世の中には、珍しい職業がある。
プロスポーツ選手とか、音楽家とか、作家とか、俳優などだ。
それらになるには、子供の時から特別な訓練を受けたり、長い時間、自主的に取り組んで努力しなければならないだろう。
そこまで珍しくないかもしれないが、特殊な職業として、デザイナー、ジャーナリスト、イラストレーター、工芸家、楽器演奏家などがある。
これらになれるのは、若い時や子供の時から趣味として長く取り組んだような人であり、「学校を卒業するからデザイナーにでもなろう」なんていった、デモシカ職業ではないだろう。
デザイナー学校とか、音楽学校、あるいは、俳優養成学校等といった、これらの職業に就くための訓練をする学校もあるが、普通の学校のように、なんとなく通ってどうなるものでもなく、よほどの決意や熱意がない限り入る意味はない。そして、特別な熱意がある場合は、必ずしも学校に行く必要はなく、実際、学校で学んだ訳ではないが、その道で一流になった人もいる。しかし、その場合は、厳しい下積み時代が必要で、行けるものなら学校に行った方が良いかもしれない。

現代の、極めて珍しいが人気のある職業にYouTuberがあるが、今のところ、YouTuber養成学校はないと思う。しかし、いずれ出来るかもしれない。
だが、YouTuberというのは、面白さだけが命のアイデア勝負であるから、よほどのセンスや妥協のない完璧主義のようなものが必要で、ある意味、恐ろしい執念深さがない限り勝ち抜けないし、一流大学の受験どころでない競争であるのだから、闘争心も半端ないものがないといけない。
そんなものがない凡人がYouTubeで瞬間的に受けるために大馬鹿をする者達が問題なのであるが、そんなことをする者達は、ここに挙げたことを考え、自分の力量のなさを自覚して欲しいものである。

プログラマーやシステムエンジニアも、本来は、音楽家やイラストレーターと同じで、自分で自分を育てる自主性や向上心が必要で、専門学校や大学の情報学部に行ったからといってなれるものではない。
ただ、音楽家やスポーツ選手に比べて、比較にならないほど仕事が多いので、野球で言えば2軍のレベルにも程遠くても、草野球なら無敵という程度で食べていける。
そして、野球の一軍レベルに匹敵する実力があれば、やはり、相当な収入が得られる。
とはいえ、プログラマーも本質的にはプロフェッショナルでないと存在意義のない職業であるので、ちょっと勉強した程度でうまくいかないのは当たり前である。
プロ野球の選手になりたい者が、短時間、ゆったりした練習を週に何回かやるだけで、選手になれないと悩むなど滑稽であるが、プログラマーやイラストレーターやYouTuberなどでは、そんなことを言う馬鹿が多いのである。

私もプログラマーになるために、修行時代は毎日1冊本を買って帰り、通勤電車の中では、プログラミング言語の本をノルマを決めて読み、夜は自宅で10時頃から、深夜2~3時までプログラミングを行った。
休日はドライブをしている時も、常にプログラミングのことを考えていた。
しかし、この程度では、まだまだ甘かったのである。

何の特技もないサラリーマンでいるのが嫌なら、プロフェッショナルになるしかない。
そして、プロフェッショナルは、どんな仕事も、プロ野球選手や音楽家や俳優等と変わらない。
必要なことは、時間を大量に注ぎ込むことである。
修行中の身でありながら、テレビを見たり、友達と下らないお喋りをしたり、仲間とワイワイ飲食に行くような者がプロフェッシナルになれるはずがない。
注ぎ込む時間は1万時間で良いのである。
1日3時間なら9年と少し、4時間なら7年弱である。








  
このエントリーをはてなブックマークに追加   
人気ランキング参加中です 人気blogランキングへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ 人生・成功哲学へ