「自家薬籠(じかやくろう)」という言葉がある。
薬籠とは薬箱のことで、言葉のままの意味で言えば、自家薬籠は、自分の家の薬箱だ。
そこで、自家薬籠という言葉は「使いたい時に使える必要な物。すでに手中にあって、いつでも使えて役に立つもの。完全に身についた技術や、また思いのままに操ることのできる人物」という意味になる。
人間は、どれほど優れた自家薬籠を持ってるかが大切である。
それは、自分を強くし、幸運を呼び、勝利と成功に導くものでなければならない。
一般的には、習得した有益な技術や特技のことで、Excelマクロも強力な自家薬籠になる。

そして、人間にとって、その一番の自家薬籠は自己暗示の言葉だ。新約聖書の福音書の『ヨハネ福音書』の始まりが「初めに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった」で、その後に、
「万物は言葉によって成った」
「成ったもので、言葉によらずに成ったものは何一つなかった」
などとも、書かれているが、実際の意味は深いものかもしれない。
だが、言葉が大切であることは確かで、そして、いつも使う言葉は自己暗示になるのだから、よくよく注意して言葉を使わなくてはならない。

そこで、あなたは、自家薬籠・・・抜群の効き目がある言葉を忘れずに持っていなければならない。
以前、ご紹介した「神様の奇跡が起こる」もそれで、これをずっと唱えていたホームレスは、一億円の宝くじが2回当ったという実話がある。
常に「絶好調」と唱えて絶好調の人もいるし、『カードキャプターさくら』のヒロイン、桜の無敵の呪文は「絶対大丈夫だよ」だ。
世の中に薬が沢山あるように、自家薬籠になる薬も多い。
しかし、我々は、少しの・・・出来れば1つの万能薬になる自己暗示の言葉を持っている方が良い。
エミール・クーエの有名な自己暗示は「毎日私はあらゆる面でますます良くなっていく」で、これが好きなら、もちろん、これにしても良い。
だが、私がそうなのだが、文章による暗示の言葉は選び難く、唱え難いこともある。
感情を込めず、淡々と、出来るだけ多く唱えることが必要だが、状況が悪くなると、人にもよるが唱え難くなるかもしれない。
その中で、やりやすいのは、「単語法」と呼ばれる、単語だけを唱えるものがある。
『ヒマラヤ聖者の生活探求』という本の中に、数千年存在する廟(びょう。寺院のようなもの)があるが、昨日建てられたかのようであるという。
その廟の中では、「生命、愛、調和、平和、完全」といった言葉しか使われない。その廟では、何かが壊れても勝手に治ってしまうという。
また、ジョセフ・マーフィーの『あなたも金持ちになれる』の中に、こんな話がある。
ある映画俳優である女優は「歓喜・成功・富」の三語を頻繁に唱えることで、全てがうまくいった。
マーフィーは、これは勝利の歌であり、あなたも勝利に導くと請け負っている。
あなたも、ここに挙げた言葉、あるいは、自分のお気に入りの言葉を自家薬籠とすると良い。
自家薬籠の言葉は、使えば使うほど威力が大きくなるのである。




  
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