人間は、放っておくと堕落する。
私は初めて社会人になった時、職場の先輩達は皆、尊敬すべき立派な人達だと感じていた。
しかし、半年も経った頃、それは、彼らが上辺の体裁を整えていただけで、本当は呆れるほど腐っていることを発見し、愕然とした。
そんな中、誰かが言った言葉が胸に刺さった。
「人間は放っておいたら楽な方に流される」
全くその通りなのだろう。
そして、それはきっと、子供でも同じなのだ。
ただ、子供の場合、理由はいろいろだが、自分を律する気持ちを持っている場合が多く、理性的に考え、振舞う子が多いのではないかと思う。
だが、そうでない子も多く、そんな子は、楽な方に流されるままになっていて、やはり腐ってしまっている。
楽な方とは、快楽をひたすら求めることで、親がそれを止めてやらなかった子供、むしろ、親がそう、そそのかしてきたような子供は最悪だ。
それは、親自体が快楽主義者だからだろう。
中学とか高校で、性的にすっかり乱れてしまっているような者も沢山いるが、それも、楽な方に流されたなれの果てである。

結局のところ、人間の運命は、自分で自分を律することが出来るかどうかで決まる。
ただ、自分を律している場合でも、2つのケースには気をつけないといけない。
1つは、親に理想主義を押し付けられた子供で、高い理想は持っているが柔軟性がなく、結果、他人には物凄く厳しいが自分には甘く、身の程知らずに他人を見下す。
実は私がそうなのだ・・・と、自覚出来たのは最近だ。
もう1つは、得なことだけ自分を律する者で、それも親のしつけでそうなったのだと思うが、そんな教えには、子供も同調し易い。例えば、試験で良い点を取ることは頑張るが、得にならないことはどうでも良いと思っていて、冷淡だったり、無慈悲だったりする。それも、得と思えること以外は楽な方に流されていることであり、いずれ、最も得な部分以外では乱れていき、早い場合は、小学生の時は優等生で秀才だが、中学ではさっぱりになったり、早くから性的に奔放になったり、肥満したりで、結局は堕落した醜い人間になる。

イエスが人々に、モーセの律法(十戒のこと)を守るよう厳しく言ったのは、何か自分を律する掟を持たないと、人間は楽な方に流されて堕落してしまうことをよく知っていたからだろう。そのために、人々に馴染みがあり、多少でも尊重する気持ちがあるモーセの律法を持ち出したのである。
いかに他力(神仏の力に頼ること)を説いた者でも、何か戒めを人々に与えているものである。
例えば、全て神(天照大神)にまかせよと教えた黒住宗忠も「稼業に励め」など、いくつかの訓戒を教えているし、念仏さえ唱えれば良いと教えた法然も、念仏だけは規則正しく忍耐強く唱えることを厳しく教えている。
親鸞は法然に比べて随分ゆるいが、それは、親鸞が、自分が堅苦しい理想論者であったことを自覚し、それを脱却したかったことから来ているように思えるのだ。
だから、親鸞の教えには一貫性がなく、解り難いところは確かにあるのではないかと思う。
しかし、心の中に、凝り固まった理想主義を持っていて、それに苦しんでいるような人には、親鸞は救いのように感じるのだ。

あまりにありきたりに感じるかもしれないが、やはり人間は、最低限の理想を自分に課し、それだけは死んでも守らないといけない。
ジェームズ・アレンのように、徹底的に高貴な人であれという教えは、多くの場合有害ではないかと私は思う。
私は、「満腹するまで食べて自分を甘やかさない」という、エマニュエル・スウェーデンボルグの教えが良いと思う。
あるいは、昔の話だが、世良公則さんが、未成年女子には手を出さないと言ってたのも、非常に良い掟だと思うのだ。
ロリコンなら特に、少女には決して手を出さないことを誓うと、幸運に恵まれると思うが、それが出来ないと堕落の勢いは凄いことになるのは、まあ、間違いない。

何をやっても駄目で、皆に蔑まれる惨めな、まるで駄目男を知っているが、彼は、結局のところ、自分を律することが全くなく、ひたすら楽な方に流された哀れな男であるというだけのことだ。
彼とは逆に、あまりに厳しい掟を自分に課し、それを守らないと自分には何の価値もないと恐れるあまり、いびつな人間になっている者も、いくらかはいる。
そんな者が楽に生きられるようになるのは、かなり難しい。
彼も、人間はバランスが大切だと、頭では解っている場合があるが、どうして良いか分からないのだ。
彼には『歎異抄』がお薦め出来るかもしれない。
とはいえ、自分に甘い普通の人は、自分を律してExcel VBAを習得し、給料を上げて余裕を持って善い人間になろうと思えば良いと思う。









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