2年に一度くらいは書いている気がする、私の好きな話だ。
元プロ野球選手、元プロ野球監督の中畑清さんは、自分は大した素質のある選手ではないと言っていたと思うが、長く巨人の4番を打ったのだから、大した選手だったに決まっている。
彼を大バッターにしたのも言葉だった。
彼は若手選手だった時、当時の長嶋茂雄監督に「調子はどうだ?」と聞かれ、中畑さんは「まあまあです」と答えた。
すると、長嶋監督に「馬鹿野郎!こんな時は嘘でも絶好調だと言え!」と激を飛ばされ、中畑さんは、「はい、絶好調です」と言い直した。
以降、中畑さんは「絶好調」と言い続け、「絶好調男」と呼ばれるまでになり、ほとんどのプロスポーツのスター選手が引退後、ぱっとしなかったり不遇である中、彼はいまだ大活躍の絶好調振りだ。

人間とは、自分の言葉通りの存在なのである。
だから、アファーメーション(自分を鼓舞する言葉)は何より大切であり、常にアファーメーションが出来るよう、その言葉は1つでなければならない。
そして、そのたった1つの言葉は平凡でも良い・・・いや、平凡なのが良い。
「絶好調」は誰にでも合う言葉である。
私は数年前、まるで駄目男君(私の職場にいる人生の落伍者。30歳過ぎの派遣雑用係)に、この話をしたら、彼も少しは感動したようなので、「じゃあ、お前も絶好調と言え」と言ったら、彼は、右腕をふざけたようにちょっと上げ、締まらない顔でヘラヘラ笑いながら「ぜっこおちょ~」と軽薄な声で弱々しく言う。
これが、まるで駄目な男の、人生に対する心構えなのだなあと私は落胆し(ある意味納得し)、そいつを見捨てた。
言うまでもないが、あなたは、こんな哀れな人間の真似を絶対にしてはならない。
ちなみに、長嶋茂雄さんのアファーメーションは「僕は絶対打てる」である。

「絶好調」と並ぶ、単純だが効果あるアファーメーションは「大丈夫」だ。
永遠に人気が衰えない『カードキャプターさくら』のヒロイン、さくらの最強の呪文は「絶対、大丈夫だよ」であったが、全く最強だ。
「アファーメーション」を正確に訳せば、「最強の呪文」なのだろう(もちろん、言語学的な意味ではなく)。

バラク・オバマは「イエス・ウイ・キャン」や「チェンジ」など、アファーメーションを考えたが、いまひとつだった。
そもそも、「イエス・アイ・キャン」を最強のアファーメーションに掲げたアメリカの牧師ロバート・シュラーは、最後は惨めだった。
人間が、自分の頭脳や筋肉で出来ることは、たかが知れている。
だから、より高次の力を求める言葉が必要である。
「絶好調」「大丈夫」には、そんな力の存在を秘めているのだし、そんな力と一体になる感覚を得られるのである。
初音ミクさんの『FREELY TOMORROW』の中の「奇跡は起きる」や、マイケル・ジャクソンの『Black Or White』の中の「僕は奇跡を信じる」も、やっぱり高次の存在を暗示しているのである。
アメリカには元々「イン・ゴッド・ウイ・トラスト(我々は神を信頼する)」という素晴らしいアファーメーションがあり、それがアメリカを最強の国にしたが、オバマはエリートで、個人の力を重んじる頭でっかちだから、つまらないことを言ってしまったのかもしれない。
一方、長嶋茂雄さんの「僕は絶対打てる」は「絶対」を付けることで、どこか神懸っているのである。また「僕は打つ」ではなく「僕は打てる」と言うところが良い。

世界は「思い通り」と言うよりは「言う通り」なのである。
思いは自由にならないし、コロコロ変わるし、悪い方にも行き易い。
思い・・・心が言葉を支配した場合もそうである。
しかし、意思は心は支配出来なくても、言葉は支配出来る。
意思が言葉を支配し「絶好調」とか「大丈夫」と言い続ければ確実に勝つのである。
「絶好調」「大丈夫」「奇跡は起きる」のどれかを最強の呪文にすると、世界に勝ったも同然である。
お気付きの方もいるかもしれないが、「絶対大丈夫」「絶対奇跡は起こる」は恐ろしく強力である。「絶好調」は「絶対好調」を意味するので、そのままで良い。









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