プログラミングは、才能が無い者には出来ないと言う人がいる。
本当だろうか?
嘘である。
だが、まつもとひろゆき氏(プログラム言語Rubyの開発者)のような権威者ですら、「プログラミングは能力差が極端に出る」「大学の成績とプログラミングの習得率に相関関係はなかった(成績の良い学生でも、プログラミングは駄目という者もいる)」といった話をしている。
また、イギリスのある大学の「ふたこぶらくだ」という有名な論文では、コンピューター学科の学生すら、6割はプログラミングをマスター出来ないという調査結果について述べている。
困ったものである。

そりゃ、従来の学校式の「教育」で教えれば(教われば)、そうなるだろうさ。
だから、2020年から始まるらしい、学校でのプログラミング教育でも、他の学科同様、プログラミングで落ちこぼれる子供は沢山出る。
MITメディアラボ所長の伊藤穣一さんが、2010年のTEDの講演で、「偏見かもしれませんが」と前置きしつつ、「学校は、外で何かをする前に百科事典を覚えさせようとしているように思える」と述べていたが、そんな教育では、まともな子は苦痛なものなのだ。
それが極端に現れるのが、従来のピアノ教室だ。
もし、皆がピアノ教室に通うとしたら、それでピアノをマスター出来る子は、ごく僅かだろう。
もちろん、ピアニストになれる子は滅多にいないが、来客をもてなす程度の腕なら、誰でも持てるはずだ。
しかし、ピアノ教室の、まず指使いを徹底マスターさせられる指導では、皆、やる気をなくしてしまうのだ。
練習曲に進んだら進んだで、教師側の基準で粗探しばかりされ、すっかり嫌になる。
そんなピアノ教育で、すっかりピアノが嫌いになったが、何かのきっかけで独学でピアノを練習して演奏家にまでなれた人だっている。
あるいは、ピアノを習ったことがない独学のピアニストもいる。
アインシュタインはヴァイオリンだったが、やはり教師の指導が嫌でレッスンをやめたが、後で1人で練習して、かなり弾けるようになっている。
プログラミングや、それに、外国語も同じで、学校でやるように、まず文法を頭に詰め込むような教育では、私だってプログラミングを出来るようにならなかったはずである。

もう学校教育は必要がない。
実際、IQが高ければ、学校の勉強は、努力をしなくても楽々良い成績を取れる。
それで学歴を作れば、これまでの社会では良い思いが出来た。
しかし、その時代はもう終わりだ。
企業の幹部教育は、受験エリートのためのもので、実力がない者を立派に見えるように見せかけるテクニックを教えるものなのである。
あなたの会社にもいるでしょ?
何も出来ないのに、ビビらせるのは上手いってのが。それが幹部教育の成果なのである。
もう、これからの時代、通用しないが。
学校も、大手学習塾・予備校も、絶対にもう要らない。
むしろ小さな塾でも、自律的、創造的な学びをさせてもらえるところは、学校に取って代わるほど重要になるだろう。
なぜか?
だいぶ以前から「不確実性の時代」とか言われたが、これまでは、古い人達が無理矢理、不確実性を消して、先が見える世界にしてきた。
しかし、それがもう限界に来てしまった。
これからは、全く先が見えない、正解のない世界だ。
そんな中では、その瞬間に自律的に学び、自分の基準で動く人間でないと何も出来ない。その自分の基準は、教育で与えられるものではなく、感性を働かせながら経験を積んで得るものだ。

プログラミングをうまくマスター出来る者というのは、文法はそこそこでも、とにかく早くプログラムを作り始める者だ。
外国語をマスター出来る者というのは、カタコトの外国語を、とにかく使ってみる者だ。
私も、プログラム言語の少しのコマンドと文法を覚えただけで、すぐに短いプログラムを作った。その時、私はパソコンを持っていなかったが、それでも、自分で作ることに意味があった。
それから、私は、今は知っている人は少ないと思うが、ポケコンという、1行だけのモノクロ液晶がついた小さなコンピューターでプログラムを動かした。
今は、スマートフォンでも出来るが、やはり、パソコンを持つべきと思う。
VisualStudioやEclipseのような開発システムは、インストールだけでも大変だが、もっと簡単にプログラミングを始められる無料ツールだって沢山ある(自分で調べよ)。
特にサラリーマンの場合、Excelがあれば、すぐにVBAが始められ、しかも、すぐに仕事に役立つ。
JavaScriptなら、ブラウザさえあれば始められる。
JavaScriptは有望な良い言語だ。

学校、大手学習塾・予備校の優等生は、もういらない世界になった。
今は自分で学ぶ時代で、上に挙げた伊藤穣一さんが言うように「地図よりコンパス」つまり、「地図がないと動けない人ではなく、コンパス(磁石)をたよりに動ける人」が必要なのである。
そういえば、我らが初音ミクさんのお父さん、伊藤博之さんは、北海道で「No Maps」という、クリエイターや事業家のために創造の場を作る大規模なイベントの実行委員長をしておられる。
我々は、非線形の、地図のない、混沌とした、わけわかんない世界にいるのである。
そんな世界に、学校、大手塾は何の役にも立たないばかりか、そんなものに関わると、偽物の地図を持ってウロウロする馬鹿な人間になるしかない。









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