河あきらさんの『いらかの波』という漫画に、こんな話があった。
中学生の2人の男子生徒が、雑誌のグラビアを取り合って争っていた。人気アイドルの少女のグラビアだ。
そこに中年の男性教師がやってきて、そのグラビアを見るが、世代的な感覚の違いで、「こんな女のどこがいいんだ?」と尋ねる。
男子生徒の1人は「顔」、もう1人は「スタイル」の素晴らしさを称賛する。
すると、男性教師は、グラビアを首のところで破り、顔が良いと言った生徒に顔の部分、スタイルを誉めた生徒には身体の部分を渡す。

かつて、ドイツが東西に別れていて、今も朝鮮が南北に別れている理由をご存知だろうか?
これを、専門家に聞いたら、さっぱり分からなくなるのだが、そんな分からない説明を一度聞かされ、ウンザリして関心が失せてしまったので、私は、単純な理由すら知らなかったのが、他の人は、私よりはマシとは思う。
よって、教養のある人にはつまらないというか、怒られそうな話をする。
ドイツと日本は、第二次世界戦の敗戦国だ。
戦勝国は、アメリカ、イギリス、フランス、ソ連だ。
そこで、資本主義国であるアメリカ、イギリス、フランスがドイツの西側を、共産主義国であるソ連が東側を「取った」のである。
それだけのことだ。
朝鮮に関して言えば、朝鮮を支配していた日本が負けたのだが、その朝鮮を解放せず、戦勝国が北と南を別けて「取った」のだが、北がソ連、南がアメリカ等が「取った」のだろう。
まず、この単純な事実を認識することが大切と思うのだが、私は知らなかったし、本やWikipediaを見ても、こんなに簡単に書いてくれていない。
だが、問題の根幹はここだと思う。

不思議なのは、日本が「別け合われなかった」ことだ。
いや、日本だって、当然ながらソ連とアメリカ側のモノに別けられる予定だったらしいが、なぜか、アメリカ一国の支配になったという不思議な話だ。
多分、別けられると、アメリカにとって都合が悪いので、アメリカが強引に日本全体を手に入れたのだろう。
だが、日本にとって、それが幸いだった。日本は、ドイツや朝鮮のような、分裂による悲惨・苦悩がなく、即座に急成長した。
ドイツ、朝鮮は、資本主義国に支配された方は経済発展したが、ソ連に支配された方は貧しかったし、今も貧しい人が多い。
朝鮮は、日本が支配していた時は、概ねで言えば、日本は金も大いにつぎ込んで発展を支援していたようだが、日本人の中にもロクでもないのもいて、朝鮮の人々を苦しめたこともあったのだろう。
それは、ドイツも日本も同じだが、「日本はアメリカ占領時代、アメリカ兵が日本の女性を陵辱しまくっていた」なんて話は、当時の状況に詳しい人でも「そんな話は、見たことも聞いたこともない」とよく言うし、そんな事件が皆無とは言わないが、そんなことをしたアメリカ兵が厳格に処罰されたという事例もあるようだ。

とはいえ、日本は分割されず、早くに独立したが、ドイツ、朝鮮は、戦後も長く苦難の道を歩んだ、あるいは、歩み続ける原因は、どこかに大国が、おいしい利益を絶対に手放さなかったからだ。
アメリカは、そんな寄生虫のような真似だけはしなかった。そこは認めても良いと思う。
人間は、国家レベルから個人レベルまで、立場を利用して、弱い者から甘い汁を吸いたがる・・・つまり、自分は働かず、弱い者の成果を奪いたがることが多い。
だが、国家であろうと、企業であろうと、個人であろうと、そんなことをする者の末路は哀れである。
逆に、自分が持っているもの・・・少なくとも余剰を、持たない者に分け与える者は、なぜか豊かになる。
イエスが言った「与えよ、そうすれば、与えられる」は虚言でも、道徳上のきれいごとでもない。
そして、自分にとって失うのが恐いと思える部分まで分け与える者が奇跡の力を得るのである。
そこまでいかなくても、「甘い汁を吸う」、あるいは、それを期待することが、自分を卑しくし、さらには、鬼畜化することは知っておくと良い。









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