我々は、もっと呪文を唱えなければならない。
いや、実は、もう既に、誰もが呪文を唱えている。それもごく頻繁に。
ただし、ほとんどの人が、非常に好ましくない呪文を唱えているのだ。
「また嫌な目に遭う」「会社は辛い」「学校は嫌な場所だ」「どうせ私は駄目だ」
「私はあいつらの言いなりになるしかない」「逆らえない」「僕は弱い」「あいつは僕より偉い」「我慢するしかない」
一説では、人間は、1分間に、300から1000の呪文を唱えている。
それは、深層意識から出てくる言葉であり、深層意識の状態を表しているが、頭の中のひとり言(呪文)を繰り返すことで、深層意識の現在の状態を強固にしていくのだから恐ろしい。
つまり、人間は、教育された信念を自動的に強化していくように出来ている。なぜそうなっているのかというと、原始的な時代は、その方が生き延び易いからだ。
だが現代では、なぜ、マイナスの呪文ばかり唱えるようになったのかというと、1つは学校のためである。
学校は、従順な労働者を生産するための場所であり、必然的に、被支配者に相応しい呪文を生徒に叩き込む構造になっている。
もう1つは、支配者が民衆を自分達の都合の良い頭の持ち主にするためで、そのために近代では、新聞、テレビ、ラジオがフルに活用され続けている。
ともかく、我々は、深層意識に叩き込まれた呪文を消し、深層意識を好ましい状態にしなければならない。
そのためには、プラスの呪文を意識的に唱えるだけで良い。
それを数多く、継続的に唱えることで、深層意識の呪文を消し、新しい形の深層意識を形成する。
呪文の言葉は、自分にとってプラスのものなら何でも良い。
ただし、早く効果を出すためには、同じ言葉を使った方が良いだろう。ただし1つでは飽きるから、3つか4つが良いかもしれないが、それは人それぞれだ。
「私はできる」「できる」
「ツイてる」「豊かだ」「幸せだ」
「ありがたい」
ジョン・マクドナルドの『マスターの教え』という本には、沢山の肯定的な単語が紹介されている。
ただ、この本では、1日の中で一度、30分ほど唱えよと書かれているが、特に気に入ったものを1日中唱えるべきである。
当時は(この本が書かれたのは半世紀以上前と思われる)、その後ほど、支配者による洗脳が強固でなかったのかもしれない。
ただ、『四つの約束』などで知られる、ドン・ミゲル・ルイスは、旧約聖書の時代から、人類の頭の中には、悪しきひとり言が繰り返されていると主張している。

「呪文」「つぶやき」「自己暗示」は、どれも同じ意味と考えて良いが、これらについて、著者の個人的な思い込みが書かれたものは読まない方が良い。
重要なことは理屈ではなく、呪文を唱えることだ。
まとめて言うと、我々一般人は、頭の中で、悪いひとり言(呪文、暗示)が繰り返されているので、それを打ち消すために、本当に自分の役に立つ呪文を唱えることが必要なのである。
世界、あるいは、人生は、深い心・・・深層意識、潜在意識、無意識が作る。だから、そこが支配者の都合の良い暗示に満ちていては、我々は奴隷の人生を歩むしかないのである。
だが、深層意識の中の常態が良ければ、世界、あるいは、人生は、思いのままである。
そのための呪文を、頻繁に、そして、長期に渡って唱える必要があるが、その恩恵を考えると、容易いはずである。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ