あなたが、これまでの人生の中で一番元気だったのはいつだろうか?
・・・などと聞かれて、すぐに思いつくものではないかもしれないが。
私の場合、中学1~2年生、すなわち、12~14歳の頃だと、最近になって思う。
中学3年になって少し元気がなくなり、高校の時も駄目ではなかったが、どこか陰りがあり、二十歳からはコンスタントにエネルギーを失っていったかもしれない。
これは、エマーソンの『自己信頼』で、経済的な不安のない少年の強さをよく表しているなあと思う。
私も、ずっと経済的な不安がなかった・・・というより、父親が苦労して働いて稼いだ金を、魔法のように勝手に入ってくるものだと思っていたのだろう。
だが、元気だった理由はそれだけではない。

画家の横尾忠則氏が著書の中で、「10代の頃に好きだったものを大切に」と書かれていたと思うが、私は10代の頃は、漫画やアニメのヒーローが純粋に好きだったのだが、ごく若い頃は、そんなヒーローと自分を同一視出来たのだ。
自分をヒーローと思える。
これは、若い時に持っている、特権とも言える特別な能力だ。
ウルトラマンが好きなら自分をウルトラマンと思ってしまえるのである。
だが、いかに幼い人間でも、18歳くらいから、だんだんとそれが出来なくなり、受験だの就職だの、そして、仕事で、社会の常識が必要になると、もう自分はただの人だとしか思えなくなる。
ある種の精神病患者は、いくつになっても(多分、老人になっても)、自分が救世主であるとか英雄であるとか思い、躁状態(気分が高揚し自信に溢れている)にある。
ドン・キホーテがそうだったように。
それは確かに、能力が伴わない無意味な気分の高まりかもしれないが、とにかく元気なのであり、元気のない我々が、どこか見習うべき点もあると思う(だからドン・キホーテは人気者だ)。
私も、中学2年生くらいまでは、そんな精神病患者と同じようなものだったのだろう。

宗教学者のひろさちやさんは何百冊も本を書かれているが、私はその大半は怪しいものだと思っている。しかし、中には、良い本もあると思う。
その中で、私が非常に良いと思うのが、ひろさんが若い頃(と言っても40代か)に書かれた『空海入門』だ。
その内容を一言で言えば、「密教とは真似をすることである」だ。
ブッダになりたければブッダ、キリストになりたければキリストの真似をすれば良い。
ブッダらしく話し、ブッダらしく飯を食い、ブッダらしく糞をする・・・とか書かれていたように思う。
そして、空海がいかにブッダの真似をして・・・もっと良い言い方をすれば、ブッダになりきって生きたかを説明している。
まさに私が中学2年までやったことだ。
社会常識や物質的知識を捨てる必要はない。それらに価値がないことはなく、大いにあるだろう。
だが、元気なことの方が大事なのだ。
今日から、あなたもヒーローである。
ヒーローになりきって楽しくいくべきである。
ヒーローなら、みんなが敬い、可愛い女の子も全部君のものだ。
ただ、大人のヒーローは、少し謙虚で自制をするのだ。
このあたりが精神病患者、あるいは、ドン・キホーテとの違いである。








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