本の値打ちは、読む人次第だ。
どんなに優れた本でも、読む人が馬鹿なら、少しも良い本ではない。
ただ、本当のところ、一冊の中に、1~2行、素晴らしいことが書かれていれば良い本だ。
エマーソンの本のように、万遍なく良いことが書かれている本もあるが、それは特例中の特例であるし、それほど優れた本が役に立つのは、それなりに優れた人だけだ。
そして、それなりに良い本には、1~2行は素晴らしいことが書かれているから、そこを見つければ、その本を読んだ意味があったと言えるのだが、有り難いことに、大抵の場合は、読むべき価値のあることは最初の方に書かれているので、「ああ、これだな」と思ったら、後は読まなくて良い。
岡田虎二郎は、ルソーの『エミール』の前書きだけを読んで非常に感銘を受け、人生を変えたと言うが、実際、ルソーは、その前書きだけを書くつもりだったらしい。
『エミール』全体が良いかどうか分からないが、読むと憂鬱になるような気はする。

ところで私は、ジェームス・スキナーの『100%』という本は、12%から14%のところに書かれた、「たったひとつの原則」の最初の章である「◇こげばいいでしょう!こげば!」だけ読めば良いのだと思う。
だいたい、こんなことが書いてある。
自転車を5000kmこぐというクレージーなイベント「ツール・ド・ヨーロッパ」というものがある。
初日の夜には皮膚は焦げ、足はパンパンで、全員クタクタ。
3日目のスペインのアンダルシア地方では外気温は摂氏48度で、身体は塩を吹き、夜になっても、ホテルに到着する選手はいない。
そこで、1人の選手がつぶやく。
「こげばいいでしょう!こげば!」
それ以来、この言葉が選手全員の口癖になった。

「道を間違ってしまった。30km伸びまーす!」
「こげばいいでしょう!こげば!」

選手が転倒し、ろっ骨を折り、2週間安静の大怪我をした。
「こげばいいでしょう!こげば!」

「今晩のホテル、お湯は出ません」
「こげばいいでしょう!こげば」

そして、37日後、平均年齢43歳の選手達は全員がゴールした。
その後も、少し良いことが書いてあるので、興味を持ったら、読んでみると良い。

人間が成功するかどうかは、この「こげばいいでしょう!こげば!」で全て決まると言って良い。
「やるかやらないか」人生それだけで、後は運に任せるしかない。
運が悪ければ、次やれば良い。
10連敗くらいはあるかもしれないが、100連敗はない。
いや、101戦目で大勝利をするかもしれない。

美しく、すらりとした身体になりたければ、毎日、ヒンズースクワットをすれば良い。
1平方メートルの場所があれば良いだけで、道具は何もいらない。
部屋の中で出来るので、格好良いスポーツウェアを着る必要も、ナイキのシューズをはく必要も、髪形を決める必要もない。
続かないようなら、「スクワットすればいいでしょう!すれば!」と言えば良い。
それで3ヵ月後にはヒーロー、ヒロインだ。
プログラミングをマスターしたいなら、とりあえず写経(プログラムを書き写すことを、こう言うことがある)すれば良い。
「写経すればいいでしょう!すれば!」
である。
それで一生食べていける。
女の子にモテたいなら、女の子に親切にすれば良い。
「親切にすればいいでしょう!すれば」
99人にスルーされても、最高の1人が用意されている。
仏の恵みを得たいなら、『法華経』の『観音経』に書いてある通り、「南無観世音菩薩」と唱えれば良い。
「唱えればいいでしょう!唱えれば!」

最後に、このブログに毎日、素晴らしいコメントを沢山いただいていることに感謝する。
何とも素晴らしいコメントに感服することもあった。









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