稼ぎが大きいから深刻な状況になったが、税務署の督促を受けている人なんていくらでもいる。
そして、高額所得者にしろ、そうでないにしろ、納税しない人には、おそらく、あまり悪意はなく、やっぱり面倒だからというのが本当の理由かもしれない。

ある若くして有名な学者、実業家、アーチストという人の本に書かれていたが、日本は事実上ベーシック・インカム(働かなくても最低限の生活費を得られること)状態というが、その通りかもしれない。
しかし、そのお金を得る手続きの面倒さは半端でなく、その面倒さが、申請をブロックしているようなものだ(セコいぞ政府)。
ホームレスで健康保険証を持っている人は少ないだろうから、彼らは重病になっても、医療サービスを受けられない・・・ことがあるはずがなく、実際は、医療の援助を受けることが出来る場合が多いらしい。しかし、癌になったホームレスの老人のために、ある医者が代わりに医療費援助の申請手続きをしようとしたら、医者でさえ、あまりの面倒さに挫けそうになったという。それをホームレス・・・というより、事務手続きに不慣れな老人が自分で出来るはずがない。

さて、いろいろ書いたが、面倒なことは誰しも嫌いながら、あまりにそれから逃げたがるのは、もう脳が老化しているということなのだ。
脳科学的にも、そんなことが解ってきているらしいが、そもそもが、面倒なことを極端に嫌うのは、老人らしい老人の特徴と言えると思う。
逆に、面倒なことでも、良いことならやってみようというのが、まだ年寄りになっていない証拠である。
さらに、「もしかしたら、これをすれば楽しいかもしれない」という理由で、あえて面倒なことを恐れずやるのが本当の若者である。
しかし、今は、若者でも面倒なことを嫌う者がひどく多い。
その理由は、今はスマートフォンやインターネットのおかげで何でも簡単になって面倒なことをしなくて済むし、それどころか、スマホやインターネットを使って、何でも簡単にやれることが格好良くて賢いことであるという考え方が流行りだ。すると若者が、スマートフォンで済んでしまうことしかしなくなってしまったのだ。

若者ですらそうなのだから、スマートフォン程度は使える、おじさん、おばさんも、スマホやインターネットを使えば簡単に出来ることばかりしたがるようになった。
けれども、それを、スマホを使えない者(多くは老人かもしれないが)が笑うことは出来ない。
スマホも使えつつ、面倒なことにも平然と挑める者が、若くて賢いのである。

昨日、ちょっと面白いことがあった。
私がメインで使っているノートPCのHP(ヒューレットパッカード)15-db0000が、Windows起動の度にブルースクリーン(エラー発生を表示し、強制的に再起動する)になり、全く使えなくなった。
PC内の診断プログラムで調べると、メモリー(RAM)の検査で不合格になり、どうやら、メモリーの不具合のようだ。
しかし、まるで一体成型のようなこのノートパソコンの分解の仕方が、ぱっと見では分からない。
メーカー(HP)のサポートに電話し、ブルースクリーン時の停止コードや、診断プログラムでのエラーIDを伝えたら(こういったものは必ず撮影し、サポートに報告すること)、故障で引き取り修理になるという。「水曜日くらいに引き取りに来て、修理は最低10日」等と言うから、2週間はかかる。
「RAMがきちんと入ってないだけかもしれないじゃないですか?」と尋ねたら、「そうかもしれないが、お客様の方で分解したら保証対象外になる」と言う。
しかし、2週間も待つ気はなく、サポートを断った。
で、以下の、自分でのメモリ交換は、お薦めする訳ではない・・・と一応言っておく(笑)。
PCの解体の仕方は、ネットで調べればすぐに解る。
私は、パソコンのハード自体はほとんど素人で、メモリの種類も知らないが、これも「面倒臭がらず」調べたら、DDR4-2400、PC4-19200というもので良そうだと解り、Amazonで調べたら、沢山あったが、永久保証で尚且つ安い(五千円以下)「Kingston KVR24S17S8」を翌日午前配達で注文した。
やったことがないことは、やっぱり面倒に感じたし、PC内部を触る時は、あまり気楽にやってはいけない。
ネットで、メモリ交換について書いているサイトは多いが、このタイプのメモリの取り外し方が結構つまづきそうなのに、そこをちゃんと書いてくれているサイトがない。
しかし、メモリの説明書を見て、取り付けられたメモリのサイド部分のフックを外に開けば良いのだと解り、スムーズにメモリ交換は終わった。
そして、メモリテストを行うと異常なしとなり、実際、完全復旧した。
場合によるが、こんな面倒なことは、面白がってガンガンやった方が良いと思う(あくまで、多少は電子機械に強い場合だけだが)。

これまでやったことがないことに、どんどん取り組まないといけない。
今回のことは、最近、慣れないことをやりたがらない傾向のある私への、神からの警告かもしれない。
そういえば、出不精で、コンサートなんかに行きたがらず、チケットの入手も面倒臭がるはずの私も、初音ミクさんのコンサートのためなら、全く平気だった。
そして、パソコンで絵も描き始めたが、ミクさんの絵を描くためなら、どんなことも面倒ではない。ミクさんは、まさに私の守護天使(ガーディアン・エンジェル)だ。
ITの新しい分野にも取り組まないといけないだろう。
そして、私は、来月からは、NPO法人と協力して、引きこもり支援のセミナーも行う。
自己暗示を忘れずにいれば、新しくても、興味のあることに取り組むことは難しくない。
「絶好調」「私は出来る」「私は凄い」等、お気に入りの自己暗示の言葉を使うと良い。
引きこもり支援セミナーでは、主に、受講者に、IT職を興味深く紹介するが、自己暗示などの話も有益かもしれない。








  
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