1900年代初頭のイギリスの首相ウィンストン・チャーチルほどの政治家はそうはいない。
それまでのイギリスが、ヒトラーに遭えて逆らわず共存する(いわゆる宥和政策)道を取っていたが、チャーチルは、絶対にヒトラーを潰すべきと確信して疑わなかったおかげでイギリスは救われた。
チャーチルには、ヒトラーが絶対に危ないヤツにしか見えなかったが、彼の目は確かだった。単に、自分に似ているから分かったのだという説もあるのだが・・・
チャーチルの言葉としてあまりに有名なものが、
"Never never never never give up."
(決して諦めるな、決して、決して、決して)
だ。
だが、これからの時代には相応しくない。
これからは、
"Never never never never think."
(決して考えるな、決して、決して、決して)
だ。

普通は、「考えすぎるな」「余計なことは考えるな」程度に穏便に言うのだが、それどころではない。

断然、感情任せで進め
~『アメリカ~We are all right!~』(作詞・作曲・編曲:じん。唄:IA)より~

である。
情緒を大切にすれば、直観は感情に現れる。
私は、この歌を作ったじんさんが、二十歳そこそこで『カゲロウデイズ』のような凄い小説を書き、これをアニメ化する時は、脚本と音楽を担当して大ヒットしたことに、感心するより呆れた。
自分が二十歳くらいの時のことを思い出し「なーんも考えていなかった」と言う人が多いが、そうではなく、やっぱり「余計なことばかり考えていた」はずなのだ。
じんさんは、今をときめく米津玄師さんと同い年で、ニコニコ動画のボカロ曲で世に出たところも同じだが、米津さんが先に撤退したとはいえ、ミリオン(百万回再生)曲数では、じんさんが、2位以下を圧倒する1位で、歳が同じこともあり、2人は意識し合っていたようだ。

近年は、アメリカでも日本でも、20代で起業して成功する事業家も多い。
その代表が、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズで、現役では、マーク・ザッカーバーグやラリー・ペイジ、イーロン・マスク、孫正義さんらだ。
40代以上で、まともな知性のある人なら、自分が20代の頃のことを思い出すと全くのガキで、ゲイツらがいかに頭が良くても、そのあたりは変わらないはずなのに、なぜ、あれだけうまくやれたのか、不思議に思うはずだ。
しかし、ゲイツらは何も考えてなかったのだ。
確かに、ゲイツは、"Let's think harder(もっとよく考えよう)"と言ったし、彼が愛読したという、チャールズ・ハアネルの『ザ・マスター・キー』には、考えることの重要性が懇々と説かれている。
だが、若い頃、ゲイツは激情家で、多分、本人も分かっていないが、彼が「考えろ!」と言う時、正しくは、「馬鹿なことを考えるな!」だったはずなのだ。
彼は昔、頭で考えて、インターネットは重要でないと思っていた。
しかし、ある時、5日間、部屋に閉じこもり、部屋から出ると、マイクロソフト全社に「我が社は今後、全てをインターネットにシフトする」と号令をかけた。それで、マイクロソフトは破滅を免れた。
しかし、彼は5日の間考えたのではなく、5日かけて、考えるのを止めたのだ。そこは賭けても良いと思う。

世間で言う「思考停止」とは、愚かな考えにとり憑かれたことを言っているのである。
『燃えよドラゴン』の「考えるな、感じろ」は全く正しいが、無理に感じる必要はない。
考えなければ自然に感じる。
胸に秘めた想いがあれば、考えるのをやめれば、必要なことは感情でやってくる。それが直観である。
だから、最も正しくは、「決して考えるな、決して、決して、決して」なのである。









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